小澤千一朗

プロフィール|おざわせんいちろう (編集者 ライター 本作り) Sb Skateboard Journal、HELLO PANDA、FAT magazine。映画鑑賞・スケボー・パンダ・ジャーニー・バスケットとか。 問インスタSb Skateboard Journalまで。

小澤千一朗

プロフィール|おざわせんいちろう (編集者 ライター 本作り) Sb Skateboard Journal、HELLO PANDA、FAT magazine。映画鑑賞・スケボー・パンダ・ジャーニー・バスケットとか。 問インスタSb Skateboard Journalまで。

最近の記事

2024|作文|365日のバガテル

観劇、新宿歌舞伎町。 歌舞伎町、2022。 2022年初夏。足繁く通った歌舞伎町。風俗目的ではない。歓楽目的ではない。通っていたのは、公園のリノベーションのためだ。向かう先は歌舞伎町のど真ん中にある新宿区立大久保公園。そこにあるプレイグラウンド、色あせて幾筋ものクラックが走るバスケットコート。そこを整地し、アート作品を描き、スポーツするのに適したペンキを塗り、真新しいゴールを設置する。そんなプロジェクトを自らの手で行なっていた。この活動は go parkeyというプロジェ

    • 2024|作文|365日のバガテル

      小説『82年生まれ、キム・ジヨン』 。 ベストセラーらしい。しかし、これまで気にもせず、読みたい本を優先してきた。本を選ぶときに帯のもんもんを見ないようにしているのもある。そんな自分に、この本を読むきっかけをくれた、装丁を手がけた榎本マリコさんにありがとうと言いたい。マリコさんとは仕事で縁があり、そこからこの本をギフトしていただいた。もともと、作者本人が言うならまだしも、社会問題とかそういうのを、先に批評家が全面にうたう本(キャンペーン的だとうがった見方をしたくなくてもなん

      • 2022|作文|365日のバガテル

        書こうと思ってて書いてなかったこと。サーフィン。 ハロー少年。君のお父さんと初めて会ったのは今から10数年前。とある取材がきっかけだった。たいがい取材される側は、する側の名刺や見た目などで値踏みを無意識にしてしまうものだが、そして、そういうカテゴライズにもっとも弱い部類の俺なのだけども、君のお父さんであるこの人は、そんな目をしてなかったよ。これまで、俺より背が高い被写体はあまりいなかったけど、見上げる被写体は久々だった。当時はサーフボードをつくっていて、シェイパーだった。世田

        • 2022|作文|365日のバガテル

          『動物さまの言うとおり』 2017年6月。 拙著パンダ本シリーズの第1弾『HELLO PANDA』が出版された。パンダの本をつくる前から、大学出てからは本や雑誌をつくる仕事しかしてこなかった。なので、パンダだから本をつくったというより、ひたすらパンダのかわいい写真を贅沢にページにしたような本を自分が欲しくなって、つくってしまった。というのが本当のところ。これについては、『ほぼ日』のインタビューやラジオなどでも語らせてもらっているけれども。とにかく、今では珍しくない、ひたすらか

          2022|作文|365日のバガテル

          2022年、体重計。 風呂上がりにノリで書きはじめる。 自分の体重について、この先のために書いておこう。なぜ、そうしたくなったか。それは、さきほど湯船の中でふうっと吐いた、心地よい方のため息ついでに思い出したことによる。(今年で50歳になるのか)。普通は、齢をとったなと自嘲しながら、湯に浸るところだろうか。私は、40歳を超えてから、とっくにオヤジではなくジジイになっている(見られている)と自覚している。ファッション的な若作りにももともと興味がない。というか、若い頃から、渋くて

          2022|作文|365日のバガテル

          2021|作文|365日のバガテル

          エンド・オブ2021年。 ワンダフル・クリスマスタイム 私は小学校時代の6年間。私のサンタ(母親)に、その年に流行っているおもちゃを1つお願いしてきた。4WDのラジコン、ガンプラ、ゲームウォッチなどだ。その願いは一度も叶ったことがなかった。母親は徹底していた。ひたすら6年間、文房具セットを私の枕元に置いた。がっかりした記憶もあるが、ある時からはクリスマスというのは、うちではそういうものだと思うようになっていた。それでも毎年、おもちゃをお願いはしてみた。いつも同じ。だけれど、次

          2021|作文|365日のバガテル

          2021|作文|365日のバガテル

          私の中にある美しい光景の話。 古いコタツを囲む3人の兄妹。 たまたま ついていた テレビでは 芸能人水泳大会が 放送されていた。若き日の河合なお子の水着姿を見た弟が「おっぱい大きいなあ」と冷やかした。姉は あなたはいつもエッチなことをいうと笑っていた。兄であるおじさんは、がっしりした腕を組んだままそんな2人のやりとりを微笑んで見守っている。故郷を離れてがんばる妹や弟を、若い頃に亡くした父のように見守る、腕を組んだおじさんの姿がいつもあった。たわいもない会話の中に、 若い頃から

          2021|作文|365日のバガテル

          2021|作文|365日のバガテル

          パンダのホン? 2020年春 昨年のゴールデンウィークは、東京都が1度目の緊急事態宣言をした時期。例年なら、勢い勇んで行く場所もはるか遠いものになってしまった。同じ頃だったか。和歌山のアドベンチャーワールドのクラウドファンディングに、パンダ本を一緒につくってきたフォトグラファーの中田くんと相談して、ハローパンダ名義で応援した。それが、あの岸和田の竹林、そこから持ち込まれてきれいにして、パンダたちが種子骨をうまく使って握って食べている竹の足しになる、そういうイメージに直結できる

          2021|作文|365日のバガテル

          2021|作文|365日のバガテル

          振り込み作業。 仕事の話? 私の仕事は本や動画などをつくることだ。それは好きなこと、やりたいことでもあった。適職と天職というのがあるとしたら、私は幸運にもやりたいことと自分のスキルやエネルギーがマッチした仕事ができている方だと思う。スキルについては、自分自身でジャッジするものではないかもしれないが、評価されることを待っていては何もはじまらない。そう思ってやってきたら、数十年経っていた。運も大いにあったんだと思う。そして、実のところ、まだやりたいと思っていること、つくりたいと思

          2021|作文|365日のバガテル

          2021|作文|365日のバガテル

          オリンピック開幕。 まな板の上のエビ。 この男、仮にABとしておく。何をやってる人物か。ライフスタイルでいうと、ボーラーだ。別に華々しい経歴を持つ選手ではない。ただ、バスケットが大好きで、ピックアップゲームがさらに大好きで、ずっとバスケットをしてきた。ABのプロフィに関していうと、検索してフムフムとシンクタンクできるネタとしては、ストリートボール・リーグSOMECITYでプレイしてるということ。あとは、元3x3(スリー・エックス・スリー)の日本代表候補だったということ。201

          2021|作文|365日のバガテル

          メモ|Sb|スケートボードなこと。

          10 ゴミ箱と縁石のバンク。 車両が歩道に乗り入れるためのバンク。 日本だけでなくどこの道端でも見かけるもの。車道と歩道とを境界する縁石。その縁石の切れ間。これは車両が乗り入れたりするために、わざと切れ間をつくり、その切り口がバンクになっている。まったくスケートボードのためを思って、そうなったわけではない。しかし、この小さなバンクを見かけると、いつも思い出すのがカール・ワトソンというスケーターだ。彼と最後に会ったのは、今から20年前。2000年に来日したときに、代々木公園でお

          メモ|Sb|スケートボードなこと。

          メモ|NOSTALGIBLUE|思い出は青色くくり。

          63 さすらいのダッフルバッグ。 ワイルド・アット・ハート。 さすらうやつはダッフルバッグ。しかも、超信用できるやつ。例えば、MYSTERY RANCHのFLIGHT MONSTER とかいいんじゃないだろうか。この元ネタというか、このダッフルバッグが完全に見ている方向は、林野火災に対処する森林消防のスペシャリストたち(ホットショット)。飛行機をスクランブルさせて突発的な火災に立ち向かっていく男たち。そのためにデザインされた多機能型のスグレモノ。3WAYタイプのバッグはいろい

          メモ|NOSTALGIBLUE|思い出は青色くくり。

          メモ|NOSTALGIBLUE|思い出は青色くくり。

          62 黄色なメモパッド。 メモパッドといえば。 1846年から続く老舗ブランド〈mead〉社製のメモパッド。スクールデイズは遠い昔。あなたの人生で、もっともノートにいろいろ書き綴った時代はいつだろう。昨今は、エコとかっていうのもあって、メモを書かないで、タブレットに入力していくペーパーレス化が進んでる。それもまた良し。時代とともに慣習のほとんどは移ろいでいくものだ。といっても、紙のノートにつらつらと覚え書きしたり、メモしたり、ラフスケッチしたり、日記や随筆を綴ったりするひとも

          メモ|NOSTALGIBLUE|思い出は青色くくり。

          メモ|NOSTALGIBLUE|思い出は青色くくり。

          61 世の縦軸、ふんどしからハミ出た夏。 ふんどしが来たぞ。 周防監督作品を網羅しているかというとそうでもないのだけれど、1989年の『ファンシイダンス』、1991年の『シコふんじゃった。』、1996年の『Shall we ダンス?』の3作品は何度も見ている。VHSテープでいうところの、擦り切れるほどよく見た作品だ。とくに『シコふんじゃった。』と『Shall we ダンス?』は、毎年夏がやってくると必ず見てしまう、自分にとっては日本郵便からくる書中見舞いよりも夏な季節のグリー

          メモ|NOSTALGIBLUE|思い出は青色くくり。

          メモ|NOSTALGIBLUE|思い出は青色くくり。

          60 ストリート界の永久欠番パンツ。 ディッキーズとベンデイビス。 西海岸のストリートカルチャーとは切っても切れないバックボーンがあり、永遠の定番、いわばストリートの永久欠番なパンツ、それがディッキーズ。速乾性に優れ、シワにもなりづらいので、購入後のケアが楽というのもよいところ。一方、10オンスのオリジナル生地はヘビーでタフで男っぽいスタイルには持って来いなのが、〈ベンデイビス〉。ディッキーズと違うのは素材にありで、50% コットンに50%ポリエステル。なので、穿き込むほどに

          メモ|NOSTALGIBLUE|思い出は青色くくり。

          2021|作文|365日のバガテル

          春日和のゴーゴーウエスト、ニンニキニキニキニン “道中、一貫して何か1つでもやり遂げることのススメ” 真冬でもアウターひとつ羽織ればブルースカイ、イエイっなウエストコーストのロサンゼルス。紅葉のメッカで深まる秋にうっとりため息が出るイーストコーストのボストン。この夏から秋を横断する距離がちょうど4200kmだという。そんな果てのないような距離を、わずかな期間で一気に運転して回るなんて、どうかしてるぜ。そうなのだ。今回、オッサンたちに若いメンを加えた撮影クルーは4200km分の

          2021|作文|365日のバガテル