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【DOCS/米国株銘柄分析】モメンタム抜群!医療従事者向けのデジタルプラットフォームを運営するデータサイエンス企業「ドクシミティ(Doximity)」の概要, ビジネスモデル, 今後の株価見通し(将来性/成長性)を直近決算とオニール流CANSLIMの観点から考察。

このマガジンは取り上げた企業の投資を推奨する意図は全くないことを改めて確認いたします。企業の業績チェック、ビジネスモデル、新着ニュースをシンプルに定点観測する読み物です。

医療従事者向けのデジタルプラットフォームを運営するデータサイエンス企業「ドクシミティ(Doximity)」を取り上げます。ドクシミティは2021年6月25日にNYSE上場(Form S-1)。

(最新決算の詳細は以下目次記事に掲載しています↓↓)


上場間も無く、まだ決算を多くこなしておらず、機関投資家の参入も少ないため市場に大きく左右される株価となります。ハイボラティリティですね。公募価格は$26でした。2021年9月16日時点では$94.29となっています。

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すでに+262%とほぼ4倍になっています。近々テンバガーしそうで買う気になりませんね。いや、そんなことはありません。以前に取り上げたショッピファイ (ティッカーシンボル:SHOP)は87倍になっているのですから。

ドクシミティはどこまでいけるのか...とても楽しみな会社ですね。

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さて、今回の記事では、「Doximity(ドクシミティ)」の会社概要・ビジネスモデルと今後の「株価」の成長性を、直近の決算結果(Q1-2022)、そしてオニールの成長株発掘指標である「CANSLIM」の側面から掘り下げていきます。


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秀次郎(Twitterアカウント)が担当者として随時更新していく予定じゃ。フォローしておいてくだされ。

中身は目次から知りたいところだけジャンプして読むと良いぞよ。全部読むのは大変じゃし、まじで疲れる故に投資を検討した時に「そういえば」的に活用していただけると有難いぞよ。わい自身も活用しておる。

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会社概要

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・企業名:Doximity, Inc.(ティッカーシンボル:DOCS)
・本社:San Francisco, California, US
・設立年月日:2010年
・IPO(上場):2021年6月25日(NYSE)
・主要事業概要:医療者向けのSNSを運営。

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CEOの経歴

CEOはJeff Tangney氏です。ホームページには役員情報を掲載しておらず、リンクドインに辿り着いてしまいました。輝くスタンフォード大学卒業(MBA)の文字。


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キャリアはZS Associates(製薬会社との繋がり深い)でコンサルタント/ソフトウェアディベロパー、次にゴールドマン・サックスの投資銀行部門(ヘルスケア領域)へ転職。

GSには僅か1年しか在籍せず、Epocratesに(総合医療情報プラットフォーム)に転職、President&COOの役職に。実績は以下の通り。

- mobile drug/disease guide used by over half of US physicians
- class project gone awry, one of 2 co-founders
- Grew to $100+mil revenue, $20+mil EBITDA
- Ran all product, sales, marketing, roughly 300 people at IPO
- Filed S-1, led 3 rounds VC, plus $40mil Goldman secondary


Epocratesはドットコムバブル崩壊を乗り越えIPOまで果たしましたが、最終的には3億ドル以下で買収されたとのこと。

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残念そうな感じですけど、それ300億円とかですからね。株持ってたのかは知りませんが、ポジション的に5%くらいは流石に持ってそうだし、15億円くらい持ってもうFIREできたんじゃないですかね。

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ここで走るのをやめないのが米国起業家ソウル!!!ジェフベゾスにマウンティングをカマすまではやめられない!!!マウンティング欲は永遠!!!

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気を取り直して。

Tangney氏は2011年よりドクシミティを創業しCEOを務めています。ヘルスケア領域のプロフェッショナルとしてキャリアを駆け抜けていることがよくわかりますね。

威風堂々とした顔をしていてとても好感が持てます。

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CNBCの記事によると、「シリコンバレーの常識とされる、会社をBIGにするとか、40人以上の営業担当者を雇う必要があるとか、そういったことには抵抗があった。Doximityのターゲット市場では、ロケットのような成長を目指しても意味がない」となかなか好戦的です。市場に合わせた戦略で着実に企業成長を実現してくれそうで、投資家としては好感が持てます。


“I did resist some of the Silicon Valley wisdom of, you need to go big, you need to hire 40 more salespeople and do all these things,” Tangney, 48, said in an interview on Thursday, after ringing the bell at the NYSE.


主要プロダクト(医療者向けSNS)


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ドクシミティは「医療従事者向けのデジタルプラットフォーム」を提供している会社です。要するにSNSです。医療従事者に特化したフェイスブック、的なイメージです。

同社のネットワークメンバーには米国の医師の80%以上が属しています。とんでもないですね。この分野はドクシミティの一人勝ちです。

ドクシミティは医療用に構築されたデジタルツールを提供。医師の同僚とのコラボレーション、最新の医療ニュースや研究情報の入手、キャリアの管理、医療行為の実施などを可能にしています。

(患者と医者の電話診察)

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↑こちらはDoximity Dialer。クラウドベースのテレヘルス・プラットフォームです。COVID-19パンデミックに対応するため開発されローンチされました。

Doximity Dialer(有料プラットフォーム)を24,000医師分拡大、全米医師30%以上にサービス提供中。ワンタップで通訳にアクセスできる機能も追加されています。


(外出先からもオフィスの番号を表示しながらスマホで患者に電話可能)

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(米国内の医師、上級看護職、PA(PhysicianAssistant)を数秒で検索し見つけられる)

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(専門分野の最新ニュースや研究結果をチェックできる)

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(どこにいてもFAX送信可能)

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The reviews are in

I transferred a patient to another hospital several years ago and was able to quickly fax and send patient info via the Doximity app to my former medical school classmate who was working at the other hospital. It was 3am and the patient was admitted directly to the ICU. It was fantastically smooth and saved us so much time rather than having to traditionally fax medical records and information. Every little bit of time helps.

(日本語訳)
数年前に患者を他の病院に転院させたとき、Doximityアプリを使って、他の病院で働いていた医学部の元同級生に患者情報をすぐにFAXで送ることができました。その時は午前3時で、その患者は直接ICUに入院しました。非常にスムーズで、従来のように医療記録や情報をファックスする必要がなく、時間を大幅に節約することができました。少しでも時間の節約になります。

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見てるとなんだかガチで便利っぽいな・・・。

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ひたすら便利なプロダクトを作りデータをかき集めなさい!高値で太客に売り飛ばしなさい!

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ドクシミティのカンパニースローガンは、「医師がより生産的になり、患者により良いケアを提供できるように」です。


ドクシミティが提供しているプラットフォームにより、病院や製薬会社は、新しい治療法や臨床試験、患者の紹介について、適切な医師と効率的につながることができているとのこと。

つまりは、ドクシミティは「情報(第三者の請求データや処方箋データなど)」を企業(&病院)に売っているということですね。非常に商売が上手いと思います。課金方式はZoomと同様、ユーザーごとのサブスク。

ヘルスケア領域はデジタルの領域が弱く、その点もうまく突いているということですね。


アクティブユーザー数は30万人以上の医師、上級看護職、フィジシャンアシスタントが利用。


業績(Q1/2022決算)


直近の決算をReviewしていきましょう。

Q1-2022:Doximity Announces Fiscal 2022 First Quarter Financial Results


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□ 2022年度第1四半期決算結果:

※YoY = year over year(前年同期比)

・売上:$72.70M/YoY+99.7%(予想:$63.62M)→ ◯
・EPS:$0.11(予想:$0.08)→ ◯

□ ガイダンス:

(Q3-2021)
・売上:$73~74M(予想:$66.10M)→ ◯

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■ Revenue(売上高)

Q1-2022:$72.70M/YoY+99.8%(予想:$63.62M)

アナリスト予想をしっかり超えています。前年同期比も着実な数字を叩き出しています。


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※YoY = year over year(前年同期比)

Q1-2020:$22.06M
Q2-2020:$25.55M
Q3-2020:$32.43M
Q4-2020:$36.35M
Q1-2021:$36.39M(YoY+65%)
Q2-2021:$45.11M(YoY+76.6%)
Q3-2021:$58.71M(YoY+81.1%)
Q4-2021:$66.69M(YoY+83.4%)
Q1-2022:$72.70M(YoY+99.8%)←New!!

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ランド・アンド・エクスパンション戦略が引き続き成功しており、高い成長率を維持しています。成長の約80%が既存顧客によるものとのこと、Earning Callでコメントがありました。

ランド・アンド・エクスパンション戦略とは、無料でサービスを提供し消費者と関係性をまずは構築し、徐々にキャッシュポイントを増やし売上を高めていく戦略です。


売上総利益マージン(Gross Profit Margin)は89%(前年同期79%)と改善。前年同期は遠隔医療ソリューションサービス(Dialer Video等)導入費用が嵩んでいました。


■ EPS(1株当たり純利益)

Q1-2022:$0.11(予想:$0.08)

EPSも予想を上回りました。


過去EPS(non-GAAP)の推移は以下の通りです(過去データはMarket Smith値を引用)。

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※YoY = year over year(前年同期比)

Q2-2021:$0.02(YoY+100%)
Q3-2021:$0.03(YoY+200%)
Q4-2021:$0.04(YoY+300%)
Q1-2021:$0.01(YoY-86%)
Q2-2021:$0.06(YoY+200%)
Q3-2021:$0.10(YoY+233%)
Q4-2021:$0.12(YoY+200%)
Q1-2022:$0.11(YoY+1,000%)

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IPOしてすぐの会社のEPSは参考値に過ぎませんが、ドクシミティはすでに黒字です。素晴らしい収益体質であることがよくわかります。


■ Net income(純利益)

Q1-2022:$26.3M/YoY+1,653%(GAAP)

Q1-2022:$30.6M/YoY+1,124%(non-GAAP)


■ 修正EBITDA&Margin

Q1-2022:$31.2M/YoY+700%(GAAP)

Margin:43%(前年同期:11%)


■ Operating Cash Flow and Free Cash Flow

・Operating cash flow:$33.2M(前年同期:$8.8M)

・Free cash flow:$32.4M(前年同期$7.6M)


企業KPI


■ NRR(Net revenue retention rate)

NRRは売上継続率を意味します。これはSaas企業(ZOOM, OKTAなど)で最も重視される企業KPIではありますが、ドクシミティも同じく重要KPIとしています。

NRRは既存顧客の売上を前年比で維持できているかを計る指標ということです。

Net revenue retention rate: We calculate net revenue retention rate by taking the trailing 12-month (“TTM”) subscription-based revenue from our customers that had revenue in the prior TTM period and dividing that by the total subscription-based revenue for the prior TTM period. Our net revenue retention rate compares our subscription revenue from the same set of customers across comparable periods, and reflects customer renewals, expansion, contraction, and churn.

Doximity 2021.6.30


ドクシミティのQ1-2021のNRRは167%でした。異次元の売上継続率です。既存客がとても満足していることがわかります。(ついでに大幅に課金させている)

米国の全医師の30%以上に有料テレへルスサービスを提供。その他生産性向上ツール(電子署名やファックス製品)の利用も増加。

ネットワーク効果は今後もさらに存分に発揮されることでしょう。


■ 直近12ヵ月間の製品売上高が10万米ドルを超える顧客

これは「大口顧客」の数です。つまり太客をどれくらいドクシミティは掴んでいるか、増やしているかを企業KPIとして置いています。

サブスクリプション・ベースの売上を計上している顧客は224社/YoY+58%。

前年同期は142社でした。


財務状況(資本配分/自社株買い/M&A)

■ 資本配分

2021年9月17日時点、IPOの公募価格である$26を今ははるかに上回っている状況(株価$95)であり、近々公募はもしかしたらあるかもしれませんね。今の所はまだありません。


■ M&A


直近はなし。


FY-2022ガイダンス


(Q3-2021)

・売上:$73~74M(予想:$66.10M)→ ◯
・修正EBITDA:$26.4~$27.4M


(FY22)

・売上:$296.5~$299.5M
・修正EBITDA:$106~$109M


2021年9月17日時点、アナリストの予想は以下の通りとなっています。

次回決算までに予想数値の上昇があると、株価の上値余地を予想できるため、日々チェックしておきましょう。

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Q2-Earning Call(質疑応答)


Question:TAM(total addressable market)についての考えを教えて欲しい。医療技術やデジタルヘルスなど市場機会は魅力的と言える?

Anna Bryson(CFO):当社の最大のビジネスチャンスは、現在取り組んでいる中核市場にあると確信している。ヘルスケアのデジタル化により、顧客層のシェアを拡大する大きなチャンスがあると考えている。当社のネットワークは、隣接するエンドマーケットに進出するための多くのオプションを提供している。医療機器・診断機器メーカーからの支持を得ている。その証拠に、前四半期には、この分野で初めて7桁の契約を締結した。エンドマーケットにもチャンスはあるが、中核市場がやはり最大の市場機会だと捉えている。


Question:ガイダンスに対するCOVID(デルタ)の影響は?

Anna Bryson(CFO):デルタについては、今後6ヶ月から12ヶ月の間に何が起こるかを予測することは非常に困難である。現在のガイダンスについて、予想通り、ワクチンが配布されてから個人向けのマーケティング活動に若干の戻りが見られます。今後は、社会の他の多くの側面で見られるように、ヘルスケア・マーケティングが正常に戻るには、デジタルと対面型を混合したハイブリッドの採用が必要だと考えています。


CANSLIM考察

「CANSLIM」は成長株発掘法の著者、ウィリアム・オニール氏の成長株の見極めに用いられる判断指標です。




オニール氏の理念は以下です。

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・CANSLIMを満たすかどうかで真の成長株かどうかを見極める。
・株価チャートで売買のタイミングを測り大きな利益の獲得を狙う。

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CANSLIMとは以下の頭文字です。これら全てを満たすと「大化け株」となります。(満たしていなくても有望銘柄として売買はOK、投資家の技量が試される)


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・C(=Current Quarterly Earnings=当四半期のEPSと売上)
・A(=Annual Earnings Increase=年間EPSの増加、高いROE水準)
・N(=New Products, New Management, New Highs=新興企業、新製品、新経営陣、正しい株価ベースを抜けて新高値)
・S(=Supply and Demand=株式の需要と供給)
・L(=Leader or Laggard=主導銘柄か、停滞銘柄か)
・I(=Institutional Sponsorship=機関投資家による保有)
・M(=Marker Direction=株式市場の方向)

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また短期投資・中長期投資などと投資手法を分けず、「正しい銘柄を正しいタイミングで売買する」としています。

短期投資か長期投資かという選択はほぼないはずだ、ということです。

良い銘柄はそもそも売り時を与えてくれず、そのまま何倍株になると言っています。


まずは、CANSLIMを通して、ドクシミティはオニールが定義する「大化け株」と言えるのかどうかを見ていきましょう。

筆者がドクシミティで行った2021年9月17日時点の判定結果は以下の通りでした。


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C:◯
A:X
N:X
S:△
L:◯
I:◯
M:△

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IPO銘柄故に、CANSLIM判定は輝かしい成績にはどうしてもなりません。しかし、質実剛健且つ非常に実益を捉えた素晴らしいビジネスを展開している企業です。


それでは各項目の詳細を見ていきましょう。


■ C(=当四半期のEPSと売上) ◯


C(=Current Quarterly Earnings)を見ていきます。

ここでは以下の2つを判定します。

■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■

⑴ 当四半期のEPSが前年同期比で25〜30%以上か?
⑵ 売上が25%(または直近3四半期で伸び率が加速)以上伸びているか?

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⑴ 当四半期のEPSが前年同期比で25〜30%以上か?

当四半期のEPSが前年同期比で大きな伸び率を示しているかどうかを見ます。最低目標は25〜30%です。より保守的に見るのであれば40〜500%です。

ドクシミティはとても小規模なEPS水準であり、成長率はここはあまり重要視し過ぎない方が良いと思いますが、数値の上では「◯」です。

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※YoY = year over year(前年同期比)

Q2-2021:$0.02(YoY+100%)
Q3-2021:$0.03(YoY+200%)
Q4-2021:$0.04(YoY+300%)
Q1-2021:$0.01(YoY-86%)
Q2-2021:$0.06(YoY+200%)
Q3-2021:$0.10(YoY+233%)
Q4-2021:$0.12(YoY+200%)
Q1-2022:$0.11(YoY+1,000%)

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IPO後の決算はまだ一度しかこなしておらず、次回、その次とEPSの動向を継続してしっかり見ていきましょう。


⑵ 売上が25%(または直近3四半期で伸び率が加速)以上伸びているか?

次に売上の伸びを見ていきます。ドクシミティのQ1売上は$72.70M/99.8%。

25%以上伸びていますので、楽勝でクリアですね。「◯」です。


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■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■

※YoY = year over year(前年同期比)

Q1-2020:$22.06M
Q2-2020:$25.55M
Q3-2020:$32.43M
Q4-2020:$36.35M
Q1-2021:$36.39M(YoY+65%)
Q2-2021:$45.11M(YoY+76.6%)
Q3-2021:$58.71M(YoY+81.1%)
Q4-2021:$66.69M(YoY+83.4%)
Q1-2022:$72.70M(YoY+99.8%)←New!!

■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■


⑴EPSは「◯」、⑵売上も「◯」です。C(=Current Quarterly Earnings)は「◯」とします。


■ A(=年間EPSの増加、高いROE水準) ◯


ここでは以下の2つを判定します。

■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■

⑴ 年間EPSが過去3年連続で増加しているか?
⑵ 企業のROEが最低でも17%を超えているか?

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⑴ 年間EPSが過去3年連続で増加しているか?

年間EPSが過去3年連続で増加しているかどうか、増加率が25〜50%以上の銘柄かを見ていきます。2年目のEPSが下がっている銘柄は除外されます。

ドクシミティの過去の年間EPSを見ていきたいところですが、まだIPOして間もないので、ガイダンスも含めデータを見ていきます。

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FY2020:$0.27
FY2021:$0.29(YoY+7%)
FY2022:$0.39(YoY+34.5%、アナリスト予想)

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まだまだランド・アンド・エクスパンド戦略を実施中にも関わらず、EPSは黒字です。一応、こちらも「◯」です。


⑵ 企業のROEが最低でも17%を超えているか?

ROEが最低でも17%を超えているかどうかをチェックします。ドクシミティのROEは43.51%です。


⑴⑵合わせて、ここではA(=年間EPSの増加、高いROE水準)は「◯」とします。


■ N(=新興企業、新製品、新経営陣、正しい株価ベースを抜けて新高値) X

N(=New Products, New Management, New Highs)を見ていきます。

株価が驚くような上昇を見せるには何か新しいもの(収益増加率を加速的に伸ばす原動力)が必要です。


ドクシミティは医師、高級看護職など、医療関係者にSNSサービスを提供しており、市場を独占状態です。N(=New Products, New Management, New Highs)のファンダメンタルは良好とみて問題ないでしょう。


さて、N(=New Products, New Management, New Highs)は正しい株価ベースを抜けて最高値であるという条件も加わります。チャートを確認しましょう。

以下は9月17日時点のチャートです。

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凄まじい勢いで株価が上昇しています。まだまだ決算をこなした数も少なく、機関投資家の本格参入もまだですので株価はマーケットに大きく左右されると思います。IPOしたばかりなのでベース作る暇すらないという感じです。

今後、ドクシミティの決算速報を出すたびにチャートがベースを形成しているかどうか見ていきますので引き続き監視していきましょう。


N(=New Products, New Management, New Highs)は現状、「×」としておきます。


■ S(=株式の需要と供給) △

S(=Supply and Demand)を見ていきます。


Sは以下の複数項目があります。一つずつチェックしていきます。

■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■

⑴ 浮動株比率(大企業(米国基準で時価総額100億ドル以上)であれば経営陣が1-3%、中小企業であればそれ以上が望ましい)
⑵ 自社株買いをしている企業かどうか。
⑶ 企業の負債比率が低く推移しているかどうか。
⑷ 直近の出来高(機関の大きい買いが確認できるか)

■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■


⑴ 浮動株比率(大企業(米国基準で時価総額100億ドル以上)であれば経営陣が1-3%、中小企業であればそれ以上が望ましい)

例えば、発行済株式数が5,000万株ほどの比較的供給量の少ない銘柄ならある程度の買いが入ります(その分リスクも隣り合わせです)。

ドクシミティの総発行株式は48.85百万株です。良い水準ですね。

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ドクシミティの浮動株の数を見ていきます。

大企業(米国基準で時価総額100億ドル以上)であれば経営陣が1-3%、中小企業であればそれ以上が望ましいです。企業として株価上昇に対する努力への期待度を示します。

■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■

・Shares Outstanding(総発行済株式数):48.85百万株
・Float:(浮動株式数):48百万株
・浮動株比率:98.2%

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ドクシミティの時価総額は2021年9月13日時点で177.63億ドル(約1.8兆円)なので「大企業」です。

簡易的ではありますが、同社の浮動株比率は98.2%(つまり残りは2.8%)。経営陣が保有している株式比率が3%を超えていると良いのですがそれは上回っていません。こちらは「△」です。


⑵ 自社株買いをしている企業かどうか。

上記「財務状況」の項目でも触れましたが、オニール流の「自社株買いをしている企業が望ましい」という点については、 ドクシミティは満たしていません(IPOしたばかりで不可能)。アップルやペイパルのように積極的な自社株買いを行う方針は出していません。

「×」です。


⑶ 企業の負債比率が低く推移しているかどうか。

次に、総資本に対する負債比率の低い企業かどうかを見ていきます。

過去2-3年で負債比率が減少していれば、利息支払い費用が削減されEPS向上が見込まれます。


特にIPOしたばかりのグロース株は収益が小さいため、この利息費用のインパクトが大企業に比べて大きいので、しっかり見ておく必要があります。

ドクシミティはIPOしたばかりなので、IPO前のデータを活用します。参考程度のデータになります。

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■ 2021年3月31日

総資本:251.719 million
負債:103.518 million
負債比率:41%

■ 2020年3月31日

総資本:138.920 million
負債:56.326 million
負債比率:40.5%

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簡易的ではあるものの、負債比率は横ばいですね。今後も注視していきたい項目ではありますが、ここでは「△」としておきます。


⑷ 直近の出来高(機関の大きい買いが確認できるか)

最後に、直近の出来高についてです。

(2021年9月20日現在)

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IPOして間もない銘柄は、機関投資家の参入数が低く、マーケットと個人の動向に大きく左右されることがほとんどです。ドクシミティは8/11の決算後に33%上昇しそのまま上昇を続けていますね。凄い動きです。

機関投資家の動向はというと、2021年9月20日時点でMarket Smithの「Acc/Dis Rating」は「B+」です。

Acc/Dis Rating = Accumulation/Distribution Rating(過去13週間における特定の銘柄に対する機関投資家の買い(集積)と売り(分配)の相対的な度合い)

A = 買いが多い
B = ほどほどの買い
C = 買いと売りが同程度
D = 適度な売り
E=売りが多い


⑷は機関の購入がそれなりに確認できるので「◯」です。


⑴「△」⑵「×」⑶「△」⑷「◯」なので、総合判断としてS(=Supply and Demand)は「△」を置きたいと思います。


■ L(=主導銘柄か、停滞銘柄か) ◯

業界内で最高の業績を記録しているかどうかを測る「L(=Leader or Laggard)」を見ていきましょう。

ここでは業界内上位2-3銘柄に入っているかどうかを判断します。


これは、レラティブストレングス指数が80〜90台かどうかで判断をします。

レラティブストレングス指数とは、ある特定の銘柄の値動きを市場の残りの銘柄の値動きと過去五二週間にわたり比較するものです。 各銘柄に1~99の数値が割り当てられ、高ければ評価が良いと判断されます。


2021年9月20日時点のドクシミティのRS Rateは97でした。業界ランクもIBDでは1位となっています。モメンタムは最強に近いです。

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非常にオラついている状況と言えるでしょう。L(=Leader or Laggard)は「◯」です。


■ I(=機関投資家による保有) ◯

I(=Institutional Sponsorship)を見ていきます。

株価を押し上げるには大きな需要が必要です。投資信託、年金基金、ヘッジファンド、保険会社など。機関投資家に保有されている銘柄であるかどうかが非常に重要になります。

また、その機関投資家は高いリターンを出す優秀な組織体(ファンド)なのか?という点も大切です。


見極め方として、最近の四半期で保有する機関投資家の数が着実に増加しているか、株主数が著しく増加しているか。

また株主となった機関投資家は誰なのかまで詳しく調べます。

「優秀なファンドが大人買いしているか」を満たさなければならないのでかなり高度な判定です。


普段は機関投資家数の推移、保有ポジション推移を確認するのですがドクシミティはまだ上場して期間が浅いのでデータがありません。次回以降更新します。

直近の株主は以下の通りです(Yahoo Finance:Holders)。名だたる投資ファンドがドクシミティ株を保有しています。


Top Institutional Holders(機関投資家保有上位)

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アクティブファンドの方を詳しく見ていきましょう。


Top Mutual Fund Holders(投資信託保有上位)

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上記で突出した成績を収めているファンドは以下の通りです。

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□ ファンド名(保有数量順)・・・10year Average Performance(Before Tax)

Price (T.Rowe) Mid Cap Growth Fund・・・14.97%
Morgan Stanley Inst Fund Inc-Inception Port・・・23.01%

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I(=機関投資家による保有)は優秀ファンドに購入されており、S(=Supply and Demand)の⑷で触れた通り、「Acc/Dis Rating」は「B+」でした。「◯」としたいと思います。


■ M(=株式市場の方向) △

M=Marker Directionはドクシミティに関わらず全銘柄に関わることです。

「強気相場」であればハイパーグロース株を積極的に買っていっても良いとされています。2021年9月20日現在は「上昇相場頭打ち」です。

その根拠は週刊レポートで確認してください(毎週末に定期更新)。

米国株式市場:今週の合戦の振り返り!


2021年9月20日時点の株価チャート

スクリーンショット 2021-09-20 11.38.55


IPO銘柄なので、マーケット動向と瞬間瞬間のモメンタムに大きく株価が左右されます。安全に入りたいという人は2回目、3回目の決算でしっかりと予想を超える良い業績を出せた時に、ベースを作り新値を狙うタイミングで入るのが良いかもしれません。

今はモメンタムは素晴らしいですが、入るのであればリスク管理をしっかり行っていきましょう。


-FIN-

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