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【DOCS/Q2-2021(FY22)決算速報】医療従事者向けのデジタルプラットフォームを運営するデータサイエンス企業「ドクシミティ(Doximity)」、2021年第2四半期の結果は売上◎、EPS◎(?)、ガイダンス◎。市場予想を上回るもAH下落。Earnings Callチェックと今回もCANSLIM定点観測も実施。

このマガジンは取り上げた企業の投資を推奨する意図は全くないことを改めて確認いたします。企業の業績チェック、ビジネスモデル、新着ニュースをシンプルに定点観測する読み物です。

(ドクシミティの会社概要・歴史・ビジネスモデル考察は「【DOCS/米国株銘柄分析】モメンタム抜群!医療従事者向けのデジタルプラットフォームを運営するデータサイエンス企業「ドクシミティ(Doximity)」の概要, ビジネスモデル, 今後の株価見通し(将来性/成長性)を直近決算とオニール流CANSLIMの観点から考察。」を参照。)

「ドクシミティ(ティッカーシンボル:DOCS)」のQ2-2021の結果が出ました。

After Hourで株価は決算の影響を受けて下落中です。EPSのアナリスト予想ですが、予想数値に乖離あり($0.21と$0.1)、$0.21(seeking alphaデータ)が採用されるのであれば決算はミスということになります。

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□ 2022年度第2四半期決算結果:

※YoY = year over year(前年同期比)

・売上:$79.4M/YoY+76%(予想$73.5M)◎
・EPS:$0.19/YoY+217%(予想$0.1)◎
・修正後EBITDA:$32.8M/YoY+160%

◇ ガイダンス:
Q4:
・売上:$85.8 - $86.8(予想$74.66M)◎

FY22:
・売上:$326.1 - $328.1(予想$299.41M)◎

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(11月10日時点株価チャート)

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それでは詳細を見にいきましょう。


■ Revenue(売上高)

◇ Q2-2022:$79.4M/YoY+76%(予想$73.5M)◎

アナリスト予想をしっかり超えています。前年同期比も着実な数字を叩き出しています。

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※YoY = year over year(前年同期比)

Q1-2020:$22.06M
Q2-2020:$25.55M
Q3-2020:$32.43M
Q4-2020:$36.35M
Q1-2021:$36.39M(YoY+65%)
Q2-2021:$45.11M(YoY+76.6%)
Q3-2021:$58.71M(YoY+81.1%)
Q4-2021:$66.69M(YoY+83.4%)
Q1-2022:$72.70M(YoY+99.8%)
Q2-2022:$$79.4M(YoY+76%)←New!!

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ランド・アンド・エクスパンション戦略が引き続き成功しており、高い成長率を維持しています。2Qでも、成長は既存顧客によるものとのこと、既存顧客1社あたりの平均ブランド数(YoY+19%)とモジュール数(YoY+18%)が引き続き増加とのコメントがEarningsCallで述べられていました。

さらなるアップセルのベクトルを通じて支出を拡大しているとも。

ランド・アンド・エクスパンション戦略とは、無料でサービスを提供し消費者と関係性をまずは構築し、徐々にキャッシュポイントを増やし売上を高めていく戦略です。

売上総利益マージン(Gross Profit Margin)は90%(前年同期84%)と改善。


■ EPS(1株当たり純利益)

◇ Q2-2022:$0.19/YoY+217%(予想$0.1 or $0.21)

過去EPS(non-GAAP)の推移は以下の通りです(過去データはMarket Smith値を引用)。

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※YoY = year over year(前年同期比)

Q2-2021:$0.02(YoY+100%)
Q3-2021:$0.03(YoY+200%)
Q4-2021:$0.04(YoY+300%)
Q1-2021:$0.01(YoY-86%)
Q2-2021:$0.06(YoY+200%)
Q3-2021:$0.10(YoY+233%)
Q4-2021:$0.12(YoY+200%)
Q1-2022:$0.11(YoY+1,000%)
Q2-2022:$0.19(YoY+217%)

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IPOしてすぐの会社のEPSは参考値に過ぎませんが、ドクシミティはすでに黒字です。素晴らしい収益体質であることがよくわかります。


■ Net income(純利益)

◇ Q2-2022:
・$36.1M/YoY+259%(GAAP)
・$41.6M/YoY+270%(non-GAAP)

(参考)Q1-2022:
・$26.3M/YoY+1,653%(GAAP)
・$30.6M/YoY+1,124%(non-GAAP)


■ 修正EBITDA&Margin

◇ Q2-2022:
・ $32.8M/YoY+160%(GAAP)
・Margin:41%(前年同期:28%)


(参考)Q1-2022:
・$31.2M/YoY+700%(GAAP)
・Margin:43%(前年同期:11%)


■ Operating Cash Flow and Free Cash Flow

Q2-2022:
・Operating cash flow:$$19.2(前年同期:$12.7M)
・Free cash flow:$18.1M(前年同期$11.26M)


企業KPI


■ NRR(Net revenue retention rate)

NRRは売上継続率を意味します。これはSaas企業(ZOOM, OKTAなど)で最も重視される企業KPIではありますが、ドクシミティも同じく重要KPIとしています。


NRRは既存顧客の売上を前年比で維持できているかを計る指標ということです。

Net revenue retention rate: We calculate net revenue retention rate by taking the trailing 12-month (“TTM”) subscription-based revenue from our customers that had revenue in the prior TTM period and dividing that by the total subscription-based revenue for the prior TTM period. Our net revenue retention rate compares our subscription revenue from the same set of customers across comparable periods, and reflects customer renewals, expansion, contraction, and churn.

Doximity 2021.6.30


ドクシミティのQ2-2021のNRRは173%でした(Q1は167%)。異次元の売上継続率です。既存客がとても満足していることがわかります。(ついでに大幅に課金させている)

米国の全医師の30%以上に有料テレへルスサービスを提供。その他生産性向上ツール(電子署名やファックス製品)の利用も増加。

ネットワーク効果は今後もさらに存分に発揮されることでしょう。


■ 直近12ヵ月間の製品売上高が10万米ドルを超える顧客

これは「大口顧客」の数です。つまり太客をどれくらいドクシミティは掴んでいるか、増やしているかを企業KPIとして置いています。

Q1ではサブスクリプション・ベースの売上を計上している顧客は224社/YoY+58%。前年同期は142社でした。

Q2は、235社でした。1年前の154社から53%増加しました。


財務状況(資本配分/自社株買い/M&A)

■ 資本配分

2021年11月10日時点、IPOの公募価格である$26を今ははるかに上回っている状況(株価$95)であり、近々公募はもしかしたらあるかもしれませんね。今の所はまだありません。


■ M&A

直近はなし。


FY-2022ガイダンス


◇ Q3:
・売上:$85.8 - $86.8(予想$74.66M)◎
・Adjusted EBITDA: $32.0 - $33.0M

◇ FY22:
・売上:$326.1 - $328.1(予想$299.41M)◎
・ Adjusted EBITDA:$127.6 - $129.6

年間ガイダンスを10%の上方修正です。ロックアップが11月12日に解除されます。

In connection with the Company’s initial public offering of Class A common stock, its executive officers, directors, and substantially all of its stockholders were parties to lock-up agreements that restrict their ability to sell or transfer their Doximity shares. Pursuant to the terms of the lock-up agreements, the lock-up will expire at the opening of trading on November 12, 2021. Certain of the shares of the Company’s common stock that become eligible for sale in the public market upon the lock-up expiration remain subject to volume and other restrictions of Rule 144 of the Securities Act of 1933, as amended, and restrictions on insider trading in accordance with Company policy


Q2-Earning Call(役員説明とQ&A)

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◇ Overview

・2022年度第2四半期の売上高は7,940万ドルで、前年同期比76%増、ガイダンスの中間点を8%上回った。また、年間ガイダンスを10%引き上げ、2022年度の中間値を3億2,710万ドルとし、前年同期比58%の成長となる。
・多くの医師にとってハイブリッドなホームオフィス勤務が新たな標準となる中、当社のネットワークは拡大を続けており、当社のモバイルワークフローツールがその一助となっていることを誇りに思う。
・電子署名およびファックス製品の使用率は、第1四半期に引き続き過去最高を記録し、有料のテレヘルス・プラットフォームを前四半期にはさらに5万人の医師に拡大した。
・Q2には、33万人以上の医師、NP、PA、医学生が当社の遠隔医療サービスを利用し、当社の遠隔医療サービスのアクティブユーザー数は過去最高となった。

◇ 既存顧客(製薬会社)について

・Q2は23件の第三者によるROI調査を完了した。
・製薬会社のお客様のROIは中央値で17倍、病院のお客様のROIは中央値で14倍となった。例えば、南カリフォルニア大学のケックメディスンでは、当社のピアコネクションとアウェアネスモジュールを活用した新規患者紹介の増加により、ROIが18倍となった。
・S-1に記載されている当社の過去の中央値である製薬企業の10倍、病院の13倍を上回っていること。当社の顧客は通常、マーケティング投資に対して2~3倍のリターンを目標としているため、14~17倍のリターンを達成した当社に満足している。
・これらの既存顧客は、新しいブランド、モジュール、視聴者、カバーする月数、またはそのすべてを追加することで、当社に再投資する。このような「土地と建物のアップセル」の動きにより、当社の純収益維持率(NRR)は、過去12カ月間で173%と過去最高を記録した。

◇ ヘルスケア分野のデジタル化

・IDCによると、米国のヘルスケア分野では、2020年の広告予算のうち、デジタルチャネルへの支出はわずか28%とのこと。
・これは、米国の他の産業が同時期にデジタルに費やした63%の半分以下。
・ヘルスケアのデジタルマーケティングは2倍になってもまだ遅れている。
・アクセンチュアの最近の調査では、米国の医師のうち、パンデミック以前のマーケティング手法に戻りたいと考えているのはわずか10%だった。
・ますます多くの医師が営業担当者に門戸を閉ざし、業界用語で言うところの "No see doctor "となっている。
・2008年の時点では、米国の腫瘍専門医の約1/4、23%がノー・シーであった。それが今では、79%、つまり腫瘍医の5人に4人がノー・シーであると言われている。腫瘍医だけでなく、米国の全医師のうち5人に3人が無診察となっている。

◇ パートナー企業

・今期、私たちはU.S.ニュースとのパートナーシップを6年間延長・拡大する契約を結んだ。
・Doximityは、医師がU.S. Newsのベストホスピタルランキングを確認し、投票できる唯一の場所となっている。
・Press Ganey社との新たなパートナーシップを発表する。Press Ganey社は、患者様の体験を測定する市場のリーダーであり、41,000以上の医療施設と協力して、今年これまでに2,600万件以上の患者様アンケートを実施している。

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◇ Q&A

Q)主要な顧客基盤におけるROI研究とROIの増加に関するデータは非常に印象的だった。特に製薬会社のROIの上昇は、これまでの傾向と比べて非常に大きなものでしたが、その要因についてもう少し詳しく教えて?

Jeffrey Tangney(CEO)数ヶ月前のIPOのロードショーでは、製薬会社のお客様の投資収益率が中央値で10倍であることを誇りにしていた。そして今、私たちが行った数多くの研究の結果、この四半期には17倍にまで成長した。このような結果を得られたことを嬉しく思う。

私たちはネットワーク上の広告負荷やスポンサーの数を増やしているわけではない。様々なプログラムを見ると、収益化の方法はそれぞれ異なる。例えば、製薬会社のお客様がサンプルクローゼットでサンプルを注文する数が多い方が良いとか、ブッキングエンジンでアポイントを取る数が多い方が良いとか、そういったことは言えるだろう。

しかし、ニュースフィードに関して言えば、スポンサー付きのカードはすべて自分たちで書いているにもかかわらず、スポンサー付きのカードをあまり増やしたくない。

ニュースフィードへのエンゲージメントがかつてないほど高まっている。パンデミック前の水準よりもはるかに高いレベルにまで成長している。医師の方々が最新の研究や科学情報を得るために私たちを頼りにしてくださっていることを知り、本当に嬉しく思っている。

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CANSLIM定点観測

「CANSLIM」は成長株発掘法の著者、ウィリアム・オニール氏の成長株の見極めに用いられる判断指標です。


筆者がドクシミティで行った2021年11月10日時点の判定結果は以下の通りでした。9月時点の判定と内容は前回の記事をご確認ください。

過去からのCANSLIM動向を追う意義は大きく、改善が見えたら買い場はかなり近いものと判断できます。今回のドクシミティは成績が悪くなっており悪い兆候ですね。

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[Q1 → Q2]

C:◯ → ◯
A:◯ → ◯
N:X → X 
S:△ → X 
L:◯ → X
I:◯ → △
M:△ →◯

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(11月10日時点株価チャート)

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それでは各項目の詳細を見ていきましょう。

■ C(=当四半期のEPSと売上) ◯


C(=Current Quarterly Earnings)を見ていきます。

ここでは以下の2つを判定します。

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⑴ 当四半期のEPSが前年同期比で25〜30%以上か?
⑵ 売上が25%(または直近3四半期で伸び率が加速)以上伸びているか?

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⑴ 当四半期のEPSが前年同期比で25〜30%以上か?

当四半期のEPSが前年同期比で大きな伸び率を示しているかどうかを見ます。最低目標は25〜30%です。より保守的に見るのであれば40〜500%です。

ドクシミティはの成長率+217%でした。文句なしに「◯」です。


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※YoY = year over year(前年同期比)

Q2-2021:$0.02(YoY+100%)
Q3-2021:$0.03(YoY+200%)
Q4-2021:$0.04(YoY+300%)
Q1-2021:$0.01(YoY-86%)
Q2-2021:$0.06(YoY+200%)
Q3-2021:$0.10(YoY+233%)
Q4-2021:$0.12(YoY+200%)
Q1-2022:$0.11(YoY+1,000%)
Q2-2022:$0.19(YoY+217%)

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判定の補足項目:

① 過去10四半期に以前に比しEPS成長率が加速しているか?
→Yes
② 2四半期続けて大幅にEPSが成長しているか?
→YES
③ 翌四半期、翌々四半期も力強い成長が予想されているか?
→YES
④ EPS成長率が66%以上の減少が二四半期続けば危険水域。
→Q2は減少も高水準なので参考にできず(問題なしの水準)


⑵ 売上が25%(または直近3四半期で伸び率が加速)以上伸びているか?

次に売上の伸びを見ていきます。今期の成長率がYoY+76%となっており、25%以上伸びているので基本的クリアです。「◯」です。


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※YoY = year over year(前年同期比)

Q1-2020:$22.06M
Q2-2020:$25.55M
Q3-2020:$32.43M
Q4-2020:$36.35M
Q1-2021:$36.39M(YoY+65%)
Q2-2021:$45.11M(YoY+76.6%)
Q3-2021:$58.71M(YoY+81.1%)
Q4-2021:$66.69M(YoY+83.4%)
Q1-2022:$72.70M(YoY+99.8%)
Q2-2022:$$79.4M(YoY+76%)←New!!

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⑴EPSは「◯」、⑵売上も「◯」です。C(=Current Quarterly Earnings)は「◯」とします。


■ A(=年間EPSの増加、高いROE水準) ◯

ここでは以下の2つを判定します。

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⑴ 年間EPSが過去3年連続で増加しているか?
⑵ 企業のROEが最低でも17%を超えているか?

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⑴ 年間EPSが過去3年連続で増加しているか?

年間EPSが過去3年連続で増加しているかどうか、増加率が25〜50%以上の銘柄かを見ていきます。2年目のEPSが下がっている銘柄は除外されます。

ドクシミティの過去の年間EPSを見ていきたいところですが、まだIPOして間もないので、ガイダンスも含めデータを見ていきます。

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FY2020:$0.27
FY2021:$0.29(YoY+7%)
FY2022:$0.38(YoY+34.5%、アナリスト予想

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まだまだランド・アンド・エクスパンド戦略を実施中にも関わらず、EPSは黒字です。過去3年連続で増加、増加率が25〜50%以上なのでこちらも「◯」です。(通期は予想ではありますが)


⑵ 企業のROEが最低でも17%を超えているか?

ROEが最低でも17%を超えているかどうかをチェックします。ドクシミティのROEは43.51%です。

⑴⑵合わせて、ここではA(=年間EPSの増加、高いROE水準)は「◯」とします。


■ N(=新興企業、新製品、新経営陣、正しい株価ベースを抜けて新高値) X

N(=New Products, New Management, New Highs)を見ていきます。

株価が驚くような上昇を見せるには何か新しいもの(収益増加率を加速的に伸ばす原動力)が必要です。

ドクシミティは医師、高級看護職など、医療関係者にSNSサービスを提供しており、市場を独占状態です。N(=New Products, New Management, New Highs)のファンダメンタルは良好とみて問題ないでしょう。


さて、N(=New Products, New Management, New Highs)は正しい株価ベースを抜けて最高値であるという条件も加わります。チャートを確認しましょう。

(11月10日時点株価チャート)

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凄まじい株価上昇を見せましたが、直近は叩き売られています。昨日大きな買いが決算期待で入りましたが、今日の引け後決算後に-15%規模の叩き売りが再度カマされています。

直近安値の$63.17*130%=$82くらいの水準まで上昇し、ベースを形成しブレイクアウトするようでしたら、入っていきたいですね。IPOしてまだ浅い銘柄なので、ボラティリティは大きいです。損切りラインは深めになってくるでしょう。


N(=New Products, New Management, New Highs)は現状、「×」としておきます。


■ S(=株式の需要と供給) X

S(=Supply and Demand)を見ていきます。


Sは以下の複数項目があります。一つずつチェックしていきます。

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⑴ 浮動株比率(大企業(米国基準で時価総額100億ドル以上)であれば経営陣が1-3%、中小企業であればそれ以上が望ましい)
⑵ 自社株買いをしている企業かどうか。
⑶ 企業の負債比率が低く推移しているかどうか。
⑷ 直近の出来高(機関の大きい買いが確認できるか)

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⑴ 浮動株比率(大企業(米国基準で時価総額100億ドル以上)であれば経営陣が1-3%、中小企業であればそれ以上が望ましい)

例えば、発行済株式数が5,000万株ほどの比較的供給量の少ない銘柄ならある程度の買いが入ります(その分リスクも隣り合わせです)。

ドクシミティの総発行株式は48.85百万株です(Q1時点と同様)。良い水準ですね。

■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■

・Shares Outstanding(総発行済株式数):48.85百万株
・Float:(浮動株式数):48百万株
・浮動株比率:98.2%

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ドクシミティの時価総額は2021年9月13日時点で142億ドル(約1.45兆円)なので「大企業」です。

簡易的ではありますが、同社の浮動株比率は98.2%(つまり残りは2.8%)。経営陣が保有している株式比率が3%を超えていると良いのですがそれは上回っていません。こちらは「△」です。


⑵ 自社株買いをしている企業かどうか。

上記「財務状況」の項目でも触れましたが、オニール流の「自社株買いをしている企業が望ましい」という点については、 ドクシミティは満たしていません(IPOしたばかりで不可能)。アップルやペイパルのように積極的な自社株買いを行う方針は出していません。

「×」です。


⑶ 企業の負債比率が低く推移しているかどうか。

次に、総資本に対する負債比率の低い企業かどうかを見ていきます。

過去2-3年で負債比率が減少していれば、利息支払い費用が削減されEPS向上が見込まれます。

こちらは1年スパンで見ていくものなので前回と判定は同じです。

■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■

■ 2021年3月31日

総資本:251.719 million
負債:103.518 million
負債比率:41%

■ 2020年3月31日

総資本:138.920 million
負債:56.326 million
負債比率:40.5%

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簡易的ではあるものの、負債比率は横ばいですね。今後も注視していきたい項目ではありますが、ここでは「△」としておきます。


⑷ 直近の出来高(機関の大きい買いが確認できるか)

最後に、直近の出来高についてです。

(11月10日時点株価チャート)

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昨日大きな買いが見られたのですが、本日場中で大きく売られると思います。先ほど分析したUPST(-20%)もそうなのですが、アフターで-10%以上の下げは流石にプラスに持っていくのは難しいと思います。


機関投資家の動向はというと、2021年11月10日時点でMarket Smithの「Acc/Dis Rating」は「D+」です。9月20日時点ではB+でした。売られています。

Acc/Dis Rating = Accumulation/Distribution Rating(過去13週間における特定の銘柄に対する機関投資家の買い(集積)と売り(分配)の相対的な度合い)

A = 買いが多い
B = ほどほどの買い
C = 買いと売りが同程度
D = 適度な売り
E=売りが多い


⑷は機関の売りが確認できるので「×」です。


⑴「△」⑵「×」⑶「△」⑷「×」なので、総合判断としてS(=Supply and Demand)は「×」を置きたいと思います。


■ L(=主導銘柄か、停滞銘柄か) ◯

業界内で最高の業績を記録しているかどうかを測る「L(=Leader or Laggard)」を見ていきましょう。

ここでは業界内上位2-3銘柄に入っているかどうかを判断します。


これは、レラティブストレングス指数が80〜90台かどうかで判断をします。

レラティブストレングス指数とは、ある特定の銘柄の値動きを市場の残りの銘柄の値動きと過去五二週間にわたり比較するものです。 各銘柄に1~99の数値が割り当てられ、高ければ評価が良いと判断されます。


2021年11月10日時点のドクシミティのRS Rateは92でした。9月20日時点は96でした。業界ランクもIBDでは4位となっています。9月時点は1位でしたので、ランクダウンしています。

L(=Leader or Laggard)は「◯」ですが、RS Rate、業界ランクが下げ基調なので悪い兆候が出ていますね。


■ I(=機関投資家による保有) △

I(=Institutional Sponsorship)を見ていきます。

株価を押し上げるには大きな需要が必要です。投資信託、年金基金、ヘッジファンド、保険会社など。機関投資家に保有されている銘柄であるかどうかが非常に重要になります。

また、その機関投資家は高いリターンを出す優秀な組織体(ファンド)なのか?という点も大切です。


見極め方として、最近の四半期で保有する機関投資家の数が着実に増加しているか、株主数が著しく増加しているか。

また株主となった機関投資家は誰なのかまで詳しく調べます。

「優秀なファンドが大人買いしているか」を満たさなければならないのでかなり高度な判定です。


普段は機関投資家数の推移、保有ポジション推移を確認するのですがドクシミティはまだ上場して期間が浅いのでデータがありません。次回以降更新します。

直近の株主は以下の通りです(Yahoo Finance:Holders)。名だたる投資ファンドがドクシミティ株を保有しています。

Top Institutional Holders(機関投資家保有上位)

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重要なアクティブファンドの方を詳しく見ていきましょう。


Top Mutual Fund Holders(投資信託保有上位)

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上記で突出した成績を収めているファンドは以下の通りです。

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□ ファンド名(保有数量順)・・・10year Average Performance(Before Tax)

・Price (T.Rowe) Mid Cap Growth Fund・・・14.97%
・Morgan Stanley Inst Fund Inc-Inception Port・・・23.01%

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I(=機関投資家による保有)は優秀ファンドに購入されており、S(=Supply and Demand)の⑷で触れた通り、「Acc/Dis Rating」は「D+」でした。「△」としたいと思います。


■ M(=株式市場の方向) ◯

M=Marker Directionはドクシミティに関わらず全銘柄に関わることです。

「強気相場」であればハイパーグロース株を積極的に買っていっても良いとされています。2021年11月10日現在は「確固たる上昇相場」です。

その根拠は週刊レポートで確認してください(毎週末に定期更新)。

米国株式市場:今週の合戦の振り返り!


2021年11月10日時点の株価チャート

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上記でも述べましたが、直近では機関投資家が離れていっていることが明らかであり、決算発表後のアフターアワーでも叩き売られていたので、しばらくはアンタッチャブルかもしれません。

買い場を探るのであれば、上記の「N」でも触れましたが、直近安値の$63.17*130%=$82くらいの水準まで上昇し、ベースを形成しブレイクアウトするようでしたら、入っていきたいですね。IPOしてまだ浅い銘柄なので、ボラティリティは大きいです。損切りラインは深めになってくるでしょう。


ーFINー

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