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【AMZN/2021/4Q決算速報】、2021年第4四半期の結果は売上×、EPS◎、ガイダンス×。一過性利益を除いてもEPSは予想クリア。AWS加速でAHは大暴騰
全文無料で読めます。
(AMZNの会社概要・歴史・ビジネスモデル考察は以下を参照してください。)
AMZNの2021年4Q決算が発表されました。EPSが予想を大きく上回り大きな衝撃をもって株価がAHで+15%と跳ね上がっています。
ただ、本業が調子がよかったというよりは11月にIPOしたRivian株の巨額の含み益計上という側面もありますが、これを除いてもEPS予想を超えています。( 追って詳述)
$AMZN
— 信太郎🏯オニール流投資で再び天下を狙う (@nobutaro_mane) February 3, 2022
2021/4Q決算速報
売上 ×
137.4B YoY9.4% vs 予想 137.56B
EPS ◎◎
$27.75 YoY+96.7% vs 予想 3.58
※11月IPOのRivianの巨額の評価益含む
AWS
売上17.78B YoY39.5%
営業利益 5.29B YoY 48.5%
ガイダンス(4枚目参照)
売上 ×
112B-117B vs予想120.1B
営業利益
3B-6B
AH:+17.4% pic.twitter.com/03YoRWZrIq
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※YoY = year over year(前年同期比)
$AMZN
2021/4Q決算速報
売上 ×
137.4B YoY9.4% vs 予想 137.56B
EPS ◎◎
$27.75 YoY+96.7% vs 予想 3.58
※11月IPOのRivianの巨額の評価益含む
AWS
売上17.78B YoY39.5%
営業利益 5.29B YoY 48.5%
ガイダンス
![スクリーンショット 2022-02-04 6.28.51](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/71412842/picture_pc_a5ded4f5fa2d301aa49d5cf84056a70e.png?width=1200)
AH:+17.4%
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![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/71413003/picture_pc_74b816325a25fc53b8a502df1a11359a.jpg?width=1200)
FBの決算から連想売りもあり昨日は大きく売られた反動もあり大暴騰じゃな!では詳しくみていこうぞ!(Earning Callは昼を目処につけたして肉付けしていく!)
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/71413009/picture_pc_b5b7fb350642dc420eed2742e8778fa0.jpg?width=1200)
1. Revenue(売上高)
アナリスト予想を売上高を若干下回ってしまっています。
Q4-2021:売上$137.4B/YoY+9.4%(アナリスト予想:$ 137.56B)。
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/71413065/picture_pc_8fdf6a1eddc8a385094f62f569cfaece.png?width=1200)
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※YoY = year over year(前年同期比)
Q1-2020:$75,452M(YoY +26.4%)
Q2-2020:$88,912M(YoY +40.2%)
Q3-2020:$96,145M(YoY +37.4%)
Q4-2020:$125,555M(YoY +43.6%)
Q1-2021:$ 108,518M(YoY +43.8%)
Q2-2021:$113,080M(YoY +27.1%)
Q3-2021:$110,812M(YoY +15.26%)
Q4-2021:$137,412M(YoY +9.4%)
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地域別ECとAWSで分けた売上高は以下の通りとなります。
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/71413073/picture_pc_385cdb2cdc95d6b0800df35236e61dc7.png?width=1200)
事業セグメント別で切り分けると以下の通りとなります。あとで詳しくお伝えしますが、今期から広告(Advertisement)というメッシュが加わっています。
![画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/71413083/picture_pc_291cee5da74924368a81288f47401304.png?width=1200)
以外に売上でみるとAWSがそこまで大きくないのが分かります。
売上についてはパンデミックによって上振れしている部分を除いて経常的な成長率を見て欲しいとCEOはCallで述べています。
また、前回のcallでも申し上げましたが、この収益の伸びをよりよく考えるために、パンデミック発生からの複数年の複合年間収益成長率を見ていただくことをお勧めします。2020年の異常な売上増を周回遅れにして、2021年経済が再開しても、お客様の需要と売上は増加し続けています。第4四半期のアマゾンの2年間の年複利成長率は、為替の影響を除くと25%で、第3四半期の当社の率と同じでした。
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/71413003/picture_pc_74b816325a25fc53b8a502df1a11359a.jpg?width=1200)
各セグメントについてはKPIの項目で詳しくみていくぞ!
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/71413009/picture_pc_b5b7fb350642dc420eed2742e8778fa0.jpg?width=1200)
2. 利益
地域別ECとAWSでみた営業利益の分布は以下となります。
![画像11](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/71413101/picture_pc_c5a58e4e81c5037572a8a87828262ad6.png?width=1200)
前回からですが、AWSの利益をECが若干食うという結果となっています。セグメント別の利益は発表されてはいません。(というか横断する費用が多いので正確に割り出せないという表現が正しいです)
利益率の推移は以下となっています。
![画像12](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/71413109/picture_pc_580d57620adc6ea9bb1b9fdf2c009b2e.png?width=1200)
売上総利益率:40%
営業利益率:3%
純利益率:10%
因みにRivianの評価益11.8Bを除く純利益率は2%となり前回3Qの3%から若干悪化しています。
Rivianの評価益についてはCNBCで以下の通り報道されています。
アマゾンがリビアンで大きな利益を得たのは、電気自動車メーカーが11月にIPOした結果です。この取引の価格は1株78ドルで、同社の評価額は665億ドルだった。リビアンに13億ドル以上を投資したアマゾンは、IPO前に同社のクラスA株の22.4%を保有していた。
コストに関してはインフレ圧力や急激な拡大に伴う業務の混乱によって40億ドル以上のコストが発生したと説明されており、金額は少なくなるが第1Qも継続するとのべられています。
前回の決算説明会でも申し上げましたが、インフレ圧力、生産性の低下、業務の混乱により、40億ドル以上のコストが発生しました。インフレは主に、当社の事業における賃上げとインセンティブ、および当社のフルフィルメント・ ネットワークを支える第三者輸送会社の価格上昇に関連するものです。生産性の低下とネットワークの混乱は、主にピーク時の人員配置に苦労したことによる労働力の制約によるものです。これは、2021年後半の非常に厳しい労働市場や、最近ではオミクロンの変種が出現したことに起因しています。このようなコスト面の課題は、第4四半期に比べ少なくはなるが、第1四半期も継続すると考えています。
また、以下の点も述べられています。
また、当社の業績には、フルフィルメントネットワークにおける固定費増大の影響(前年同期比約10億ドルのマイナス)が含まれています。2020年の大半と2021年の前半は非常に高い数量で推移し、この間フルフィルメントネットワークはほぼ100%の能力で稼働していたことを思い起こしましょう。現在、フルフィルメントのキャパシティは通常通りであるため、営業レバレッジは前年同期比で低下しています。2022年第1四半期も、この影響により前年同期比で若干のマイナスが発生する見込みです。このような短期的な逆風を乗り越えつつも、小売事業のファンダメンタルズは強固であり、多くの成長事業と強力なイノベーション・パイプラインについて楽観視しています。
パンデミック期にフルフィルメントネットワークに大幅に投資し当時は100%稼働していたものの、経済再開で稼働率が低下しているということですね。
ただ、コストはかかるので高い営業費用を払い続けなければならず、経常的な需要が拡大したフルフィルメントネットワークに追いつくのを待つフェーズということがいえます。
3. EPS
Q4-2021:(non-GAAP)EPSは$27.75/YoY△50.53%(アナリスト予想$3.58)
Rivianの評価益11.8Bを除くEPSは$4.92でアナリスト予想を上回る
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/71412736/picture_pc_7db17319e53f98bc53be672b2a8fe017.png?width=1200)
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■ EPS推移
※YoY = year over year(前年同期比)
Q1-2020:$5.01(YoY △29%)
Q2-2020:$10.30(YoY +97%)
Q3-2020:$12.37(YoY +192%)
Q4-2020:$14.11(YoY +118%)
Q1-2021:$15.79(YoY +215%)
Q2-2021:$12.22 (YoY +46.80%)
Q3-2021:$6.12 (YoY △51%)
Q4-2021:$27.75 (YoY +96.7%)
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最も重要なのは経常的なEPSがどうかという点です。
純利益14,323MからRivianの含み益11,800Mを除した2,523Mを発行済株式数(Diluted)513Mで除すことで$4.92(YoY△65%)と算出することができます。
引き続きEC部門でのコストの上振れの影響を受けていることが見て取れます。
4. ガイダンス
ガイダンスは以下の通りです。事前の予想を下回る結果となってしまっています。
![スクリーンショット 2022-02-04 6.28.51](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/71412842/picture_pc_a5ded4f5fa2d301aa49d5cf84056a70e.png?width=1200)
Earning Callではサーバーの耐用年数を1Qから従来の4年から5年に、ネットワーク機器を5年から6年に伸ばす影響として減価償却費が1Qで1B小さくなることがしめされています。
1月からサーバーとネットワーク機器の耐用年数を前倒しで更新しています。私たちは、減価償却資産の耐用年数を定期的にモニターし、見直すことで、その資産が事業で使用される期間についての私たちの最善の見積りを財務諸表に反映させることを実践しています。
当社は、サーバーの耐用年数を4年から5年に、ネットワーク機器の耐用年数を5年から6年に延ば しています。その結果、第1四半期のガイダンスにおいて、約10億米ドルの減価償却費の減少を見込んでいます。この変更による四半期ごとの影響は、年間を通じて減少すると見込んでいます。会計上の変更と言いましたが、これはサーバーやネットワーク機器を長持ちさせるためのAWSの多大なチームワークを反映したものです。
5. KPI (セグメント別売上推移)
先ほどセグメント売上分類は以下でお伝えしています。
![画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/71413083/picture_pc_291cee5da74924368a81288f47401304.png?width=1200)
詳しく分類していきましょう。
Online Store
伝統的なアマゾンのビジネスでオンライン通販のことです。eコマースの二大巨塔の1つです。やはり、大幅に成長率は減速しています。(コスト増の要因については2.の利益に記載しています。)
![画像14](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/71413269/picture_pc_1e4ee80fd6dd64c0b65f3055bd0ce6f1.png?width=1200)
Physical Store
名前の通りアマゾンストアのような来店して購入する形式のストアの売上ということですね。経済再開に伴って成長率はプラス圏に回復していますが、売上構成比率が小さいので大きな影響はありません。
![画像15](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/71413299/picture_pc_6028839c6a144d6bbd8327a8c079fed8.png?width=1200)
Third Party Seller Service
アマゾンには以下二つの商品が存在しています。
1.アマゾンが販売している商品
2.アマゾン以外の出品者が販売している商品
1はOnline saleに分類されますが、Third Party Sell serviceに該当するのが2です。オンラインでの販売チャネルを提供する代わりに出店代を払って欲しいというモデルです。
Online Saleと同じくコロナ期のボーナスがなくなりコスト増大の問題もあり大きく成長率は減速しています。
ただ、3P セラーは、当四半期の全販売台数の 56%をしめホリデーシーズンの旺盛な顧客需要から恩恵を受けたとEarning Callで述べられていました。
![画像16](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/71413399/picture_pc_d9bb188ddf45537498fe69b85c8c8a3d.png?width=1200)
Subscription Service
4つめはサブスクサービスですが、これは皆さんお馴染みのアマゾンプライムです。月々定額払うことで配送料がただになったり、翌日配送できたり、おまけにプライムビデオまで観れてしまうサービスです。
安定して積み上げてきてますが成長率が落ち込んでいます。また、前年同期に比しては伸びていますが3Qに比べて落ち込んでいます。コロナ特需がはげたという状況になってきています。
![画像17](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/71413437/picture_pc_fde87359ccc4ce5d482a501477c2a059.png?width=1200)
ただ、Earning CallではCEOは以下のコメントを残しています。この数字との生合成が合わないのは気がかりです。
当四半期、米国及び海外で数百万人の新規プライム会員を迎え入れるとともに、各地域で一貫して高い会員更新率を維持
第1四半期にPrimeを値上げすることが宣言されています。
プライム会員の特典を継続的に拡大し、会員の利用が増加していることに加え、賃金や輸送コストの上昇に伴い、Amazonは米国におけるプライム会員の価格を引き上げ、月額が12.99ドルから14.99ドル、年会費が119ドルから139ドルになる予定です。2018年以来の値上げとなります。
新規のプライム会員については、2月18日から価格改定が実施される予定です。現在のプライム会員については、3月25日の次回更新日以降に新価格が適用されます。
Advertisement
5つ目は今回新しいメッシュで発表された広告です。
アマゾンにとって広告は常に付随するビジネスと見なされてきましたがAMZNは広告費の獲得に大きな成功を収め、現在では米国市場でグーグル、フェイスブックに次ぐ第3位となっています。
以下の通り勢いよく成長しております。
![画像18](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/71413630/picture_pc_26fdc0ae72d0c3141dc1c63c7b2d5d6a.png?width=1200)
AWS
今やアマゾンを支えている屋台骨となっているAWSです。
![画像19](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/71413727/picture_pc_4b8844da6da248546046c35ef12a6386.png?width=1200)
成長率が底打ちしてむしろ上昇してきています。これは非常にポジティブですね。むしろ、これが今回の決算のハイライトでAHでの株価を演出しているとみています。
年換算では1年前の510億ドルから710億ドルのビジネスに成長しています。
AWSに関しては営業利益の推移も示されているので示すと以下となります。営業利益はYoYで50%近い成長となっています。
![画像20](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/71413738/picture_pc_ad4efb5cdd36596a425becb7968538a0.png?width=1200)
AWSは機能を刷新しながら進化しています。
当四半期には、10回目のre:Inventカンファレンスが開催され、26,000人の直接の参加者と数十万人のバーチャル参加者を迎えました。re:Inventは、新しいサービスを紹介しながら、お客様やパートナーの皆様と関わり、当社が次に注力すべき分野をより良く伝えるための素晴らしい機会であり、当社にとって今年のハイライトであり続けています。このイベントでは、115以上の新サービスや新機能を発表しました。
今四半期はFBを運営するMeta PlatformsがAWSを採用したことが述べられていました。
6.CF (営業CF、投資CF、財務CF)
CFは稼いだ営業CFで投資CFを賄うという健全な内容となっています。
![](https://assets.st-note.com/img/1643931028601-UODoP2kHjP.png?width=1200)
営業CF:22,086M
財務CF:△12,580M
財務CF:△3,100
7.財務状況
総負債比率は以下の通りとなっています。安定しています。
![](https://assets.st-note.com/img/1643931330603-Dblcz4xjKs.png?width=1200)
支払金利も売上の3%未満と特段大きいわけではありません。ただ、直近は営業利益が沈んでいることもあり営業利益の13%という水準に急上昇しており純利益を圧迫する要因となってしまっています。
![](https://assets.st-note.com/img/1643931536673-R3J1OfzKDl.png?width=1200)
8.Earning Call
Earning Callの全文和訳は以下に掲載しています。ただ、Callの要点は1-7に盛り込んでいますのでニュアンス等を知りたい方のみで十分だと思います。
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