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八月の母

2年前の寒い頃には、栴檀には関係ないと思っていました。それが他人事ではなくて、いろいろな事が一変した。

栴檀はキャンセルばかりで時短営業や休業に追い込まれたした。活気のない座敷にうんざりしていました。

そんな中で私は、早見先生が執筆してる場所の喫茶店が時短営業になること聞き、「栴檀で書いたら?」と話をしました。

早見先生はすぐに来る事はなくて、少し間をおいてから「部屋良い?」と連絡があり栴檀で書くようになりました。

松山での最後の執筆作品は4月4日発売の
八月の母。



この作品は全て栴檀で書いたそうです。

早見先生は1年間に5冊あまり本を出版されていて、その中の3冊は全て栴檀で主筆。

八月の母が発売近くになるとたくさん媒体の方達の取材が入り、栴檀の玄関はたくさんの靴が並んでいました。

女将の特権でそんな方々と話をしたりすることもあり、楽しい経験もさせていただきました。

『八月の母』


最後の作品だと思いながらと改めてじっくり先づは、表紙やデザインをじっくり眺めてみました。

普通小口の余白や行間やフォントなど本によって異なります。デザイナーが考え、本を盛り上げるのです。

先づ私が目についたのが、帯。もがいていた。の「い」が下に落ち込み、なんとも心をそそる。



また、小口の余白が少なく鬼気迫る感じ圧迫感も感じて、これも計算された構成なんだと思いました。


内容は、たまらなく怖くて、女の狂気。

じっくり読んでいただきたい1冊です。

早見先生の息が聞こえるようです。
これからの私に何かヒントを与えてくれそうです。

もう後数日で本当に早見先生は居なくなり、この883(ハヤミ)号室も元の座敷に戻ることとなります。

早見先生に名付けていただいたクラフトビール「マルザホップ」は、神戸でも販売されるようになりました。

神戸新聞で『かなしきデブ猫ちゃん』が連載されるようになり、マルザホップも神戸に連れて行ってもらうようになりました。



4月8日の神戸新聞にも栴檀の名前入りで、マルザホップが載りました。

去年、マルザホップを手がけた時にはそのようなことは思っていなくて、早見先生、梅錦山川の藤原社長や琴舟先生、皆様のお力でこの様な嬉しい話が舞い込みました。

ずっと早見先生が栴檀で執筆していたことは黙っておりましたが、ある時早見先生が「言ったら良いよ」と言ってくれてビールの命名の依頼や雑誌にも取り上げてもらえて嬉しいニュースもありコロナを乗り越えられました。

この八月の母がたくさんの方に感動する作品になることは間違いないと思います。

9日の昼にはサイン会がありたくさんの人。

こういった会には、出来る限りは、行って参観日の母のように見学しています。

並んでる人の雰囲気や表情をみて、大作家を前にして興奮を抑えてるのが伝わります。

サインをしている先生を見ながら、もっともっと大作家になって良い本を書いて欲しいと思うばかりです。

お手伝いが出来たことは、栴檀の従業員や私には、とても誇りです。

本日もお読みいただきありがとうございます。

いいね!やコメント、シェアいただけましたらとっても嬉しいです。

料理旅館栴檀
https://www.sendan-dougo.com

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電話番号:0899772055

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