音楽業界における「世界進出」というキーワード
それにしても、ここのところ激震のジャニーズ事務所。タッキーの退所、来年はキンプリ3人の退所。
絶対的カリスマのトップがいなくなればどこの業界においても次のトップの手腕に注目が集まるわけですが、天下のジャニーズ帝国もいよいよ雲行きが怪しくなりつつあるような気がしますね。やっぱりジャニーさんは別格の存在だったんだと思います。
それにしても今回のキンプリの退所においても口にされた「世界」というキーワード。音楽の世界において「世界進出」というキーワードは、それがどれだけ壮大なプロジェクトであって、日本人が成功するということがどれだけ難しいことか・・・と感じてしまいます。
確かにBTSが大成功したことで、アジア人でも世界と戦えるんだ!という風潮になってきたことはめでたいことなのかもしれませんが、韓国の音楽ビジネスと日本のそれとは大きな違いがあると思われ、BTSのように売れるには高い高いハードルがあると思われますが・・・。
昔々、人気絶頂だったピンク・レディーも世界進出を目指し、全米デビューシングルとなった「Kiss In The Dark」はそこそこ売れたものの、結局成功とは言えない結果で、日本での人気も下落して解散という流れになってしまったことがありました。当時子供ながら、大好きだったピンク・レディーの空席の目立つ解散コンサートの寂しい雰囲気は未だにハッキリ覚えています。
その後も、多くのアーティストたちが「世界進出」にトライしましたが、私の大好きな久保田利伸も、ドリカムも、成功と言える結果ではなかったように思います。そちらを目指すということは、本拠地日本での人気に少なからず影響が及ぶことも考慮した上でのトライになるわけなので、リスクも相当大きい。
でも、それでもやっぱり一度はトライしたい!という気持ちも痛いほど分かりますけどね。
私自身もブラック・ミュージックに傾倒して生きてきたヴォーカリストの端くれではあるので、「世界進出」を夢見る気持ちは十分理解できるし、それを実現したアーティストたち全てを心からリスペクトしています。
ただ、誰でも彼でも成功を収められるわけではないし、ジャニーズのTravis Japanの行方がまずは気になりますね。どこまでいけるのか?
Adoの全米進出が万が一成功を収めるようなことがあれば、日本の音楽の「世界進出」に光が差し込むのかもしれませんね。
ネットの普及によって音楽の世界も大きく様変わりしたし、昔より今はより「世界」が身近になったことは事実だと思います。だからこそ、よりレベルの高さも求められるわけだし、そこに挑むアーティストたちがどんどん増えていけば、新たなグルーヴが生まれていくのは間違いないと思います。
藤井風なんて、トライしてみれば面白い展開が待っているような気がするんですけどね。