声と年齢の壁を超えて~「KAZUMASA ODA TOUR2025 みんなで自己ベスト!!」~
声と年齢は基本的には比例して衰えていくので、それを阻止するために日々ボイトレを積まないと…がヴォーカリストとしては正しい考え方だと思います。
一応高音が売り(?)の私も高音が出せなくなればヴォーカリスト生命は終わりなので(笑)、そこは必死でキープしようと踏ん張っています。幸い年齢を重ねて昔より低音が出るようになり、高音はなんとか維持できているので声域的にはむしろ広がった感じがしています。
77歳7か月の”史上最年長”全国アリーナツアー「KAZUMASA ODA TOUR2025 みんなで自己ベスト!!」を開催することを発表した小田さん。喜寿を迎えてもなお、歌への情熱がまったく衰えない小田さんには頭が下がります。尊敬の念が堪えません。
コンサートを観に行きたいけれど、いかんせん壮絶なチケット争奪戦に負ける確率も高いのでこればっかりは神頼みです(笑)。
今年は『クリスマスの約束』も復活だし、ニュー・アルバム『自己ベスト-3』を発売したばかりです。「このアルバムを出そうと思ったのは、残しておきたい楽曲がまだまだあったからなんだよ」だそうです。早速私も購入しました。以下収録曲です。
こうして見ると、タイアップ曲がどれだけ多いか分かりますよね。個人的には「東京の空」が入っていたのが嬉しいです。ドラマ『それでも、生きてゆく』の主題歌でした。このドラマはかなりハードな内容でしたが、小田さんの歌声で気持ちが救われた感じがしていました。
あの”神様からの贈り物”の声をキープするために、小田さんは私たちの想像以上に節制した生活を送り、食事にも相当気を遣っているんだろうな…と勝手に思っています。まさにプロ中のプロですね。
先日『ノンストップ!』で、デビュー55周年を迎えた由紀さおりさんの密着映像を観ました。ドラマ『団地のふたり』でもその美声をちょこちょこ聴かせていただきましたが、今の声は昔ヒットしていた頃と比較しても全然衰えていなくて、あのツヤのある美声はそのままの御年78歳。現在ツアーの真っ最中で、バリバリ現役でステージに立っている姿に脱帽でした。
同世代の歌手たちで、今でも2時間のステージをやれる人は限られている…そりゃそうですよね。しかもキャリアを長くやっていることに慣れてはいけないと、数年前から三味線の”弾き唄い”も始めたそうです。年齢を重ねても新しいことにチャレンジする由紀さんは、きらきら輝いていました。
先日BS朝日でたまたま録画して観てみた『シティポップ・スタジオ』という番組。出演者の顔ぶれはこんな感じです。
池田聡、伊藤銀次、EPO、香坂みゆき、小比類巻かほる、佐藤竹善、杉真理、 鈴木康博、土岐麻子、松尾一彦、南佳孝(※50音順)
懐かしい名前が並んでいますよね。若者たちは全然分からないかもしれませんね(笑)。私はオフコースの大ファンだったので、鈴木さんと松尾さんの名前を見つけて思わず録画してしまったのでした。
小比類巻かほるは憧れのヴォーカリストだったし、EPOもその音楽性の素晴らしさに影響を受けたところがかなりあったと思います。
いまやソロとしても国民的アーティストになってしまった小田さんとは、かなり違う世界で生きてきた鈴木さんと松尾さんだと思います。でもオフコース時代に自分たちが作った楽曲をセルフカバーしていたり、お二人なりの音楽活動を継続されていて感無量でした。
松尾さんは痩せられていてぱっと見分からないくらいでしたが、歌えばあの穏やかな優しい歌声で、歌い癖も松尾さんのまま。鈴木さんはギターの腕前も衰えを感じなくて、声はさすがにオフコース時代の高音とはいかないまでも、今の鈴木さんの渋い歌声にグッときました。
なんといっても南佳孝が抜群にカッコよくて、現役感ハンパなかったです(笑)。「スローなブギにしてくれ I want you」「モンロー・ウォーク」を演奏されていましたが、演奏も歌声もお見事でした。
実はこの番組がそのままライヴとして来年3月に開催されるというので、抽選に申し込んでみたら当選しました。なので、ライヴの感想はまた記事としてアップしようと思っています。
小田さんはもちろん、声と年齢の壁を超えてまだまだ現役で活躍し続けるすべてのヴォーカリスト&アーティストの皆さんに乾杯!私も負けずに頑張ります!