苦手な病院で感じることができた”ささやかな幸せ”
以前眼の手術をした眼科に今でも定期的に通っています。
病院嫌いの私としては数ヵ月に一度の通院でも、行く当日にはひどく憂鬱な気持ちになります。
その眼科は都内では結構有名で、遠方から通院する患者さんもたくさんいます。なのでいつ行っても激混み!予約優先とはいえ、かなり待たされてしまいます。でも、それだけ患者さんを抱えているということは「信頼の証」なのかもしれませんね。
看護師さんの他に働いている視力検査などをしてくれる眼科助手の方もそれなりに人数がいて、今日はどの人が担当なのかなー?とソワソワしてみたりして。
実は初めてその眼科に行った時から話し方がとても優しい(まるで子供に話しかけるような口調)眼科助手の女性がいて、その人が担当だと緊張が和らいでいつもホッとさせてもらえるのです。
先日行った時その女性がいらっしゃったのですが、金髪のような素敵な髪色に染められていて、とてもよく似合っているのを発見!視力検査その人にならないかなー?と思っていたら希望通りその方に。ラッキー!
あの優しい口調で丁寧に検査をしてもらった後、こっそり耳元で
「髪の色とても素敵でお似合いですね…」
と勇気を出して話しかけてみました。すると、マスク越しにも表情がみるみる笑顔になったことが分かって
「患者さんなのでこちらから話しかけるのをためらっていましたが、髪型とか髪の色とかメガネの色とか、全部私好みで素敵だと思っていたんです!」
と言って下さってこっちがビックリ!なんだこの相思相愛感(笑)。
褒めたつもりが思いがけず褒め返されて、お互い照れ合いながらなんとも不思議に幸せな空気が流れました。
その後私は待合室で先生の診察を待ち、その女性は自分の仕事を淡々とこなし、まるで何事もなかったかのように…。
でも、私にとっては苦手な病院という空間の中で生まれた”密やかな絆”みたいなモノを感じられて、その日はハッピーな気分で病院を後にしたのでした。