週刊ダイヤモンド連載コラム第457回:小さなRNAの除去だけで マウスの雄を雌に「性転換」
ただいま発売中の週刊ダイヤモンド誌に連載コラム「大人のための最先端理科 第457回」が掲載されています。
今回取り上げたのは、マイクロRNAという小分子RNAをゲノム編集で除去することによって、雄を雌に「性転換」したというマウスの基礎研究。オープンアクセス論文なので、どなたでも読めます。
いつもコラムを書くときは、コアとして取り上げる最先端論文を選び、出だしと最後を考えながら、まず背景の説明あたりを書いてアイドリングをし、全体一通り書いたらファクトチェックをして(この段階ではネットに繋がっていることが必須)、あとは、なるべく自分の文体らしくコンサイスにしていく推敲作業……という段取りです。今回は、いちど使いたかったボーヴォワールの『第二の性』から「人は女に生まれるのではない。女になるのだ」という有名なフレーズを頭に使いたかった、というのが執筆のモチベーションになっていましたね。
そして最後は、哺乳類において、「雌デフォルト説」に則って説明可能な性別違和もあるが、そうではない例もあるので、脳の性分化に関しては、更に研究が為されるべき、として締めくくっています。
当該雑誌はこちらの表紙のものです♬
Kindle版もあるのですが、まだウェブ公開されていないようなので、追記します。特集は話題のNVIDIAのようですので、是非!