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【気づき】Vol.0969(2011年2月28日発行のブログより)

円地文子さん。

僕の好きな作家に円地文子えんちふみこさんという人がいる。

大学生の頃に知った、円地さんの作家の定義が忘れられない。

うろ覚えだが、

作家とは、

朝起きたらそのまま机に向かって、

決まった時間はたとえ書いても書かなくても、

ずっと原稿用紙の前に座っていることができる人のことを言う。

というニュアンスのことをおっしゃっていた。

当時はまったく意味がわからないままに、かっこいいな、と思った。

これって、
スポーツ選手も芸術家も⾳楽家もすべてに当てはまるのではないだろうか。

フリーランサーと呼ばれる人は、
一見とっても自由で楽しい人生だと憧れられる。

自分もあんなに気楽に才能だけで生きていくことができたら、
どんなに幸せだろう・・・

と勘違いされやすい。

フリーランサーは、 誰にも命令されずに、
誰にも期限を設定されずに、出社する必要もない。

その代償として文字どおり、
本当に何もしなければすぐに⾷いっぱぐれてしまう世界だ。

フリーランサーで活躍している人たちは、
規則正しくて時間厳守の⼈ばかりだ。

それどころか、とてつもない仕事量をこなして、
とてつもないスピードで生きている。

つまり、組織の中で会社員生活をしていては、
周囲があまりにもスローモーションで、
このままでは窒息して死んでしまう、
という人しかフリーランサーとして成功することはない。

上司の想像を、
量とスピードでそれぞれ10倍ずつ超え続けている人だけが、
フリーランサーに向いている。

会社員生活が辛くて、
フリーランサーになるという甘ちゃんはまったく逆の発想なのだ。

史上最強の勘違いとして後悔することになるだろう。

円地さんは1986年に亡くなったけど、
僕の中では永遠に生き続けている。

この人ほど、プロフェッショナルの定義を教えてくれた人はいないからだ。

追伸.

僕は夜中に突然目が覚めたら、いつもパソコンの前に座っています。

もし、盗撮されていたら、完全におかしな夢遊病者でしょう。

円地さんのいうプロの世界を目指しています。

...千田琢哉(2011年2月28日発行の次代創造館ブログより)

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