お日差しぶり
久しぶりに青空が雲の分厚い毛布を割って顔を覗かせた。
これだけ夏に近づいて暑くなってるってのに、いつまでも毛布に包まっているから、地上の人が君の大汗に苦労しているんだよ。
それでも、やっぱりあの青は綺麗だった。久しぶり。
僕はひまわりの土が少し乾いているのを確認して、水をやった。
すると土の表面には、まだすぐには染みていかない水が溜まった。
日差しの反射で水溜りがキラキラ光った。
うんと光ってた。
徐々に水が吸われていくことで水面がグラグラ揺れるさまはキラキラに拍車を掛けた。万華鏡をミキサーに固定したような目まぐるしさで煌めきを放っていた。
終わってみれば一瞬だ。このタイミングで、この空の下で水をあげたこと。
どんなに小さなことでも、偶然が重なってできていることに気がついて、胸の内側からじんわりと効くような喜びが生まれた。
僕は以前の投稿「みまわり」の時に写真を上げてから必死に世話していたけど、開花のあとに、実はまた水やりを一度忘れてやらかしてしまった。
大変申し訳なかった。これには謝っても謝りきれない。
そんなことがあったから、今日は土の表面が見えてたんだよね。
それで三本のうち、一本はもうダメだと思って、今は二本。
育てているなかでこの鉢で三本は狭いかもって思ってたから、これも存続的決断のうちとした。
元々大きく育っていた真ん中の一本は満開に花を咲かせた。
同時に今はない一本も小さく花を咲かせた。
残りの一本は、二本になった今になってようやく花が咲いた。
やっぱり狭かったみたい。
真ん中のひまわりの満開を数日楽しんだ。
その後、摘芯をしてみたら、本当につぼみが増えてきてびっくりした。これが数日前。
今日はそんな一本杉に毛が生えたようなセンターひまわりちゃんと、遅咲きのひまわりちゃんのデュオになってから、
花だけじゃなくて綺麗な光を見せてくれたってお話。
僕にとっては今を輝くアイドルだ。