まちださつき
要は未分類の記事たちです。コラム、エッセイ、詩もなんでもござれなマガジン。 似たようなジャンルの記事が蓄積されたら、ここから別の正式なマガジンに移行されることもあります。
『思い出を、ぎゅっと詰め込んで作ってみたい』 「まちださつき」と「ましろくま」が学生以前のエピソードを交互に投稿する“ノスタルジックマガジン”
口では絶対に語られない、心に秘められたダジャレ集。 もとい、ダジャリスト。 気ままにダジャるも、テーマでダジャるも、気分次第。 さぁ、今日もダジャろう。
『同じモノで見え方の違いを探る』異なる経歴を持つ「まちだ さつき」と「ましろくま」が、二人で一つの同じテーマでそれぞれ投稿していく“ツーアングルマガジン”
一枚の花びらが足下に舞い落ちた 昨日の僕が聞いた花の声は その場で花から聞いた人にしかわからない 昨日の僕が見た揺れる花の表情は その場で花を眺めた人にしかわからない これはどこに咲いていた花だろうか 落ちた花びらは集めても花にはならない 花びらを握った手に一度だけ力を込める 例えば僕だけが見つけた愛する花を 誰かにその麗しさを説明するだろうか 落ちた花びらを貼り付けて違う絵を見せたり 花から聞いた言葉を僕の声にして聞かせたり 僕らは互いに見ていない花
正しくありたいと思ってた 芯を貫きたいと思ってた 僕らは間違いだらけだと思うようになった 一欠の優しさだらけだと思うようになった
風を感じて 空を見上げて 深呼吸をした 小さな命 僕はそんな小さな命 小さく誇る
「別に。言いたいことなんてない」 「そう。聞きたいことがあったけど、その機会を逃しちゃったみたいだ。でも、その気持だけでも伝えてくれてありがとう。」 「どうして。そんな風に言われたのは、初めて」 「人間はロボットじゃない。だから自分の心に嘘をつかせてまで効率的に会話を進めることはしたくないんだ。それよりも、途中で湧き出てきた消化しなければならない気持ちにも向き合ってこそ、誠実なんじゃないかな」 「すごく良いこと言ってるみたいだけど、その理屈っぽさがロボットみたいね」
この空は、まだ夏の星かな。 それとももう、冬の星かな。 秋の夜風は日に日に冷たさを増している。 今から一番遠い春を思い出すように星を眺めていた。 あの星から僕の住む星を誰かが見ているだろうか。 そして、あの星でも僕と同じように思っている人はいるだろうか。 そうしたら僕らは、互いに前から知っていたような気持ちになれるのかな。 ううん、そんなのは夢のまた夢。 指で輪っかを作って、望遠鏡を覗くみたいに星を見た。 目から手を離したり近づけたりしても星の見え方は変
七月某日。 ベランダから見えるうちのマンション(六階建)と同じくらいの大きな木に梯子が掛けられた。 枝という枝が全て切られたのだ。 僕の投稿でもしばしばアイキャッチに持ってきたことがあったこの木。 僕の部屋は四階にあるけれど、ベランダにはよく落ち葉が舞い込むため定期的に掃除をしたり、台風の際には小枝が飛んでくることもあるなど、イメージしていた四階らしからぬ生活を強いられる木でもあった。 もちろん良いこともたくさんあった。 野生のインコが巣を作り、穏やかに晴れた日に
これで大丈夫 友達が裏返しになっただけで済んだテーブルをドアに立てかけた これじゃあ足りないよ 僕はスツールを二つ持ってテーブルの手前に寄せる その上に鉄筋が剥き出したコンクリートをなんとか拾って乗せた 部屋があんな風に吹き飛んだというのに 僕らは擦り傷で済んだだけでも奇跡だった これ以上の奇跡が望めるほど楽観的に生きてこなかった僕たちなのに バリケードを張って一縷の望みに賭けた カーペットにはガラス片が散らばっている 友達は脚のなくなったスツールの天板を
小学校五年生頃のお話。 亭主関白イズムを持つ父が怒鳴る夜が時折やってくる。僕はそんな時、早めに布団に入ってぞわぞわする気持ちと戦いながら眠る努力をする。 怒鳴るパターンのほとんどは母とのちょっとした口論から始まる。壁の薄い一軒家だったので、どんな一言が火種になったかなんて聞き耳を立てなくとも分かるほどだ。 かと思えば、僕ら姉弟が怒鳴られたこともあった。玄関が汚れていると言われ、夜遅くに高校生の姉と中学生の兄、そして小学生の僕が玄関を黙々と掃除した。 父が帰ってくる時間
夕立が去って雲間から陽光が戻ってきた。 とは言っても、もう少しで夜になるけど。 さっきまでの雨の音が、今度は元気な鳥の声に変わった。 なんだか、朝みたいだなって思った。 そんなことを考えていたのは終業間際だった。僕は仕事の区切りに合わせるように、残った珈琲を飲み干した。 ここんところ、なんだか創作についてモヤモヤするような感覚があって。 また小説書こうかなとか・・・・・・。さすがにもうやらないかと思ってたのに過ってしまったりして。 でも書くとしたらなんだろうなぁ
遅刻ギリギリでも景色を楽しんで飲むプーアール。大丈夫、まだ三分ある。 今回のテーマは、野々宮 雨音さんよりいただきました。ありがとうございます。記念に100ダジャ贈呈いたします。 * セイロンティー飲みながら聞く正論っていつもより耳が痛くない、わけない。 いやーほうじ茶の香りは本当に癒されるけど、これって違法じゃない? この究極の玉露を完成させるのに、乾燥火入機の制御苦労したよ。 蒸して揉む作り方が煎茶基準。順番を無視して揉めるのが先着順。 新茶か番茶かを聞かれ
あ、雷だ。 午後九時を過ぎた辺りから徐々にじめじめと部屋が暑くなってきた。タオル地の半袖シャツとステテコという格好では、これ以上に暑さ対策を考えにくい。 ピピッ。 空調が命令を受けとる音。僕が涼しくなるための音。 ふぅって息を漏らす。ソファにもたれながら真っ黒いテレビの画面を見つめて、思い出したように靴下を脱いだ。本来の僕は裸足で部屋を歩くことが少し苦手だ。足の裏の感覚が気になってしょうがなくなるからだ。この時季にスリッパというのも足が蒸れて同じことになる。 それで
part 1 はこちら 僕から誘ったみちのくふたり旅。峠道の暗がりを照らすヘッドライト。僕らは二人で共に前に進もうと、未知の暮らしを選んだ。 会社の先輩が僕の結婚を誰よりも祝福してくれた。そしてもらったプレゼントはなぜか布団圧縮袋。 転んだ少年を励ました。「おじさんありがとう!」「ん?おじさんっていうのは、だあれ?」それから特に肌荒れが気になった。妻からもスキンケアしようねって笑われた。 妻が悪阻に苦しむ姿を見て、何か役に立ちたいと思った気持ちは嘘偽りない。だが、そん
悩みが大きいとき、はぁっと溜息が出る。 ネガティブな溜息は、腹の奥底に留まる悩み物質が息を吸っているんじゃないかとも思う。だって悩んでるとき、僕は体の中に確かに「それ」がいる感じがするんだもの。 それに思い出してみて、溜息はまず吸ってるのに、なんだか出てきた息の方ばかりが記憶に残ってる。 整理して考えれば簡単にわかる順序の話みたいに、この悩みが解決すればいいのにね。 って自分自身に皮肉を食らわせてみる。はいどうも貴重な悪性タンパク質をありがとう。 ところでさ、僕は過
君がバカみたいって叫んで 知らねえよって言い返した 校庭で投げた石がいま 目の前の川に落ちてった 揺れる水面の中では 二人とも笑って見えた それがバカみたいって言われても 関係ねえよって笑い飛ばす もしも固い地面に石が落ちてたら 僕らは目も合わせなかっただろう
雨上がりの路面には、ところどころ街の断片が映し出されている。 昨夜までの風の嘶きとは打って変わって、今は静かで空気が重く感じる。 家の界隈を散歩していると、枝葉から垂れた滴が頭にかかった。突然の冷たい感覚に驚いたけれど、一気に全身が力んだおかげで安堵と共に十分な脱力が出来た。 何も気にしていないようで、どこかで必ず意地を張ってしまうこの性分は、五感が続く限り僕を悩ませ続けるだろう。 こうして偶然起きる雨粒に癒されたとき、雨粒は頬を伝って教えてくれる。 今日も眠ろう。
今回のテーマは、Jubileeさんよりいただきました。ありがとうございます。記念に100ダジャ贈呈いたします。 この桶のカーブ緩やかだなぁ。いつの日か産湯の思い出。 あの花は何だったかな、ゆりかごから見えていた白百合か胡麻の花。 チャイルドシートは特等席。でもドライブはそんなに。ちっとも変わらない景色と苦闘、昔日の未発達な郊外は思い出してみると切ない。 小学校の入学式は親がどうしても着せたかったんだろうな。衣装が、こうデザイン的に自分はしっくりこなかったから。 十三