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SHINOBIはつらいよ ~Netflixドラマ「忍びの家」~

僕気づいちゃったんですよね。世の中のことわりに。
携帯を手に持ってるのに、携帯を探してしまうのも、
「明日からダイエットする」をきっと明日も言うことも、
二日に分けて食べようと思ってたポテチがもうなくなってることも、
全部そう、SHINOBIの仕業です。
え?何?ごめん聞こえない。


それはさておき、この作品はいい意味で日本のドラマっぽくない。
だけど海外が描く「ヘンテコ二ホン」でもない。
レビューは賛否分かれているらしいけど、自分はもうシーズン2を蝶ネクタイで全裸待機中です。

まずはあらすじから。

あらすじ

伝説の忍者・服部半蔵の血を引く“忍びの一族”俵家。家族全員が優秀な忍者だったが、“6年前の事件”で長男・岳を失ってしまう。一家は悲しみに暮れ、忍者であることを捨て「普通」の家族として生きていくと決めた。「普通の暮らし」をはじめて6年。俵家の表向きの事業である酒蔵は経営難に陥り、一家の心は依然バラバラのまま。次男の晴(賀来賢人)は、夜間にアルバイトをしつつ帰りの牛丼屋で会う可憐(吉岡里帆)との逢瀬が唯一の楽しみだった。可憐を食事に誘う決心をした晴だったが、忍者を管理する組織BNM(忍者管理局)から可憐の身辺を調査するように命じられる……。

Netflix Freaks

NINJAじゃない、SHINOBIです

海外製の作品で、日本が題材になるとよくあるのが「ヘンテコ二ホン」。
ヤクゥーザがふんどしで暴れまわったり、三食朝昼晩スシ食ってたり。
自分はああ、そういうノリねと飲み込めれば楽しめるタイプだけど、なんだか「日本じゃない感」は否めない。

この作品は割と「日本」の解像度が高いと思う。
いやいやそんなわけないじゃん、と感じるところはあまりなかった。

主演の賀来賢人が原案、脚本・監督はデイヴ・ボイル。
いろいろなインタビューを見ていると、撮影中も二人でストーリーや世界観について話し合っていたらしく、日本人もにっこりな作品に仕上がっている。

SHINOBIとしてのしがらみ

現代のSHINOBIでもやってはいけないことが多いらしい。
肉、酒の飲食は体臭や口臭のもとになるから禁止。
自由恋愛は禁止で結婚はお見合いのみ。
手裏剣なんて使わない。主の命令は絶対。

主が尊敬に値する人物であればいいが、それが本人の私利私欲のためでも忠誠を誓えるのか。
主人公たち一家は「SHINOBI」としての生活と「普通」の生活に葛藤する。
そしてレールから外れたやつ(敵)のほうが、意外と核心をついていたりする。

「自分の目で見て自分で考えろ。
何に従い、何に抗うのかを。」(五代目風魔小太郎)

忍びの家 エピソード7


丁寧に語られる「家族」

何をもって家族なのか。
血のつながりか、信条か。

毒親だとか親ガチャだとか、なんだかディストピアな話題が騒がれてる昨今。
どの世代、どんな人種だとしても「家族」に対する悩みは尽きない。
SHINOBIであってもそれは変わらないみたいだ。

親との距離感。子供との距離感。
父性と母性。そして必ず訪れる別れ。
果たして円満な家族は世の中にどれだけいるのだろうか。

「家族とは?」というテーマが、主人公視点から、家族視点、はたまた敵視点から丁寧に語られて、全話を通して一本の軸になっている。

自分がアガった場面

引退したおばあちゃんが強すぎる。
経験にものをいわせて、若い忍をバッタバッタなぎ倒すアクションシーンが気持ちよすぎ。
鳥肌から通知きた。

いつも飄々としていて抜け目がない。
経験が先回りしちゃって、もう3周目。
スターウォーズのヨーダとか、ドラゴンボールの亀仙人とかに通ずる部分があるけど、そういうの自分大好物です。

キャストが豪華

突然ですが、紳士諸君はギャルに憧れてなったギャルと、生きているなかでギャルにならざるを得なかったギャル、どちらが好きですか?

小生は吉岡里帆がタイプです。

まあ何が言いたいかというと、ただただキャストが豪華なのでそれだけが目当てで見始めてもいいんじゃないかということです。

主演に賀来賢人、その他に吉岡里帆、山田孝之、江口洋介などそうそうたるキャストなので、推しの俳優さんがいればぜひ1話目だけでも再生してみてください。
肌に合わなかったら、見るのをやめて福田監督の「今日から俺は!」をおすすめします。
さっきまでシリアスな顔して忍びやってた賀来賢人が、あほな高校生やってるんで笑えますよ。




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