僕が死んだら棺おけに入れてほしいアルバムベスト3 その①
仕事に復帰し、バタバタしていてなかなかnoteが手に付かず、更新期間が空いてしまいました。
私の不徳の致すところ、重く受け止めております。
今まで引きこもっていたのに、週5日の8時間労働はさすがに堪えます。
え?引きこもり時代に何かできる対策があったんじゃないかって?
記憶にございません。
唯一していた社会復帰の準備があるとしたら声出しですかね。
いや、マジでずっと一人だと1週間声出さないことが普通で、一人きりの部屋で「ふぇっ!」とか言って、ちゃんと声が出るか確かめたり、最終的には会話型AIを使ってました。
AIと会話してみて思ったけど、やっぱり生身の人間のほうが楽しいですね。
会話っていうか、なんだか質問攻めにされちゃう感じで、マッチングアプリでやる気のない子の気持ちが初めて分かりました。めんどくせえ。
これ会話型AIの開発者に言いたいんですけど、もっと会話に中身のない仕様で出してくれないかな。
こっちが質問しても、
「いや~わっかんないですけど、なんでなんすかね~不思議っすよね~(お茶ズズッ)そういや、小田原の●●さんとこの息子さん、もう小学校ですか。はェ~よその子は育つのが早っすね~この前会ったときなんか、くるぶしくらいの背丈でしたけどね。え?さすがに小さすぎるって?がはは。お、スイカ出てきたぞ。塩かけるとうんまいんだ。おい、子供たち~」
って答えるOBON Ver2.0 とか。
もういいですか、本題に入って。
きのこ帝国/フェイクワールドワンダーランド
結論からいうとこのアルバムです。
シューゲイザーという、とっつきにくいジャンルを「J-POP」に完璧に昇華した傑作。
また、ボーカルの佐藤千亜紀さんの、冷たいけど情を感じるような声色が、このジャンルの音楽にうまくマッチしている。
楽器隊の演奏が全員素晴らしいのはもちろんのこと、個人的にはドラムのプレイングが好みで、細かなフィルから間の置き方まで、グッと心を掴まれる。
あと音作りも最高。
歌メロやギターリフもすごくキャッチーな曲が多く、シューゲイザー入門としてもおすすめしたい。
おすすめ曲紹介①/ラストデイ
佐藤さんの詩には、伝えたいことを直球な言葉を使わずに伝えたいという意思を感じる。
冒頭の情景描写はマクロな視点で、サビに向かって目線の範囲がどんどん広がっていくが、どの地点においても、人々が経験してきたであろうことに置き換えて、その感情を伝えている。
だからこそ、聴いた人の記憶と絡み合って、歌詞の意味が自分の言葉に変わっていくのだと思う。
「愛してる」っていろんな曲の歌詞にあるけれど、人生で使うシチュエーションが少ないし、「愛してる」の意味が広すぎる。
直球な言葉は、インパクトはあっても誰もが扱えるものではない。
どれだけ心を込めても、顔のしわの数が足りなかったりする。
そういう意味でもこの曲は、佐藤さんの等身だし、聴いた僕らの等身にもなりえるのだと思う。
知らんけど。
おすすめ曲紹介②/クロノスタシス
冬に聴くシューゲイザーは良い。
どれだけ足が浮いても、白い吐息で正気に戻るから。
夏は良くない。
熱帯夜でもうろうとしたまま、溶けていなくなってしまう。
溶ける途中でいろんなものを見る。
故郷の夕日や、下駄箱の中、帰り道にあった直ることのないガードレール。
美しい記憶と、見たくない余計なものまで。
ときが止まったかのようで、
まるで走馬灯のようなものだ。
クロノスタシスって知ってる?
時計の針が止まって見える現象のことだよ。
おすすめ曲紹介③/telepathy/overdrive
この曲を受験期に聴いていた僕はマジで人生先延ばしになりかけました。
危なかった。
前作のアルバムでは、冷静かつシニカルに物事を捉えて表現していたきのこ帝国だけに、この曲のテンポ感は「何かから逃げてる」段階を超えて、もう吹っ切れちゃってる。
多分こういう状況だったんじゃないだろうか。
多分ゲームオーバーだと気づいちゃってる顔してる。
自分にも身に覚えがある。ありすぎる。
この顔の人には、もはやシューゲイザーしか効かない。
サンボマスターとか聴けるはずがない。
この状況で「あきらめないでどんな時も きみならできるんだどんな事も」とか言われてるシチュエーション面白すぎるだろ。
一周回って悪口のたぐいに入る、京都人も驚く皮肉。
あっ、これ自分ことだわと思った人、もうきのこ帝国しか聴けない体になってると思います。
一緒に手を繋いで逃げましょう。
終わりに
以上棺おけに入れてほしいアルバムベスト3の①でした。
残りの2枚も後ほど特集にしたいと思います。
皆さんは棺おけに入れてほしいアルバムありますか?
良かったらコメントで教えてください!
めちゃくちゃ興味があります。
それではみなさんお身体に気を付けて。