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日帰り流産手術レポ 

2024年12月11日妊娠11週と2日の時、流産手術を受けた。当日の様子をまとめてみる。
調べてみると流産手術には様々な方法があるようだが、あくまで一例として、これから手術を受ける方の参考になれば幸いである。

①いざ病院へ~医師との面談

当日朝から絶食で、固形物は禁止だった(食べると術後に吐いてしまうらしい)。水分はOKだったので水を飲みまくってなんとかしのいだ。
ナプキン(多い日の夜用)、生理用ショーツを持参した。失敗したのが、白いワンピースで行ってしまったこと。血が飛ぶこともあるらしいので(こわい)白はおすすめしない

病院に着くとまずお医者さんからの説明。改めて赤ちゃんの状況について説明を受け、やはり流産処置が必要であることを確認をした。
麻酔についてや所要時間などの説明を受け、同意書にサインした。


他の病院のサイトを調べていると、事前に感染症予防のため血液検査を実施しているところもあるようだが、私は妊婦健診で血液検査をしたばかりだったので省略。エコーも前日にしっかり診てもらっていたので、当日(意識があるうち)は撮らなかった。

②静脈麻酔

歯医者の部分麻酔しか経験がなかった私。人生初全身麻酔で非常に緊張していた。

眠くなって、気づいたら寝てる感じかな‥
麻酔が効かないまま手術始まっちゃうとかテレビで見たことあるけどほんとにあったら怖いな‥とか思いながら点滴開始。

看護師さんが「まずはお水が入ります。その後麻酔がよく効くようにするためのお薬を入れます。」あたりまで説明してくれたのは覚えている。


気づいたら終わってた。
眠くなるとかいう意識もないまま麻酔が効いてたらしい。すごい。


※冒頭の画像はただの拾い画なので、手術時の点滴とは何の関係もない。


③手動真空吸引法(MVA)

私が受けたMVAという手術法は、侵襲性が低く母体にかかる負担が少ない方法だそう。

他の病院では、麻酔をかける前に子宮口を広げる処置を行ったり、前日から小さいスポンジ状のものを入れておく(?)ところもあるようだが、私の場合は全ての処置を麻酔下で行ったため、処置中の痛みは全くなかった

目が覚めると看護師さんが自分の名前を呼ぶ声が聞こえたが、体が重くて自分で起き上がることができず、抱えられて安静室へ移動した。顔は真っ白で手足が氷のように冷たかった(夫談)。しばらくぼんやりしていたらしい。


数十分経って意識がはっきりしてくると、お腹が急に痛み出した。重い生理痛のような、ズーンとした痛み。胎児がいなくなり、子宮が元の大きさに戻ろうと収縮し始めたからだそうだ。気持ちは追いついていないが、体はすぐに赤ちゃんがいない状況に適応しようとするのだ。自然な現象なのだろうが、少し切ない気持ちになった。

ちなみに服は白いままで無事だった。


④事後説明

☑︎腹痛は1~2日、出血は1週間程度続く。
出血量は生理の時と比べて多めかもしれないと言われた。

☑︎シャワーは当日からOKだが、出血が止まるまで湯船につかるのは禁止。
冬場にお湯につかれないのはなかなかつらいものがある。冬至の日はゆず湯に入りたいし、年末年始はスパ銭に行くのが慣例なので、それまでに止まるよう願っている。

☑︎お腹の痛みが強い場合はロキソニンを服用するように。
抗生剤や子宮収縮剤などのお薬を処方される場合もあるらしいが、私は処方されなかった。ちょっと不安。家に常備してあるロキソニンでよいとのことだった。

☑︎1か月後に経過観察のため診察を受ける。
頻度は高くないが、流産手術で子宮に穴が開いてしまったり、感染症などのリスクがあるそう。2~3週間後に再診察を受ける人が多いようだが、年末年始の奇跡の10連休と丸かぶりしてしまうため年明けに予約することになった。その時に、いつ妊活を再開するか相談する予定。

何日安静にしたらよいか聞いてみたが、出血や腹痛、その他の症状は人によって違うので、元気なら翌日から仕事に行く人もいると言われた。
私は翌日から働く気にはなれなかったので、つわりのために取っていた休職期間ぎりぎりまで休んでから復帰することにした。

⑤帰宅後

手術当日はずっと重い生理痛のような痛みがあり、生理2日目の量の出血があった。出血に交じって、明らかに血ではない、塊のようなものが出てくることもあった。

細長くてゼンマイ的な形をした何かとか、あん肝的な質感の何かとか…胎盤の一部とか、なんらかの組織なのか?見た瞬間は驚いて思わず声が出た。

まさにこの質感の1センチ角くらいの塊が出てきた。銚子丸であん肝軍艦食べた時に思い出してしまった。



まだ妊娠11週でお腹は大きくなっていなかったので、正直言って赤ちゃんがいなくなってしまった実感は薄かった。


腹痛の波が引くと、妊娠中私を苦しめていた吐き気や船酔いのようなつわり症状が、きれいさっぱり消え去っていた。元気になって嬉しいような、もう妊婦ではないことを突きつけられて虚しいような、複雑な気分だった。



現在は手術から約1週間経ち、出血は少量だがまだ続いている。腹痛はほとんどなくなった。



カバンにつけていたマタニティマークを外した。
もう使うことがない母子手帳に、産まれてきたらつけようと考えていた名前を書いてみた。



涙が出たり、前向きに考えてみたり、未来が不安になったり、何もできないのに気持ちばかりぐるぐる焦って、心が疲れる毎日を送っている。仕事に復帰して体が疲れれば、少しは気がまぎれるだろうか。

もうしばらく自分を観察したら、気持ちの波について別の記事に書こうと思う。



お金について追記。
手術費用は保険適応で2万円弱だった。
民間の医療保険に入っているので申請してみたら保険金がおりて、けっこうな黒字となった。不妊治療を始めた時も思ったが、まじで保険に入っておいてよかった(保険会社の回し者ではない)。

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