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山内惠介「紅の蝶」
最近、山内惠介さんの「紅の蝶」を聞いている。
プライベートで、いろいろとあり、必然的に山内さんと出会った。
この「紅の蝶」は、今年2月に発売された曲で、いわゆる「JAZZY演歌」と言われているジャンルだが、私的にはもう少し違う表現が無いものか、考えている。
少しマニアックではあるが、この曲の印象を語ろうと思う。
イントロがまさに、美空ひばりさんの「お祭りマンボ」を彷彿させる雰囲気。
最初の入り、小刻みのエレキギターとアコギ、流れるように弾かれているピアノが、ノリの良さを感じさせ、気持ちを上げてくれている。
山内さんの低い歌い出しが色気を感じさせ、和楽器と洋楽器の掛け合いが素晴らしく、和の雰囲気なのに、どこか異国感を出してくれているように感じるのだ。
「ほれ」の掛け声が、和調と同時に異国感を感じ、和調だが、2つ目のサビで、手拍子が入っていて、そのリズムがスパニッシュ系の雰囲気に感じる。
この曲は、一聴和調だが、日本人が聞いても、外国人が聞いても、西洋音楽のような雰囲気もあり、ノリやすい細かいリズムが刻まれている。
日本人が聞けば、どこか懐かしさを感じ、外国人が聞けば、新しいジャパニーズスピリッツを感じられるような、そんな雰囲気に思う。
この雰囲気は、何とも言えない、複雑でかつ、繊細なリズムにも捉えられるのではないだろうか?
「紅の蝶」の作曲は村松崇継先生、作詞は松井五郎先生だ。
歌詞の内容は、男女の複雑な駆け引きなどが描かれていて、「THE・日本」的な言葉遣いになっている。
この歌詞に、先ほど語った曲調が合わさり、和調なのに、異国感を感じられる不思議な現象となっているのである。
私が思うに、日本の文化として挙げられるのが、祭りの中でも「盆踊り」があり、あの洋楽ロックで有名なボン・ジョヴィの「Livin' On A Prayer」を盆踊りで流した自治体があって、それが本家にまで伝わったわけだが、これが何とも不思議な感覚に陥るのだ。
なぜか、日本人特有の手拍子「ちょちょんがちょん」というリズムが、この曲に合ってしまっているのだ。
もちろん、作った本人達は、こんな事になるとは思わなかっただろうし、ボン・ジョヴィファンでもある私でさえ、衝撃的だった。
この事を踏まえて、「紅の蝶」の話に戻ると、和調と洋楽の融合は、昔からずっとある楽曲のジャンルなんだろう。
私が知っている伊福部昭先生の「祭り」に関しても、洋楽器が使われているし、違和感は全く持って無い。
「紅の蝶」もテーマは「祭り」だと言われているし、これは日本のみならず、全世界の人が「祭り」好きなんだと感じる。
聞けば聞くほど、味が出てくる。
絶妙な和楽器と洋楽器の組み合わせ、日本の祭りの掛け声に、どんどんハマっていく。
それから、山内さんの低音域の歌声の色気にノックダウン状態になる。
全てが完璧過ぎるぐらいだ。
今年の夏、日本全国の祭りで流れる事を祈る。
そして、山内さんにとっても大切な年末年始の大型歌番組に、ぜひこの曲で出場して頂きたいものだ。
だから、私はこの曲を広めたい一心でここに書き留めた。
山内さんの魅力も詰まりに詰まった「紅の蝶」ぜひとも、耳にして頂きたい。