組織図と紋栓図、そして意匠図
ジャカードから先に学んだので、組織図と紋栓図の関係は次の様に考えていました。
①組織図から、②を順通しで、③紋栓図を考えます。このため、普通は①と③が同じ。
ドビーの枚数が足りないと、同じ組織の列を見つけて、通し方を工夫、ドビーの枚数を減らして、③紋栓図を考えたり、経糸の密度が高い時は、通し方を繻子の様にしたり、しますが、結局は、組織図ありき。
先日、ドビーをやっている人に言われたのは、③の紋栓図と②の通し順を考えて、その結果として、①の組織ができる。面白い組織になるまで、②や③を変えてみる。今はシミュレーションもあるので、③と②をいろいろ変えてみるとの事。
同じ図を見ていても、考え方は違っていました。織物の世界は深い。
*別の見方をされる方いらしゃいましたらコメント下さい!
ジャガードをやっていると、紋栓図よりも意匠図ですね。
意匠図は図案と勘違いされるけど、図案ではありません。図案を色分けし、その色ごとに、どの様な組織(=経糸の上がり下がりの情報)で、どの緯糸で製織するか(=杼替えの情報)という設計指示書というべきものです。これをピアノマシーンで紋紙にしたり、パソコンで製織データにしたりして、織機が動きます。
さらに意匠図だけでは、製織はできません。色ごとの、組織と杼替えの対応表が必要です。
(発掘資料で意匠図を保管される方がいらっしゃいますが、意匠図だけからですと、織物は再現できません。)