Suphxのシビれる一打〜18日目〜
この記事は
【麻雀】Suphx牌譜研究 Advent Calendar 2020 - Adventar
の18日目の記事です。
今日の何切る
こちらの牌譜から出題
1st:ⓝSuphx(+40), 2nd:SHOWA茂王(+8), 3rd:芽衣奈★キャバ嬢(-18), 4th:Rebus(-30) http://tenhou.net/0/?log=2019070205gm-0029-0000-eba0ea35&tw=3 …
東4局、東家。点棒は全員2万点台です。
上家の先制リーチに対して粘っていたところ、対面からもリーチがかかって2件に挟まれてしまったところです。
こちらも鳴きを入れてテンパイを入れています。
3sチー → 打8s(2個目)
7pチー → 打4m
2件リーチに対して無筋の9p、1pを突っ張っていたところに、3pを持ってきました!
さて、Suphxは何を切るか…?
答え合わせ
Suphxの選択は「中」でした。
アタリ牌をビタ止めです!当然ですね。この状況なら3pは切らない方がいいでしょう。最悪ダブロンまであります。
さすがの守備力です。
間4件のメカニズム
対面の西家の捨て牌に注目してみましょう。1段目、7p→2pと切っています。
こういう捨て牌の並びを「間4件(あいだよんけん)」と呼びます。
特に今回はドラが6pです。3-6p受けを固定したのが透けていますね。
時を戻して、具体的に観察してみましょう。対面のBさんに注目です。
まずここから危険度の高い7pを切る。
当たり前ですね。突然他家がリーチをかけてきた時に7pよりも2pの方が切りやすいです。
そして…
次巡、不要牌となった2pをすぐに切ります。安全牌の「南」と入れ替えていますね。
このように危険度順に切られた間4件はかなり信頼度がアップします。
例えば以下の牌姿で3sと8sどちらから切りますか?
3sですね。このように内側→外側で切られた間4件は結構よく出てきます!
信頼できる「間4件」の条件をまとめておきます。
・手出しである
・連続して切られている
・危険度順である(内側→外側)
・ターツ固定する理由がある(ドラ筋固定、場に薄くなってきたなど)
間4件は統計的に危険とは言えない?
昔読んだ本(科学する麻雀かな?)に「間4件や裏スジの危険度は統計的に見れば他の無スジと同じ」という内容が書かれていました。確かに数万局のデータを集めれば、そういう結果になるのでしょう。
とは言え、間4件が先に埋まったケースもあれば、染めに向かって落とし切ったケースもあるはずです。ドンピシャで待ちになる可能性は少ないのかもしれませんが、危険視すべきなのは確かです。
麻雀というのは人間が毎回考えて打牌を繰り返すゲームです。当然、捨て牌にもその意図が込められます。統計で出したデータというのは、数千局・数万局のデータを集約して、そういう意図を”均した”ものです。膨大な数で一般化されたデータに頼り、いま目の前の盤面の特殊性を無視するのは単なる思考放棄でしかありません。
今回のように、これだけ信頼できる条件が出揃っているのに「統計的に危険度は一緒だから」と間4件を軽視するのはよくないでしょう。
間4件の本当の使い方
間4件を見抜くメリットは実はまだあります。
■スピードが読める
間4件を落とすというのは、その色のターツを固定したということです。少なくとも5ブロックor6ブロックの構成は描けているはずです。最低でも3シャンテン、およそ2~1シャンテンくらいと思っておいた方がいいでしょう。
■通せる牌が増える
完全アンパイではありませんが、間4件で切られた牌の外側は結構通しやすいです。今回の例で言えば「7pの外側(8p/9p)」「2pの外側(1p)」はかなり通りそうですね。それだけでなく間4件で残された「4p/5p」も場合によっては通しやすい牌になります。
※変則3面待ち(4555)やピンズが上に伸びて3-6-9待ちになるケースもあります
間4件でも押すときは押す
もちろん、間4件だからといって絶対に突っ張ってはいけないというわけではありません。今回も「3-6pから埋まって、ソーズ待ちリーチ」になるパターンも当然あります。
Suphxの状況だとまだ点棒状況が平たいので押すべきではありませんが、自分がラス目だったり、着順落ちの可能性が低い場合などは「当たるも八卦当たらぬも八卦」の精神でゼンツしてもいいと思います。
朗報
本日からSuphxが復活したようです。Twitterでも牌譜URLがたくさんアップされているので、要チェックです!
今回はSuphxの間4件ビタ止めを取り上げました。人間が3pを止めたところで何もすごくはないのですが、麻雀AIにこの押し引きが出来るのはシビレますね。
それではまた明日
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