花屋修行vol.2|花屋で覚えたあれこれ
「花束を自分で作れるようになりたい。」
そう思ったことがきっかけで、近くの花屋に弟子入りした。
その花屋でのできごとや覚えたことを記しておく。
花屋修行2日目を終えてきた。
最近覚えたことを記録として、つらつら綴ってみる。
※花屋の店主は、サラリーマンから花屋を独学で始めたそうなので、
店主から教わる知識が必ずしも業界的に正しいとは限らないとのこと。
私がここで綴る情報や知識は、
あくまでも独学での情報や知識だということをご理解いただきたい。
※「花屋の店主」のことは、note上では親しみを込めて「おっちゃん」と表現していく。
・束ね方の基本は「スパイラル」
頭(花の部分)の高さを揃えながら、枝を束ねていく作業のことを「スパイラル」と言うそう。
茎の部分をらせん状に重ねて組んでいくこと。
お店のディスプレイ(花を並べるとき)や、花束を作るときに使う。
花を束ねるときに複雑に絡まってしまうと取り出すときに折れやすくなったり、茎の部分が太くなって不格好になってしまったりすることを防止してくれる。
イメージは、パスタを茹でるときに「バッ」って広げた時のヤツ。笑
※下に私が実際に初日にやったスパイラルを載せておく。きれいな状態はぜひネットでググって見てみてほしい。
おっちゃんいわく、スパイラルができれば花束を作るのはそこまで難しくないとのこと。
下処理をしながら、決まった本数(おっちゃんは10本)をスパイラルで束ねていく。
バラであればトゲを取ったり、ユリであれば花の中の花粉を取ったりする。
全ての切り花や枝ものに共通する下処理は、水の吸いを良くするために下の切り口を斜めに切る作業。
スパイラル、意外と難しい。
・鮮度を長持ちさせるには「キッチンハイター」
事業主も、お花を買うお客さんも、花を長持ちさせたいのは同じで。
おっちゃんのおすすめの長持ちのさせ方は、花瓶に生ける前に、「キッチンハイター」を希釈したお水で切り口を洗うことだそう。
生ける水に、ちょびっとキッチンハイターを入れるのでもいいみたいだ。
バクテリアなどの雑菌の繁殖を防ぐんだそう。
ググればすぐに出てくる情報だけど、知らなかったので聞けて嬉しい知識だった。
・バラは色によって、トゲや茎の太さが違う
白やグリーンは、比較的トゲが小さめ、枝が細め。
オレンジは、見かけによらずトゲが大きめ、枝も太め。態度でかめ。
刺さるとめちゃ痛いので気をつけてほしい。
・トルコキキョウは高価
ふわふわしていてかわいいやつ。
1本が枝分かれしていて花がいくつかついているからかもしれないが、高いんだそう。
「高いんだよこれ〜」と言いつつ、いつも仕入れてある。
比較的花が大きめで華やかだけれど色が柔らかいものが多いので、
花束には使いやすいだろうなあ、と感じる。
・みんなが好きな「かすみ草」、カラフルなやつはインク吸わせてるってよ
みなさんご存知だろうか。
「かすみ草」は白いものが主流だけれど、たまに水色やピンクなどカラフルなものを見かけたことはないだろうか。
私はぜんぶ品種改良されて色がついているものが自然界に生えているんだと思っていた。
違うんだと。
花屋が仕入れた後に、インクを溶かした水を吸わせているんだと。
(品種改良によるものもあるかもしれないけれど)
結構びっくりした。
インクって吸わせていいんだ!?ってか花ってインク吸うんだ!というプチショック。
かすみ草よ、ちょっとがっかりしてごめん。
ちなみに「菊」も、インクを吸わせてあるらしい。
地味なものが多いイメージがあったけれど、
今は緑やオレンジなど鮮やかな色のものが沢山。
ある菊農家の娘が、菊は地味で墓参りなどのタイミングでしか買われないことを見かねて
「色を吸わせてカラフルな菊作っちゃお!」
と菊を染め始めてから、カラフルなものが出回り始めたらしい。
人間の商売のためや楽しむための知恵ってすごいよなあと、過去の偉人たちに思いを馳せつつ、2日目のバイトを終えた。
また、ネタが溜まってきたら綴ろうと思う。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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