成果をあげる人とそうでない人の決定的な違いとは?
「あの凄い人と僕はなぜこんなにも差がついてしまっているのだろう?」
そんなこと、思ったことはないだろうか?世の中には同じことを同じ時期にやっているのに、評価される人とそうでない人がいる。もちろん、これに対する絶対的な解は一つしかない。比較をしていい対象は"自分"だけだということだ。昨日より今日、今日より明日だ。対象を自分以外の外に持っていくのは不幸の一丁目と相場が決まっているだろう。
とはいえ、ダメだと分かってもやってしまうのも人間というものだろう。そんな人の為に書くのだが、あらかじめ言っておくと、成果をあげる人とそうでない人の決定的な違いとは、それは才能のようなどうしようもないものでもないし、魔法のようなものでもないということは断言できる。
ドラッガーが言うように、いくつかの習慣的な姿勢と、基礎的な方法を身につけているかどうかの問題なのだ。このあとは、そのいくつかの習慣的な姿勢と基礎的な方法をお伝えする。既にやっている人は「何を今更…」と思うだろうし、まだやっていない人は「そんなことで成果をあげる人になれるのか?」と思えるほど、拍子抜けするものになるだろう。ただ、この差はとてもとても大きい。
1.問題ごとに重みづけをしているか?
成果をあげる人は例外なしに問題ごとに常に重みづけをしている。対照的に、そうでない人は問題に重みづけをする習慣がない。AとBという問題があったときに、どちらを早めに処理した方が素早く成果をあげることができるのか?また、トラブル時にはどちらを先に処理した方が問題を最小限に抑えることが出来るのか?など、一種の損得勘定を常に持ち、選択肢を天秤にのせるがごとく比較し、優先順位をつけているのだ。
更に問題Aが重要であるとなったとき、問題Aを発生させている因子がA1とA2だったとすると、ここでも明確な重みづけを行うこと。基本はこれの無限ループになっていく。
この手法、一体なにがそこまでの差を生み出すのかでいうと、時間を味方にすることができるようになるのだ。時間とは複利ともいえる。かのアインシュタインが「人類最大の発明」「宇宙で最も偉大な力」と呼んだものこそが、複利の力だ。複利は時間を味方につけるということと同義なのだ。時間を味方につければ、早めに対処することで正が複利で増えていく場合もあるし、負を早期に対処すればそれは複利が効く前に最小限で食い止めることができるようになる。成果をあげる人というのは時を味方につけているのだ。
2.重みづけを間違えていないか?
重みづけの重要性は前述したが、その重みづけを誤っては元も子もない。何が重要で、何がそうではないのか、それらを見極める目を養うことだ。その為には問題の構造をよく知り、自分の力が及ぶものとそうでないものとを分別し、素早く終わるものとそうでないもの、更に因子ごとにどの程度のレバレッジが効くのかを見極め、これらのトレードオフを繰り返す。基本はそれの繰り返しだ。
3.シンプルか?
「わが社のKPIは5つあります」といった会社があった。僕は新手のギャグだと思って盛大に笑ってしまったのだが、周りを見渡して笑っているのは私だけだった。察しの通り、その会社の名前はとんと聞かなくなった。当たり前だ。元々複雑な問題を更に複雑に捉え、それを会社の指標にする人々に未来はない。大抵の物事の重要な因子になるものの数は多くなく、シンプルに置き換えられることがほとんどだ。まず、KPIが多ければ疑うべきだし、そのKPIの言い回しが複雑であれば更にシンプルになるまで考える必要がある。
どれくらいシンプルにする必要があるのかでいうと、「自分の親でもわかるレベル」がちょうどよい。
これらを教えることはできるのか?
当然、ある程度の向き不向きはあるが、後天的にも取得可能な能力だ。ではそれをどう教えるのかでいうと、仕事の進め方を後ろで眺めていればすぐにわかる。リモートワークでそれが不可能であるのなら、仕事の進め方を時系列でヒアリングしてみればいい。そもそも、重みづけをする前に手が動いていればアウトだし、重みづけが間違っていれば、着眼点がいいのになぜか成果として現れない、となる。つまり、その努力は残念だけどほぼ無駄になる。それを見つける唯一の方法は、「なぜその選択肢を取ったのか?」と聞けばいいだけだ。
まとめ
1.問題ごとに重みづけをしているか?
2.重みづけを間違えていないか?
3.シンプルか?
拍子抜けするほどシンプルだと思うだろうが、これらを徹底している人というのは果たして世の中に何割いるのだろうと思えるほど、決して多くはないと思う。成果をあげる人とそうでない人の決定的な違いとは、魔法でもなければ才能でもない。これらたったの3つの習慣的な姿勢と、基礎的な方法を身につけているかどうかの違いだけなのだ。
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