日本ゼオン、半導体容器にも使われる高機能樹脂COP用の新プラント建設決定
発表日:2024年6月11日
概要
日本ゼオン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:豊嶋哲也)は、本日開催の取締役会において、中期経営計画に掲げた全社戦略「既存事業を磨き上げる」「新規事業を探索する」に沿って、同社の主力製品である高機能樹脂シクロオレフィンポリマー(COP)の新プラント建設を決定しました。
同社は、以前からCOPの生産拠点分散によるレジリエンス強化策を検討しており、国内外の候補地から山口県周南市を選定し、新プラント建設用の事業用地を取得しました。現在、水島工場(岡山県倉敷市)で生産しているCOPは、中期経営計画において成長事業の一つと位置付けられ、COPが有する優れた光学特性、低吸水性、不純物が非常に少ないという特長から、今後も旺盛な需要が見込まれています。
COPは光学フィルム、光学レンズ用途だけでなく、医療用途、半導体用途での採用も拡大しており、今後も更なる需要拡大が予測されるため、本設備の増設が決定されました。
現在、水島工場の既存プラントでは約42,000t/年の生産能力を有しており、新プラントの建設により全体の能力は約54,000t/年まで増強される見込みです。
新プラント建設予定地は、事業継続計画(BCP)の観点から岡山県外の拠点を検討した結果、山口県周南コンビナート内の事業用地に決定しました。この場所は、水島工場との利便性に加え、同社の徳山工場(山口県周南市)と近接していることが理由です。
取得した事業用地には今後も高収益製品のプラント建設を検討しており、現在の汎用品中心の徳山工場の製品ポートフォリオを大幅に見直し、操業人員も含めた各種リソースを高収益製品の生産に移行させていく計画です。同社では、今後も積極的な事業構造改革を推進し、中長期的な企業価値向上を目指していきます。
【新工場の概要】
(1) 所 在 地: 山口県周南市由加町
(2) 敷地面積: 約 186,500 ㎡
(3) 生産能力: 約 12,000t/年
(4) 着工時期: 2025 年度下期
(5) 竣工時期: 2028 年度上期
(6) 投資総額: 約 700 億円
参考文献
https://www.zeon.co.jp/news/assets/pdf/240611.pdf
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