サムスン、先端半導体技術のロードマップ公表-AI受託生産獲得狙う
発表日:2024年6月13日
概要
韓国のサムスン電子は自社の生産受託事業に人工知能(AI)チップメーカーを呼び込むことを目指し、多くの先端技術を公表しました。サムスンは半導体メモリーで世界最大手ですが、ファウンドリー市場でライバルの台湾積体電路製造(TSMC)に追いつくことを目指しています。
カリフォルニア州サンノゼで開催された年次ファウンドリーフォーラムで、チップ製造のロードマップを示し、AI時代におけるビジョンの概要を説明しました。
テクノロジー調査会社トレンドフォースによると、ファウンドリー市場でTSMCのシェアが2023年第1四半期に61.7%に上昇したのに対し、サムスンは11.3%から11%に低下しました。
サムスンが導入した先端プロセスは、電源線をシリコンウエハーの裏面に配置する半導体技術「裏面電源供給ネットワーク(BSPDN)」を利用しており、この技術により第一世代2ナノメートルのプロセスと比較して、電圧降下が大幅に抑えられ、電源供給効率や性能が向上します。
サムスンは12日に、AI関連の顧客リストが2028年までに現在の5倍に拡大し、売上高は9倍に膨らむと予測しました。また、数種類の新しい生産技術と将来的に投入するAI関連チップの設計を発表し、これが顧客獲得に役立つと表明しました。
サムスン幹部は米半導体メーカー、エヌビディアへの最先端メモリーチップ供給に向けた取り組みの状況や、最新チップがエヌビディアのテストにまだ合格していないとする報道についてコメントを控えました。
参考文献
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