【基礎用語解説】最終検査
フォーミング工程を経てパッケージになった半導体デバイスを製品として出荷してもよいか判断する最終工程です。
検査項目はまず外観や寸法の測定を行い、そこで問題ないものについてプロービング装置を用いて電気的特性を測定します。
電気的測定は常温・常電圧環境ではなく、あえて高温・高電圧環境で行います。その理由は、時間加速することで初期不良品を市場に出さないためです。
半導体デバイスは電子機器や情報家電、生活家電などの民生品や産業製品、果ては軍事製品にまで搭載されるため、長期の信頼性が保証されるものである必要があります。
信頼性工学においては、バスタブ型故障曲線がよく知られています。これは、故障確率を縦軸に、時間を横軸に取った時にバスタブの形状にしていることから名づけられました。
この図が言わんとしていることは、故障率は初期段階に高く、そこから時間経過に応じて低減し、摩耗によって故障率が再び増加するということです。この再び増加に転じるまでが、製品の耐用寿命になります。
さてここで問題なのが、初期故障期です。反応工学で出てくるアレニウスプロットをイメージしてもらえばわかりやすいように、温度が高いほどに指数関数的にイベントの発生率が増加します。この法則を用いて、初期不良を短時間で出し切るというアイデアです。
この工程はバーンイン装置によって行われます。
参考文献
信頼性工学まとめ!定義や計算(公式)まるごとチェック (chansato.com)
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