ギャグマンガ・4コママンガ千冊 152〜156冊目 『B.B.Joker』 全5巻 感想
『LaLa』にて、1997年から2002年にかけての5年間にわたって連載されたオムニバス形式の4コマ漫画である。タイトルの由来は、“人生のJoker(ババ)を引いた瞬間を、Black&Bitterに描く。”とのこと。たしかに、ほろ苦いブラックなギャグが、いやほろ苦いというか、人間の闇の黒さが出たギャグが多かった印象がある。ウジウジした男性・にざが原作を担当して、T.M.Revolutionそっくりの女性・かなが作画を担当している。殺伐としたシュールなギャグが、少女漫画の絵柄で描かれているので、新奇に感じられる。男女コンビのギャグマンガって聞いたことないので、興味を惹かれ読んでみることにしました。
男性が考える物騒なギャグと、女性が描きたいキラキラした可愛いタッチが、渾然一体となった4コマ漫画。オムニバス形式の4コマ漫画なので、好きなシリーズを見つけて読んでいくのが楽しい。私が気に入ったのは、"修(しゅう)"と"生物"だ。自称モテて、イケメンで、職業不詳の男がどんな状況においても、どんな事柄に対しても、キザを通すといった、よくあるキャラなんだけど、面白い。それと、顔が美形の一頭身でゴミを食べると球体の卵を生む、謎の"生物"が街で生きていく様を読むのも面白かった。サイコパスっぽいキャラが多く登場する。そのサイコパスキャラと振り回される相方のやりとりが描かれる。それを、少女漫画の絵柄で読めるのが魅力である。二十年前の作品にも関わらず、私にとってはとても新鮮でしたね。全然、ぐつぐつ煮詰まっている感じなんてしませんでした。煮魚ではなく、お刺し身、お造りでしたよ。新鮮な魚のお造りを頂いたのに、ババみたいな感想を垂れてしまいました。たまたまこの文章を読んでしまった方は、Jokerを引いたと思ってご容赦下さい。
マンガ内で、作者二人の仲が良くないことに冗談まじりに言及されていたが、2005年にコンビが再結成され、『4ジゲン』というギャグ漫画を作っているようだ。2021年まで不定期で『LaLa』に連載されていたそう。これまた、読んでみたいギャグ漫画が増えますな。
とまあ、ここまで話してきましたが、ここらでおしまい。今後もどんどんギャグ漫画・4コマ漫画を読んでいきたいと思います。また次回、これで、Bye Bye しようか。