コロナ下のダンサーの、1つの答えがここに
9月27日(日)、母が生きていれば米寿を迎えたはずだった日。僕とはもう四半世紀近いお付き合いになる、富田雅美ダンスユニット(チャチャチータス)のビデオ・パフォーマンスにご招待いただいた。
緊急事態宣言の期間はレッスンを全てオンラインに切り替えて力を蓄え、6月27日に予定していた発表会は舞台映像の撮影会に切り替えた彼女たち。このあと屋外で撮った動画や、特殊効果もがっつり織り交ぜてこの日のビデオ発表会を迎えた。メンバーひとりひとりの紹介はなんと、自粛期間中にそれぞれからオンラインで集めたリレー映像という楽しみっぷり。しかも、二部構成の後半は「ドンキホーテMTDU版」と題した作品だった(MTDUはまさみさんのダンスユニットの略称)。
「みんながガチでクラシック演ったの観るのって、初めてな気がするんですけど……」上映会がハネたあと会場ロビーで会った、本来モダンのダンサー/インストラクターであるまさみさんにそう話しかけたら、「演ること自体が初めてだったのよ!」と言われた(……て、パンフレットよう読んだら「初めてのバレエ作品」て書いてあるやん💦──写真2枚目)。さすが、日常的に基礎から鍛えられているだけあって、クラシックバレエの振りも見せられるものにちゃんとなっている。
レッスンを、パーティーを、舞台をどうする?……今、世界中のダンス関係者が悩み、迷っている。富田雅美ダンスユニットは、インストラクター、ダンサー、協力スタッフ、ダンサーの家族など、たくさんの人たちの協働によって1つの答えを出した。僕もぜひ参考にしたいと思う。
この写真は、上映会に先立って舞台上で、通室継続1年・3年・5年・10年と20年の娘たちが表彰されている姿だ。「20年」のダンサーたちが小学生の頃から僕は知ってるなんて、踊り続けるていうのは、そういうことやねんで、お互いに。