訪問医療マッサージ集客の極意‐会議の方法は4つ
会議の方法
さて、社内会議がうまく進まずに悩んでいる経営者からの相談はよくあります。ここでは会議の種類と目的を整理することで、社内会議を円滑に進め、無駄にしていた時間と労力を有意義なものに変えることができるという話をします。
そもそも、会議について考える機会はこれまでありましたか。とにかく会議というものは、会社である以上どこでも開かれている人の集まりです。慣習的に行う会議を継続することで、なぜこの会議を開いていて、何を目的としているのかがわかっていない社員が多いです。残念ながら、会議開催を指示した経営者ですら会議の意図や目的を把握または理解していないことがあります。会議について考えると、無意味な会議ほど「仕事をやってます」感が強く、生産性の高い会議ほど必要なことだけ決まっていきます。しっかりと目的を持った会議なのです。
会議が円滑に進まないと悩んでいるのに、対策を講じないまま会議を続けている経営者が、それでも会議を開催する理由に、自分の会社内における地位や権力を見せつける場であり、存在意義を主張したいというものがあるように思います。ただ人が集まり、目的もなく成果もなく行われる会議が蔓延するのは、会議について真剣に考えず、自己満足の場にしてしまっている経営者の怠慢なのです。
私もこれまでに、会議というのを多く経験してきました。またサラリーマンであったころ慣習的な無意味な会議の無駄さに嫌気がさしていたものです。私が起業する前、「会議は無駄である」という本をいくつも読んでいたこともあり、とにかく会議を否定するようになっていました。しかしこうしてさまざまなお客様をコンサルティングする中で、会議の重要性についてより深く考えるようになりました。今、私の中で出ている結論としては「会議は重要である」ということです。しかしそれは、ただ人が集まるだけの無意味な会議を指しているのではありません。
ここからは、なぜ会議が重要であるかという理由と、良質な生産性のある会議にするための条件をご紹介したいと思います。
まず「会議」の定義とは何でしょうか。会議の「議」というのは相談するという意味であり「会」は人が集まって顔を合わせることを意味しています。つまり、人が集まって何かについて相談することを格好よくいうと「会議」になるわけです。リアルであろうがオンラインであろうが関係なく会議です。相談するということは、相談する内容が必要で、これが「議題」です。議題とは会議の目的を意味します。よく、「会議があるから、議題を設定しなければならない」という話を聞きますが、そうではなく本来は、議題があるから会議を設定するのです。話し合う目的があるから会議が存在するのです。ここが大きなポイントです。話し合う目的に合わせて、出席すべき人材を決定することで、より生産性の高い会議になります。「ともかく全員出席しましょう」という号令を出すのは、経営者としては、コスト意識が低すぎです。これが大きくクローズアップされて会議=無駄という位置付けになってしまったのです。
会議の目的設定について、よくわからない方のために「会議における四つの目的」をご紹介させていただきます。当社では、会議の種類を「目的」を冠して、①検討会議 ②報告会議 ③決定会議 ④コミュニケーション会議という、四つにカテゴリー分けしています。多くの会議では、これらがミックスされてしまっているので、最終的な会議のゴール設定も難しく、とにかく全員出席となってしまうのです。
それでは四つのカテゴリーの会議がすべて必要になったなら、1カ月に4回も実施することになるのかというとそうではありません。一度の会議の中で、時間配分を決めて目的ごとに切り分けて進めればOKです。「今日の会議の目的は〇〇です。最初の30分は〇〇についての検討会議として、その後の15分はその件にて決定会議をいたします。最後の30分は社員同士の横のつながりを深めるためのグループディスカッション(コミュニケーション会議)となります」。このように目的ごとに会議を切り分けることでスムーズに進めることができます。もちろん、目的に合わせて単独で開催することも問題ありません。
また会議を進めるにあたって、重要な役割があります。それが「ファシリテーター」です。ファシリテーターとは、会議のコントローラーです。司会との違いは、会議の目的を達成するために、会議の全体像を常に確認しながら、また参加者の意見を引き出すのです。そう考えるとファシリテーターの重要性がわかりやすくなるのではないかと思います。会議の成果は、このファシリテーターいかんで決まります。
ファシリテーターの役割を、会社によって変えてもおもしろいでしょう。ファシリテーターとして自分の意見を発信しながら進行するのか、それとも完全中立な立場に立って参加者の意見を積極的に引き出すのかなど、特に決まりはありません。
ただし、ファシリテーターとして絶対的に守らなければいけないルールがあります。それが「感情の排除」と「時間配分」です。
まず一つ目。ファシリテーターは議論を建設的に進め、会議の目的を達成させるための道筋を作らなければなりません。時には議論が白熱し、参加者が感情的になることも少なくありません。そんなときに、ファシリテーターも感情的になってしまっては、目的達成が遠のいてしまいます。客観的に、そして常に冷静に発言者が何をいいたいのか、何を伝えたいのか、それが聞き手に伝わっているのかを確認し、言葉をシンプルに変換させたり、内容の相違点をつまびらかにしたりして、ギャップを埋められるように努めます。それらを冷静沈着に進めるためには、やはり感情を排除する必要があるのです。
二つ目は時間配分です。会議が時間内に終わらずに最後はグダグダになって、何を話して次にどうするのかを、決められずに終わってしまうケースがあります。会議の時間設定は長くても2時間が限界であると考えています。それ以上に会議が長引く場合は、一旦休憩を挟むことで参加者の熱を冷まし整理をすることができます。ファシリテーターは議題に沿って進行し、時間配分を調整しながら参加者の意見を引き出し、目的達成のために会議をコーディネートする役目があります。さて、皆さんが行っている会議は何を目的としていますか。