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訪問医療マッサージ集客の極意ー売上低迷時のやること

売り上げ低迷時にやるべきこと

会社経営をしていれば、売り上げがよい時期と悪い時期が必ずありますが、売り上げが低迷することこそ、予想できていなければなりません。しっかりと予測し対策を講じて、それでも予測と異なる展開になったときは、いったん受けいれてそこから新たな戦略を検討し、売り上げにつながる行動をしなければなりません。

売り上げが低迷するのには外部要因と内部要因がありますが、外部要因というのは、今なら「新型コロナの流行」がわかりやすいでしょう。他にも同じ地域の中に競合となるライバル社が新規出店してきた等、さまざまな要因が考えられます。内部要因とは、訪問医療マッサージでいうならば「人材の退職」です。営業担当者が退職することで営業活動量が減少し、新規問い合わせも同時に減少します。施術者が退職すれば現在の患者数を維持できずに、他社へ手放すか業務委託者に依頼するかになります。訪問医療マッサージのように、目に見えない商材を提供しており、かつそのほとんどが人の手で行われるものは、内部要因は「人材」にかかわる問題がほとんどであることがわかります。
 売り上げが低迷することを予測できれば、その原因をあらかじめ潰すためのアクションを起こすことができます。コンサルタントは、経営者とは異なる高さや角度からの目線で組織の構図を眺めています。例えば、売り上げが上がっているということは患者が増えているということです。したがって、その分施術者の負担が増えることも予想がつきます。そこの負担がどれくらいの大変さになっているのかということは、売り上げが好調なときは、社内の人間では気づきにくいものなのです。

社内の人間では気づけないであろう小さな火種を、私たちコンサルタントは見逃すことなく、注意喚起しています。けれども注意喚起された火種を見逃すか、施策を講じるかは経営者の判断に委ねられるのです。「うちは大丈夫」と思っている経営者は、社内の問題を見てみぬふりをします。面倒なことから逃げているのです。売り上げが低迷しているとき、多くの経営者は訪問活動の量を増やそうとします。しかしその判断をする経営者も、その判断に従う従業員も、私は双方を怠けものであると見ています。

注目すべきポイントは、「なぜ売り上げが減少しているのか」というその原因です。それには数字だけを見るのではなく、数字に至ったプロセス(つまり行動)を分析する必要があり、行動目標が達成されているかどうかを確認する必要があるのです。行動目標が達成されているのに、売り上げが減少しているのであれば、その行動目標の立て方に原因があるのか、それとも新型コロナのような仕方ない事由なのかによって、その後の判断が変わってきます。私のお客様の例でいうならば、売り上げ低迷の原因は戦略立案の段階であらゆる要素が不足しており、根性論に近い内容になっているというものが多く見られます。
 売り上げ低迷時に、ますやらなければならないのは、これまでの戦略と行動を見直し、課題を見つけることです。その課題に対して新たに戦略を立て、取り組むまでの時間が短く即効性のある短期戦略と、即効性はないけども、後々効果が出るだろう中長期戦略に分けて戦略を立てます。「訪問活動」というのは、後者になります。効果が出るまでには時間がかかり、時間をかけて丁寧に行えば継続的な患者紹介を得られるという、長い目で見た戦略です。

また売り上げを上げることもそうですが、違った視点では、コストを下げることも同時にしなければなりません。財務表を確認し、経費のうち人件費以外の高い比率を占めている項目からテコ入れを行います。コスト削減は、売り上げを上げるよりも簡単であり、即効性があります。特に重要視する部分は設備や賃貸料です。果たして今の事務所のスペースは本当に必要なのでしょうか。経営者の威厳と見栄、プライドのために費用と時間をかけていませんか。その事務所は本当に従業員や患者さんが望んでいるのでしょうか。その賃料や設備費用を削減することで、従業員の福利厚生や患者さんの満足度(顧客満足度)の向上に充てることはできないでしょうか。
 コスト削減に対して最初は「やるぞ!」と気合をいれた経営者でも、結局は口だけで終わることが大変多くあります。やれば効果がある、少しでも削減できれば売り上げを上げるのと同じ効果なのですが、やらないことを選択してしまい、結局は指示を出すだけの営業活動に注力するのです。これこそ経営者が怠惰であることの象徴的な行動です。

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