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asahimomo
月利3%の罠 8700万円を失った夫婦の教訓 感想
特に心を動かされたのは、夫婦の壮絶なエピソードを通じて「楽して儲かる」という幻想がいかに危険であるかを教えてくれる部分です。利回りが年利に換算すると42.576%にもなるという計算には驚かされました!こんな数字がいかに非現実的かを考えると、詐欺に騙される人々の心理が一層明確になります。
また、夫婦が詐欺に遭うまでの心理過程も非常に興味深く描かれていました。彼らは貯蓄や節約には長けていたものの、「お金を運用する」知識が欠けていたため、詐欺の誘惑に勝てなかったのです。この点は、多くの読者にとって耳が痛い話でしょう。
私自身も、「金融リテラシーが人生を守る盾になる」という言葉に強く共感しました。
さらに、著者は「リスク管理」と「分散投資」の重要性を具体的に述べています。「卵を一つのかごに盛るな」という格言を引用しつつ、全財産を一つの投資商品に集中させることの危険性を説く姿勢は説得力に満ちていました。
分散投資がいかにリスクを軽減するか、また分散の仕方にも「異なる資産クラスや地域、業種を選ぶ」という具体的なアプローチが必要だと示されており、大変勉強になりました。
本書を読んで、私は「投資の基礎を正しく学ぶことの大切さ」を痛感しました。
リスクとリターンの関係性を理解し、短期間で高い利回りを得られるという「甘い話」に乗らないようにすることが、投資の第一歩だと感じます。