いま一番行きたい所【国内編】
日本がとても好きである。
破天荒なことするけど、中身はだいぶ伝統好きだよね。とは長年の友人談。
日本の文化や伝統はさすが島国だけあって独特で、かつ山で分断されている箇所も多く、ミニマムな範囲での風習もある。面白い国だと思う。
自由な外出もままならない現状を、Google マップの3Dで鳥目線の旅をすることで紛らわしている。
そんな中でのnote部の今回のテーマである。
毎週日曜日に更新、月曜日に感想とテーマのミーティング、という形で進めているが、今回のテーマを聞いた時にパッと思い浮かんだ所がある。
三重県鈴鹿市。
実は本籍地である。1度も住んだことはない海沿いの街。父の故郷で、今はいとこ一家を始めとする親戚が住んでいる。
思い出すのは白い砂浜、松林、伯父の仕事場、高い階段、潮の香り、一生懸命探した貝殻と熱い日差し、サーキットの花火、柔らかい方言。
伯父は伊勢型紙の図案師(という呼び名が正しいのかは分からないが)をしていて、仕事も仕事場もとても魅力的だった。数々の絵具に絵筆、図鑑から図案集、日本画の画集もあった。どれも今では手に入らないものばかりと思う。ちなみに祖父も図案師だった。私が生まれる3ヶ月前に亡くなってしまった。
歩いてすぐ海、伊勢湾がとても綺麗で、シオで鉄は錆びるんやに。と言われて、鉄は錆びるんだと知った。
伊勢湾から続く砂浜は色んなものが打ち上げられていて、今はシーグラスと呼ばれる角の丸くなった色ガラスを作りたくて、割れたばかりの欠片を塩水に浸けてみたりしてた。波で削られるんであって水の塩分は関係ないと大爆笑された。
砂浜には松、遊歩道を兼ねた堤防を挟んでまた松林。
ここを訪れていた当時、親戚の中で私が一番チビだった。
父は5人兄弟の末っ子で、私はまたその末っ子だからいとこ達にたくさん遊んでもらった。
そんないとこの子(いとこ違い、というらしい)に、今回の写真はお願いした。
この美しいブルーと瑞々しい松と砂浜と。
心に残る風景もこのまま。
何がそんなに良いのか、海のないところに住んでいるからそんなに惹かれているのかと思うものの、正直分からない。
ただ、私の中では思い出と一緒に桃源郷のように感じている。
日本の外に出た時に感じるほっと力が抜ける、それと同じ感覚を、この場所に持っている。
今こそ行きたい、ふるさと。
今回、こんな写真ないかなぁ?と聞いたらわざわざ撮りに行ってくれた。トップ画像も撮れたてほやほやの現地から。ありがとう!
おしまい。
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