【SELFの本棚】#043 反集中 / NPO法人ミラツク , 西村勇哉
様々な分野の方へのインタビューからボヤッと見えてくる未来。一見関係ないことに目を向けることを「反集中」というキーワードで表現し、各界の方の「問い」を紹介しています。
集中という言葉には様々な意味があります。英語で"concentrate"という集中も軸の取り方でパッと思いつくだけでも3つあります。時間軸でとると、ある一時に固まる集中。ラッシュアワーのようなこと。空間軸でとると、ある場所に固まる集中。元旦の明治神宮の混雑を思い浮かべるといい。そして、気持ちの集中。まさにコンセントレーション。ボーっとする反対。
本書の表示デザインにある英訳は"anti focus”。焦点の"focus"。焦点を定めないことの重要性は宮本武蔵の「五輪書」でも、説かれています。
どの解釈を取ってみても、ある課題や考え方にとらわれ過ぎず、周辺も感じながら全体をつかもうとする姿勢が大切ということを「反集中」で表しているように思います。
本書を読んで、各分野で先端を走る方々の考えに触れ、そしてそれにとらわれることなく、「どんな未来がくるといいかな?」と考えてみることが、この本の目指すところなのかもしれません。
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