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同人ショップ「とらのあな」がほぼ閉店 秋葉原からも……?

「同人誌」というものは、手に取ったことの無い人には全く分からないものだと思いますが、漫画やアニメのファンが自分たちで描いた漫画を自分たちで発行(印刷所に頼んで)して売っているもの、というのが今の「同人誌」の一般的な認識だと考えてよいかと思います。

細かいことを言うとそれだけではなくて、どんなものを題材にしていても自分たちで発行したものは「同人誌」だったりするのですが、まぁ大多数は上で言ったようなものに入ると思います。
(※例えば全国ラーメン屋マップだとか、ゲーム機の歴史なんていうものをまとめた本を作った人も過去にはいます)

さて、その同人誌を扱うお店「とらのあな」がほとんどの店舗を閉店するという発表を先日出し、SNSでもそれ関連の情報が拡散されました。


これまた分からない人は分からないと思うのですが、この「とらのあな」というお店は同人誌を扱うお店としてはかなり規模の大きなところで、男性向けから女性向け、もちろん一般向けなども含めてありとあらゆる同人ものを扱うところとして、一時期は秋葉原だけでも数店舗あるくらいの広がりを見せていました。

しかしながら、新型コロナウイルスの影響により2020年度末には23店舗あったのが今現在では直営店は6店舗。その6店舗のうち5店舗を8月31日いっぱいで閉店するという発表だったのです。残る直営店は池袋店のみ。いやーびっくりですね。

そもそもこの同人ショップ「とらのあな」は秋葉原での出店からスタートしたようなもの。まさかその秋葉原からも全店姿を消すことになるとは……。

コロナだけでなく他にもいろんな要因があるのでしょうね。

同人誌自体もいわゆる“本”の状態から電子書籍での売買も増えており、店舗へ足を運ぶ理由が少なくなったことや、ゲーム(大人向け、つまり18禁ゲーム)もダウンロード販売が一般的になり、これまた店で買う人が減ったこと(そもそもこれらはモノがモノだけに店で買いづらいという層が一定数いた)。

コロナの感染拡大の懸念から、コミケをはじめ同人関連のイベントがここ数年激減し、そもそものモノ(同人誌)の流通が減ってしまったこと、などなど。

ニュースなどでは殊更、「飲食店の閉店」のほうがクローズアップされますが、コロナの影響ってやっぱりそこだけじゃないですよね。いろんなところがその余波を受けています。



さてこちらの「とらのあな」、直営店はほとんどなくなるものの今後は「in shop」と呼ばれる形態、つまり全国にある書店やアニメグッズを売るショップの一角にスペースを間借りする形での出店を広めていくようです。

また、主には通販に力を入れてやっていくとのこと。昨今の事情を考えるとこうなるのも仕方のないことですかね。


いわゆる“オタク”関連のことが趣味な自分からすると、こんなふうに秋葉原がどんどん様変わりしていくのは少し寂しい気がしますね。店に行くことがほぼ無いと言っても、外からビルを見れば、

「ああ、秋葉原だなぁ」

と分かる看板、ポスターやポップの表示。

この2年ちょっとでもそういったものはかなり失われたのですが、まだまだこれからも変わっていくのかもしれませんね。


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