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【官能小説】媚薬オレンジシリーズ桐花編①

「ねえ、桐花ちゃん。何でこんなことになってるかわかってる?」  数人の男に体を押さえつけられている私の前で、司聖治は柔らかな笑みを浮かべた。有力者の父親と美人の母親。本人も母親譲りの美貌を持ち、成績優秀でスポーツ万能で、ケチの付け所がない男だと。しかし司はある犯罪行為に手を染めている。それを知った私は密かにその証拠を手に入れ、匿名で告発したのだ。 「おかげで大変なことになるところだったんだから」 「あなたは罪を認めて罰を受けるべきよ」 「罪、ねえ……僕がいったい何をし

    • 【官能小説(BL)】媚薬オレンジシリーズ 司編

      「来たか、聖治」 「――情報をリークした女はもうこちらの手に堕ちました。あとはあの女刑事をどうにかすればいいだけです」 「そういうことではない。わかるだろう? 今回の件を揉み消すために私は散々駆け回ったんだ」  どうせ電話一本で終わらせたくせに、とは言わなかった。父に口答えをしても利益はない。それよりはこの時間が早く終わってくれた方がいいのだ。 「責任をとってくれるね、聖治?」 「――承知いたしました」  溜息交じりに答える。父は壁に掛けられていた鞭を手に取り、い

      • 【官能小説】媚薬オレンジシリーズ桐花編⑥終

         気がつくと、私は風呂に入れられていた。前回とは違って普通のお湯だ。そして力の入っていない私の体を支えるように、司が私の後ろに座っていた。ちょうど彼を椅子にするような格好だ。しかし何故か司は黒い服を着たままで湯船に浸かっていた。 「あ……」 「目が覚めたみたいだね。体は綺麗にしておいたよ」  さっきはもっと汚れればいいと言っていたのに。しかし言い返すような気力は残っていなかった。体が熱い。風呂で温められているだけでなく、内側から湧き出すような熱があった。  司は私を後

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        • 【官能小説】媚薬オレンジシリーズ桐花編⑤

           起きると、すでに朝になっていた。部屋に入ってきた道永が持ってきた朝食を昨日と同じように食べ、どうせまた司が来るのだろうと思いながら目を閉じる。昨日あのあとのことは覚えていない。体は綺麗に洗われているようだったが、その間も目を覚まさなかったのだろう。  私の首を絞めた司の目は冷たかった。あのとき、本気で殺されるのではないかと思ったほどだった。そして「もっと汚れてしまえばいい」という言葉が耳に残ってしまっている。これから何をされるのだろうか。怒りよりも恐怖が勝っていた。 「

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        【官能小説】媚薬オレンジシリーズ桐花編①

          【官能小説】媚薬オレンジシリーズ桐花編④

          「どうやら、一睡もできなかったようですね」  夜が明けて、部屋に入ってきたのは道永だった。道永はベッドサイドに朝食を用意して、私の手首を縛る縄を外す。  食事は焼きたてであろうパンとオムレツとサラダだった。しかし何が入っているかわかったものではない。私が何もしないでいると、道永が嘲笑するように言った。 「何も入れてませんよ。そういうご指示はいただいておりませんので」 「信用しろって言うの?」 「信用できないのであれば食べなくても良いですが、食べなければ体力がもちませ

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          【官能小説】媚薬オレンジシリーズ桐花編④

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          【官能小説】媚薬オレンジシリーズ桐花編③

           媚薬風呂から上がらされ、私はベビードールをだけを着させられてベッドに寝かされた。まともな服どころかまともな下着を用意するつもりはないのだろう。道永は今日はここで寝るようにと告げて部屋を出ていった。しかしオレンジに侵された体が火照ってとても寝つけそうにない。気を抜けば自慰を始めそうになる自分を、私は必死に押さえつけていた。  どうせ目が覚めたらまた昨日のような拷問があるのだ。私は気だるい体で寝返りを打った。すると扉を叩く音がした。 「誰……?」  人の声が返ってくる気配

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          【官能小説】媚薬オレンジシリーズ桐花編③

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          【官能小説】媚薬オレンジシリーズ桐花編②

           普通に体を洗われて、私は少し安心していた。しかしそれは浴槽にたたえられたお湯の色を見て打ち砕かれる。  オレンジ色のお湯。そこには当然媚薬が混ぜられているのだろう。仲間たちを狂わせた薬。私は道永の手を振り解こうと暴れた。 「言うことを聞いた方が身のためですよ」 「あなたたちの言うことなんて聞いてたら廃人まっしぐら……ああっ!」  何かに頬を打たれ、私はその場に座り込んだ。頬を押さえながら顔を上げると、乗馬鞭を手にした道永が私を見下ろしていた。 「聖治さまには、多少

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          【官能小説】媚薬オレンジシリーズ桐花編②

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          はじめまして

          サンソと申します。 これまで別名義で全年齢の小説などを書いていましたが、ついに官能に手を出すことにしました。 ネタは色々あったんですよね……でもなかなか書くに至らなくて。 創作のいいところは現実にはできないこともできるというところにあると思います。 最近では公序良俗に反するような作品は忌避される傾向もありますが、創作だからこそそういうものが楽しめるのだと思います。 映像作品を作るとしたら役者などに精神負担があったりしますが、創作の文章なら作者が平気なら平気だし、読みたい人だ

          はじめまして