見出し画像

閉鎖病棟入院 day1

もう前のことなので、うろ覚えの部分も多くあると思うが、許して欲しい。

とりあえず抗原検査と血液検査。
ここで陽性だろうが陰性だろうが、10日間は個室入院かつ病室から出ることを禁じられる。

そして診察。
なんとなく「若そう〜気が弱そう〜頼りなさそ〜」という感じの主治医。
「とりあえず休んでくださいね」みたいなことを言われた気がする。

ということで入院。
エレベーターに乗り、病棟の階へ。
降りると少しの空間と、ガラス張りの壁があった。

閉鎖だ!これマジのやつだ!となった。

ガラスの壁にわらわらと集まる、だるだるの服を着た人々、
ナースステーションに向かって聞き取れない言葉で話し続ける人、
公衆電話でひたすらなにか怒ってる人……

本当に閉鎖に来てしまったんだ!と恐ろしくなった。

病室に入った。
入口右手にカーテンがあり、内側は洗面所とトイレだった。
その奥はベッド、タンス、テレビがあった。
突き当たりの窓はとても大きく、皮肉にも日当たりもよく、見晴らしが良かった。

まず荷物検査。
看護師さん達に「すごい荷物ね〜」と言われた。
確かに本沢山入れてるし、筆箱も水彩色鉛筆も入れてるからね。

と思ったらノートも筆記用具も本も全部没収された。

音楽プレーヤーも没収された。

「主治医の先生の許可取ったらね〜」と言われ、それまで耐えろというのか……となった。

残されたのは

・着替え
・タオル
・洗面器
・シャンプーなどの洗面用具
・未開封のペットボトルの茶
・ふりかけ
・ヌオーのぬいぐるみ

テレビは見放題だから今のうちに見なね〜それじゃあね〜と1人部屋に取り残された。

テレビ普段から見ないんだけど……

数時間後、夕飯が来た。

献立
・焼き魚
・味のしない3色のパプリカ
・冬瓜と揚げ豆腐とグリーンピース?の煮物
・フルーツポンチみたいなやつ
・米
・のりたま

フルーツポンチみたいなやつしか味せんかった。
全部素材の味しかせん。
のりたまが本当に救いだった。

これが続くと思うと気が遠くなった。


眠剤を処方される。
レンドルミン1錠。

当然のように眠れず、しばらくドアにある小さな窓から看護師が来るのを待ち続けた。

もう1錠レンドルミンを貰う。

看護師は1時間に1回くらいしか見回りで部屋の前を通らない上に、僕は部屋から出る権利がなかったため、かなり辛かった。

雑音がないと眠れなかったため、テレビをつけて、音を小さくして、画面を暗くして、テレビを背にして、ヌオー抱っこして寝た。

いいなと思ったら応援しよう!