Social Emotional Learningの教材を買ってみた
第一回の記事にも書いたように、私はオランダにあるインターナショナルスクールで2年間、Learning Supportの仕事をさせてもらっていました。今回の記事は、その当時使っていた教材を今になってわざわざ自費で購入してみたという内容です。
オランダでのLearning Supportの仕事内容としては言語や算数のスキルに関して生徒をサポートをするというものがメインでしたが、それと同時にSocial Emotional Learningもさせてもらっていました。Social Emotional Learning(SEL)とは、気持ちのコントロールや人との関わり方など、ソーシャルスキル全般を学ぶ科目です。
帰国してちょうど1年が経ちますが、自分がオランダで学んだことを共有させてもらう機会が何度かあって、その中で日本の教育関係の皆さんに一番響くのがこのSELの話(と、日本と海外の先生の働き方の違いの話!)。自分の気持ちを理解してコントロールするとか、人と上手く関わるための言葉掛けとか、そういったソーシャルスキルって日本では大きくなるにつれてなんとなく自然にできるようになるものと思われがちです。が、そうではなくて、それらを「スキル」としてきちんと学び、練習するのがSEL。日本でも、大人も子どもも、それができたら救われる人がたくさんいると思うのです。だからこれまで、事あるごとにSELを「推して」きました。
それで、帰国から今に至るまでの1年間は、オランダで使っていた教材の中で手元に保存しておいたものであったり、ネット上で無料で手に入る資料を駆使して「SELってこんなのです!」と言い続けてきました。でも、SELの話をさせてもらうたびに予想以上の反響があって(「これ、絶対日本の子どもたちに必要ですよね!」とか)、自分の中でもっときちんとSELの話をできるようにしたいという気持ちが湧いてきて、その結果、オランダの学校で自分が実際に使って気に入っていた教材を購入するに至りました(笑)
(発送してもらえる出版社の中で最寄がシンガポールだったので、送料めっちゃ高かった 汗)
この教材はアメリカのSocial Thinking社が出しているSuperflexというシリーズです。子どものネガティブな行動や発言を、その子本人ではなく脳内モンスター(←私が勝手にそう呼んでいる、この教材のキャラクター)のせいにしてその対処法を自分で考える、というコンセプトが気に入っています。問題行動が起きた時、その子全体を悪く考えるのではなく、行動にフォーカスするという視点ですね。自分自身の教師時代を思い返してみても、そういう視点を持てたら子ども本人も周りの大人もラクになる部分があるのではないかと感じます。まぁ、頭では分かっていても難しいものですが。
このSuperflexシリーズにはたくさんの本やゲームがあるのですが、とりあえず今回はストーリーブック2冊とカードゲームを買ってみました。
買って、具体的にどう使うかは決まっていません。。とりあえずいろんなところで話のネタに使っていこうと思います!
このSELのこともそうですが、自分が3年間のオランダ生活で得たことをもっと積極的に発信していきたいなと感じている今日この頃。(帰国からの1年間ほとんど何もしなかったのは何故?と自分でも思いますが、経験を消化するための時間だったのかな、と思うことにしています。)興味を持って話を聞いてくださる皆さんに感謝しつつ、発信の場を広げていきたいと思います。