セッションってなに? なぜ『こわくない』と断言できるのか、その理由を解説します
こんにちは、ギタリストの飯田正樹です。
前回の記事では、自己紹介をしながら、僕がこのnoteを書いている想い、僕が主催させて頂いているセッションイベントについて、お伝えしました。今回は、そもそも楽器を使ったジャムセッション(以下「セッション」)とは何なのか、そしてなぜ「セッションはこわくない」と言い切れるのかを改めて解説したいと思います。
僕がセッションを始めたきっかけ
実は僕が初めてセッションに参加したのは、ギターの先生であるAssHさんから「飯田さん、今度僕のセッションがあるんで遊びに来てくださいよ」と誘われたのがきっかけでした。
当時の僕は、セッションに対して「やった事ないし、なんだか緊張しそう」「即興で演奏するなんてむずかしそうで怖い」と身構えていて、ハードルが高いイメージを持っていたんです。でも、AssHさんが「遊びに来てくださいよ」と声をかけてくれたおかげで、興味が湧いてきて。「とりあえず一度行ってみようかな」と思い切って飛び込んでみたら……その楽しさにすっかりハマってしまいました。
セッションってそもそも何?
「セッション」は、楽器を持ち寄って、その場で即興演奏を楽しむことです。ロックやジャズ、ポップス、ブルースなど、ジャンルは問いません。「定番曲」と呼ばれる、セッションでよく演奏される曲もありますが、その場でどんな曲調の曲をやるのかを決めるフリーセッションもあります。「キーは何にする?」「どのくらいのテンポにしますか?」など、複数のプレイヤーがアイデアを出し合いながら、即興的にリズムやメロディを作り上げていく――そんな音楽的コミュニケーションの場がセッションです。
一見難しそうに思えるかもしれませんが、自分たちのペースで自由に演奏できるのが魅力。初心者からベテランまで、誰もが対等に音を重ねられるのがセッションの醍醐味なんです。
なぜ「こわくない」と断言できるのか
セッションは「上手に弾かないとダメ」「恥ずかしい思いをするかも」といった恐れから、一歩踏み出せない人が多いかもしれません。でも僕は、自信を持って「セッションはこわくない」と言い切ります。その理由を3つにまとめてみました。
完璧さを求められない空間だから
セッションは「お互いの音を聴き合い、即興的に乗っていく場」です。バンドのように演奏する曲が決まっているわけではなく、むしろ“ちょっとしたミス”や“予想外のフレーズ”が味になる世界。完璧な演奏よりも、その瞬間瞬間を楽しむことが大切なんです。初心者大歓迎のカルチャーが根付いている
ジャズバーやライブハウスのセッションイベントなどでは、初心者向けのキーやリズムを定めてくれているケースも多いです。たとえ演奏に自信がなくても、周りが合わせてくれたり、リードしてくれたりするので意外とすんなり馴染めます。僕自身、最初の頃はまったく弾けなくて焦りましたが、先輩ミュージシャンたちが温かくサポートしてくれました。「みんなで作り上げる音楽」という意識が強い
セッションは誰か一人が主役というより、その場にいる全員で音楽を“共作”していくイメージ。自分が少しでも音を出していれば、そこにはちゃんと存在意義があるんです。間違えても、むしろそこから新しいアイデアが生まれたりして、演奏が面白く転がっていくこともしばしば。そんなクリエイティブでハッピーな空気感が、僕は大好きです。
僕も最初は怖かった
実は僕も、初めてセッションの話を聞いたときは「難しそう」「下手なのがバレたらどうしよう」と怖かったんです。楽譜もないのに、いきなり演奏するってどういうこと!? って思っていましたし、すごく緊張したのを覚えています。
でもAssHさんに「大丈夫、大丈夫。自信を持っていつも通りにしていればいいんですよ。」と言われて、半信半疑で参加してみたら本当にその通りでした。少しずつ周りの音を聴いて、僕なりにギターを合わせていくだけで、皆と自然にアンサンブルができるんです。失敗しても笑い合いながら「今のフレーズよかったよ!」と褒めてもらえたりする。
そのとき、「ああ、これがセッションの面白さか」と気づきました。
セッションで得られるメリット
一度でもセッションを経験すると、いろいろな良い変化が生まれます。
他人の演奏を聴く力が身につく
バンドや弾き語りだと、自分の演奏に集中しがちですが、セッションは“周りの音を聴く”ところから始まります。それによってアンサンブルに必要な聴く力がアップ。即興演奏の面白さに目覚める
アドリブで弾いたフレーズがハマったときの快感は、一度味わったらやみつきになるはず。スリリングでありながら、成功・失敗も含めて楽しいのがセッションです。人とのつながりが広がる
セッションを通じて演奏仲間が増えたり、新しいバンドを組むきっかけになることも多いです。僕もセッションをやっていなかったら出会えなかった、大切な仲間がたくさんできました!
僕が主催するセッションイベントについて
僕が月に1度、大塚のライブバー、LIVE × BAR ○で主催しているセッションイベントでは、初心者やセッション未経験の人でも安心して参加できる仕組みを大事にしています。セッションの日程については、イベントの公式Instagramや、僕のX(旧Twitter)で随時お知らせしています。
参加者のレベルに合わせたセッション
参加者のレベルに合わせて、セッションの内容を決めています。はじめて参加する方、まだセッションに慣れていない方でも無理せず弾けて楽しめるように心がけています。ゆるめの雰囲気づくり
せっかくのセッションなので、リラックスして演奏できる空気づくりを意識しています。セッションはテクニックを見せつける場ではなく、コミュニケーションの場だと考えているので、うまく弾けなくてもみんなでサポートするような、優しいコミュニティを目指しています。何も持ってなくてもOK
ギターやベース、ドラム、キーボードなどが常設してあるので、身一つで飛び入りで参加しても大丈夫です。とにかく「やってみたい」「聴いてみたい」という気持ちがある方であれば、大歓迎です!
まとめ
セッションは、即興演奏という特性上、「難しそう」「参加するのが怖い」というイメージを持たれてしまいがちです。でも実際に体験してみると、自分の演奏技術に関係なく、本当に自由で楽しい時間が待っています。僕も最初は恐る恐るでしたが、AssHさんや仲間たちのおかげで「セッションって全然こわくないんだ」「こんなに楽しいことがあるんだ!」と気づくことができました。
もし少しでも興味を持ってくれたなら、ぜひ一度、セッションの場に足を運んでみてください。ミスしてもいいし、恥ずかしがりながら弾いてもいい。大事なのは、その場で生まれる一体感や発見を楽しむことなんです。次回の記事では、初心者向けの準備方法などを紹介する予定です。お楽しみに!