スクワランがメイク落としに向く理由
スクワランとは?
スクワランはオリーブの実等から得たスクワレンに水素を添加して作ったもの。
スクワレンは分子構造が不安定で、空気と触れるとすぐに酸素がくっつき酸化してしまいます。そういう弱い部分に先に水素を持たせ、酸素が入り込めない形にしてから製品加工するわけです。
メイクをよく落とすのは炭化水素だから
性質が安定していて汎用性が高いという点で評価の高いスクワランですが、落ちにくいタイプのメイク落としにも使えるという嬉しい性質があります。何故ならスクワランは「炭化水素」だからです。
炭化水素とは?
炭化水素とは「炭素」と「水素」だけでできた化合物のことを指します。
物質は分子構造が似ているもの同士は馴染みやすい傾向にあります。例えば水は水素2分子、酸素1分子からできています。一方炭化水素には酸素がないので水と似た所がありません。
そして皮脂や汗に強いと謳うメイクアイテムも水と馴染みにくいよう作られています。
炭化水素と防水性の高いメイク。どちらも水に馴染みにくい性質なので似たもの同士。だからよく馴染む。スクワランでメイク落としがし易いというのはこういう訳です。
油脂(オイル)との違い
一般的な動植物の油脂はトリグリセリドから出来ています。トリグリセリドとは、グリセリン1分子に脂肪酸3分子が結合した物質です。
トリグリセリドはスクワランのような炭化水素と違い、水素と酸素両方を持っています。つまり、スクワランよりは水と性質が近いのです。
よって、スクワランと比較すると防水性の高いメイクと混ざりにくいという事になります。