Warmなひと。 Coolなひと。 人間の2大区分です
温かいひとだ。冷たいひとだ。
考えてみると、どうして肌や粘膜で感じる温覚で、人柄を判断しているのでしょうか。
アメリカの心理学者であるソロモン・アッシュは、1943年、温かい/冷たいという
軸が、第一印象を形作る上で、もっとも根底にあることを明らかにしました。
心理学の実験に頼らなくても、ことばとして、国を超えて、
温かいひと、冷たいひとという区別わけは、わたしたちの心の
奥底にあるように思います。
ちなみに温覚は、全身の皮膚、そして口の中、のどなどの粘膜にある温覚受容器が
温度を察知し、神経を通して脳に届いて、
温かいとか、冷たいとか感じるわけですよね。
温覚は、触覚と並ぶ皮膚感覚ですが、それがひとの評価の底にあることが面白いな。
見た目はいいけれど、冷たい性格とか、ガラガラ声だけど、温かい人柄とか。
視覚や聴覚のうわべでなく、もっと深い感覚がもっとも大切なのでしょうか。
ツルツルしたひと、ザラザラしたひと、ジメッとしたひと、カラッとしたひと、
皮膚感覚で、ひとを見ていくのもいいかもね。
話は変わりますが、食べもの屋さんとか、バーで、カウンター席にすわる。
すると、つい、手でカウンターをなでてしまいますね。
カウンターの素材によって、冷たかったり、温かみを感じたり、
無意識のうちに、お店の雰囲気を味わっています。
フシギなのは、モノについては、冷たくても、冷血漢とかは思わないこと。
大理石の冷たさ、白木の温かさ、それぞれをモノの特性として受け入れてしまう。
ああ、英語のcoolだと、冷たい、冷淡もありますが、
かっこいい、いかすといった意味もありますね。
日本語だと、涼やかなひとといわれれば、それはほめことばでしょうか。
たとえば、安倍晴明のようなひとかしらね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?