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高級なクソ作品という悪

大怪獣のあとしまつ』の悪口記事にみたいになっていますが、ご了承ください。
ラムネーション』の話もします。

──僕はクソ作品が好きだ。

観終わった時にボロクソに叩く。
これはスクリーンに映し出された映像全てを観た人間の特権であろう。

だから、昨日もクソ作品を観て、どんな感想を述べようかと思っていたのだ。

大怪獣のあとしまつ

視聴後。僕の口は半開きになっていた。

うわ〜! こりゃクソ作品でしたなぁ!

そんな言葉など出なかった。

ただただ怒りという気持ちだけが沸いた。

そして、僕は思い知った。

──これが本当のクソ作品だと。



皆さんは『クソ作品は何か』と聞かれたら、何と答えますか?

大根役者、絶望的なカメラワーク、チープなCG、つまらない脚本。
まぁ、こんなものだろう。

これの詰め合わせセットとしてよく挙げられるのが、『実写版デビルマン』ではないだろうか。
クソ作品として名前だけは聞いたことがある人もいると思う。
かく言う僕もしっかりと視聴済みで、主役の演技の下手さやぶっとんだ脚本でクソというクソを楽しませてもらった。

そう、“楽しませてもらった”のだ。

大怪獣のあとしまつ』は公開後、令和一のクソ作品として話題となり、『令和版デビルマン』と呼ばれる程にもなった。
しかし、映画のレビューサイトではボロックソに叩いている人は半分くらいで「言うほど酷い映画ではない」という意見もまぁまぁある。
賛否の否の部分の度合いの論争なので、つまらない作品というのには変わりないが。

では、何故『大怪獣のあとしまつ』がクソ作品として名を馳せたのか。まずは、ネットの意見から載せていく。

ここからは『大怪獣のあとしまつ』のネタバレが入る可能性があるが、どうせ皆さんは観ないでしょう? 

いや、観ない方がいい。

懲罰を体験したいというチャレンジャーな君はぜひ今からAmazonプライムで視聴してから、またこの記事を読んで欲しい。共感の渦に巻き込まれること間違いなしだ。

なんでクソなの?
・コメディの部分が下品で笑えない
・呑み会の一発芸を小2時間見せ続けられるような映画
・怪獣映画なのかコメディ映画なのか恋愛映画なのか分からない。
・とにかく脚本が酷い
・ラストのせいで全てが台無しになる

みたいな所だろうか。

反対に、そこまで酷くはない派の意見も挙げていく。
・ゴジラやウルトラマンの特撮物として観たら酷いが、コメディ映画として観ればつまらなくはない。
・『実写版デビルマン』は役者映像脚本全てが最低だが、この映画は脚本以外は問題ない。

さて、ここまで両意見を載せたが、改めて私の感想を述べようと思う。

脚本書いた人、もう二度と書かない方がいいです。何故なら、この作品はこの世に存在する全ての作品の中で一番“不快”だからです。

多分、私はこの先これ以上のつまらない作品に出会うことはないでしょう。

まず、怪獣映画なのかコメディ映画なのか恋愛映画なのか分からないという評価について。怪獣映画としてもコメディ映画としても恋愛映画としても0点です。

何故、私がこの作品を1番のクソというか。

脚本

これに尽きます。
主演山田涼介さんの演技良かったですね!
他の役者は誰か知りませんが、皆さん良かったと思います!
さすが豪華キャスト陣だと思います。

CGも良かったですね!
怪獣も現実にいてもおかしくないぐらい溶け込んでいましたね!

それが駄目なんだよ。
豪華キャスト陣と違和感無いCGのせいで、余計にクソ脚本が目立ってしまう。

多分、ここが『実写版デビルマン』と『大怪獣のあとしまつ』の決定的な違いなのだろう。大根役者とダサいCGとぶっ飛んだ脚本が全て合致し、2時間を苦なくクソを楽しめる。

しかし。違うのだ。この『大怪獣のあとしまつ』は。
いくらでも悪口は出てくるが、作品を知らない人には分からないと思うので大雑把に作品を説明しよう。


デカい怪獣が出たけど、謎の光で死んだ。
残ったのは怪獣の死体。これ、どうする?

残された死体は腐敗し膨張し続ける。日本政府はゴミ処理問題に頭を抱える。

そこで政府は、当時怪獣を倒すために結成された“特務”に怪獣処理を依頼。そこで本作の主人公であり、隊員でもある山田涼介は指揮をとることになる。

政府は責任のなすり合い。
怪獣を凍結せよ!☞結局解凍され駄目
トイレみたいに水で流せ!☞流せなくて駄目
怪獣はどんどん腐敗する。

3年前のことだった。
山田涼介とヒロインと男Aは特務として怪獣退治をしていた。
しかし、怪獣退治の途中、無理に特攻した山田涼介は突然光に包まれ失踪。
失踪している間に山田涼介の元恋人であるヒロインと男Aは結婚してしまったのだ。
男Aも片足をなくしており、負い目を感じたヒロインが慰めのため結婚したと男Aは思っており、山田涼介を嫌っていた。
なんか知らんが、2年後に山田涼介は帰還している。理由は不明。

怪獣の腐敗は止まらず、なんなら怪獣の細菌によって、このままでは街がキノコだらけになることが発覚。

山田涼介は怪獣のガスを止めるために、煙突を怪獣にブッ刺す作戦を始める。
だが、男Aは山田涼介が怪獣処理をしているのを知っていて尚、ミサイルを怪獣にぶち込む作戦を実行する!

ミサイルは怪獣に当たり、大爆発。
山田涼介も吹き飛ばされてしまう。

駆けつけるヒロイン。

ムクッ

山田涼介は立ち上がった。
そして、スマホを抱えてこう言った。
「デウス・エクス・マキナ」

山田涼介は突然巨大化。
怪獣を宇宙に運んでいったとさ。

「ご武運を」ヒロインはそう声を掛けた。

めでたしめでたし。

これが全てです。
これが2時間です。ちなみに1時間ぐらいは政府がゲロだのうんこだのちんこだの言いながらずっと責任をなすり合ってます。
本当に、これが2時間です。

なんで最初から山田涼介巨大化して怪獣持ち帰らなかったん……?
みたいなストーリーは最早どうでもよくて、とにかくずっーーーと怪獣処理どうしますん?をする映画でした。展開とかそんなもんはない。

観終わった後に残るのはストレスだけです。

とにかく苦痛です。睡眠導入剤にすらならない。

クネクネ』みたいな大学サークルが作ったようか映画や『ウィジャ・シャーク』のようなZの映画の方が楽しめるだろう。
何故なら、観ただけで低予算と分かる映画だからだ。

馬鹿らしい映画を観ることがクソ映画の楽しみなのに、予算はかかっているけどただただ下ネタとギャグが絶望的に終わっている映画を2時間観るという苦痛の時間を味わった。

いや、これこそが真のクソ映画なのかも知れない。

低予算で作られた最低クオリティ映画をゲラゲラ笑いながら観るのではない。
ただただつまらない作品を観続ける苦痛を味わうこと。
それがクソを楽しむことなのかもしれない。

これを観て思い出したのが一つのエロゲ。

ラムネーション

この作品も同じ類といえよう。
ユーザー層に全く合わないパロディ。絶望的すぎて失笑すらできないギャグ。
これを15時間以上見せられる。
声優は有名な方なので、素晴らしいボイスで最低レベルのギャグをやる。
永遠にライターのオナニーを見せつけてくるのだ。

結局、どんなに豪華キャストでも、どんなに予算をかけた映像だろうが、脚本が終わっていれば全て台無しなのだ。

あなたに言っているんですよ。
ひぐらしのなく頃に卒業』製作者、竜騎士07さん。

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