「ゴーストライター」本編
「雷電文庫大賞新人賞おめでとうございます。大貫あすみ先生」
小さな会場で数人の記者とカメラマンにマイクとカメラを向けている。フラッシュの嵐だ。
「ありがとうございます。このような賞をいただけて感激です」
「『白き塔』良い小説でした。特に主人公がヒロインの海夢に思いを伝えるシーンがとても感動しました」
「嬉しいです」
「今、この賞の喜びを誰に伝えたいですか?」
私は記者達の奥にいる人物を見つめながら、
「天国にいるヒロインと、今、私の目の前にいる主人公に伝えたいです」
と言い、