中華イヤホン CCZ Emerald イヤホンレビュー #PR
はじめに
WTSUN Audio (https://twitter.com/Naruto88814) さんからレビュー依頼があり、製品提供を受けたCCZ Emerald (エメラルド)のイヤホンレビューです。
CCZ Emerald(2500-3000円程度)は 2021年夏に新製品としてCCZ Coffee Bean(1700-2200円程度)という1ダイナミックドライバのイヤホンを投入したCCZという新興メーカーのイヤホンです。
Coffee Beanは個人的に手にいれましたが、なんといってもアマゾンで1700円程度の低価格機でありながら、装着感がよく、付属のケーブルにケーブルスライダーがあったり、イヤーピースに独特の形状のものを使うなど、ケーブル交換をせずとも最低限の使い勝手が確保されている良イヤホンでした。
音質的には、ドンシャリバランスでありつつ、生々しさなどもある程度表現できている、という特徴がありました。
個人的にKZ EDXやTRN MT1など中華低価格の1DD中でイチオシとも言えるイヤホンとなったCoffee Beanですが、CCZ Emeraldは、その形状を踏襲しつつ、ダイナミックドライバの他に1つのBA(バランスド・アーマチュア)を搭載したイヤホンです。
注目すべき点としては、この価格帯の中華・ハイブリッドイヤホンは、BA(バランスド・アーマチュア)をイヤーピース付近の管(ステム)の近くに配置することが多かったのですが、EmeraldではBAはDD隣に配置されています。BAは高音域を主に担当させることが多いですからBAによって極端な高音域強調になっていない、という予測がたちます。
実際に見ていきたいと思います。
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外観
外観動画
↑外観の動画です
外観写真↓
音質など
それでは、実際の音質について述べていきます。
音質は、かなりのドンシャリ。強い低音に伸びつつ金属的な質感が付与された高音域。
ドンシャリのドンの方に寄せてあるチューニングで、中心的な軸はやや低音側にあり、高音域は不自然にならない程度にCoffeeBeanより伸びていて、金属的な響きが付与されており少しだけ華やかです。
聴いてみると、BAによる高音域は、金属的な響きを特に高音域に付与するためであって、低音をDDに、高音をBAに担当させているわけではないらしいということが伺えました。
つまり高音域を強調させるためではなく全体の音質を変化させるためにBAを搭載している、おそらく並列で、ネットワークなどを入れずに鳴らしているという感じです。
残念なポイントはボーカル(中音域)です。
厚みが出ているようにも感じさせるチューニングですが、中音域はやや弱かったりくぐもっているように感じました。
低音と高音が出ているが故に中音が物足らなく感じる、ということであって、並の量ではあると思います。
向いているジャンルはアートコア・テクノ・エレクトロニカ系。メタルなどもいいかと思います。
歪んだギターの音はいいのですが、アコースティックギターの音を聴くと、アコースティックギターはこんなに金属的な響きをしないよな(笑)と感じたりしますが、その歪がむしろ味、という感じです。
向いてないジャンルはクラシックや静かめな、繊細な響きを楽しむような曲、ナチュラルな音で構成されている曲。そのような曲ですと、どうもなんか釈然としない、もしかして今ひとつなのじゃないかと感じる音でした。
面白く、気持ちの良い音ではあるのですが、正確な音ではないと思います。
悪くはないだろうけど、評価がかなり分かれる音でしょう。
こんなに人工的な音は許せない、という人も多分多いです。
ZSN Pro Xが最近の中華ハイブリッドイヤホンでドンシャリ系として有名だと思いますが、ZSN Pro Xより低音の質は良く、具体的にはより多くの音が聞き取れるのに強く出ているという感じがします。これは付属イヤーピースも寄与しているのじゃないかと思います。
それゆえ音質的にはZSN Pro Xのアッパーバージョンである、とも感じましたが、ZSN Pro XはDDとBAの繋がりは自然でした。というかちゃんとDDとBAの繋がりがあった、と言えます。
ZSN Pro Xに比べてるとEmerald高音域に関しては特に違いがあって、おそらく、BAの出す音とDDの出す音が、分担されるのではなく混ざってる ように思います。
なんでもいいので、太かったり多芯のケーブル(TRN T2など)にリケーブルしてみるとDDの出す高音域の耳障りな感じが減り、音が良くなるように思われます。
もし他に似た感じの音のイヤホンを挙げろと言われたら思い浮かぶのはKZのZSR(1DD+2BA)です。
エージングすると雑味がとれてまとまりが出てきます。中音域の物足らなさもかなりマシになります。ただ24時間程度のエージングでは、特に低音と高音域の感じなど、全体的な傾向が変わるほどではありませんでした。
音質的にはリケーブルを推奨します。
イヤホンと本体をつなぐケーブルは交換できるようになっており、音質を改善させたり、断線時に交換できます。こちらはTFZ/2pinタイプです。ケーブルの種類でよくわからない場合はケーブルは「3.5mmプラグ 2Pin」のバージョンを選べばOKです。もし選べる場合にはTFZタイプのケーブルというのを選ぶと台座の方までかぶさるので強度的にさらに安心になりますが、かぶさらなくても概ね問題ないです。
総評/こんな人におすすめ
ズバリ、脳汁ダダ漏れガンギマリでアートコアやテクノや打ち込み系音楽をノリノリで聴きたい人です。
上品というよりは頭の悪いドンシャリバランスだけど気持ちいい、というかつて(2018年頃)のKZの音のような方向性、といっていいです。
気持ちいいので体感はしてみてほしくあるのですが、
通常の場合13000円くらいの、TINHIFI T5やMoondrop Starfieldとか、もう少し安く5000円くらいならTINHIFI T2 Plusとか、intime 碧lightとかこの前にnoteに書いたBLON-BL-miniとかを素直に買ったほうが満足できるし寄り道しなくていいのではないだろうか。と申し上げておきます。
どちらか一本となると、同社のイヤホンですと、CoffeeBeanの方が1500円程度と安いこともあり、おすすめできると感じました。
ご購入はWTSUN Audioさんで
AmazonのWTSUN AudioさんのCCZ Emeraldのページ
または中国からの直接の通販では、
Wooeasy Earphone StoreのCCZ Emeraldのページ
2021年8月20日現在はアマゾンも価格差があまりないので、敷居が高いAliexpressよりは、アマゾンがおすすめです。
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