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TRI i3 MK3 あいつは強くなって三度帰ってきた。超高音質トライブリッドイヤホン #PR #おすすめ

TRI i3 MK3 とは

高級感のあるボックス。大きすぎない。

TRI i3 MK3(トライ・アイスリー・マークスリー)はTRI Audio(トライオーディオ)という中国系のイヤホンブランドが2024年6月16日に発売するイヤホンで、低音域に「10mm ベリリウムコートDD」+中音域「Sonion 2356 BA」+高音域「10mm 平面磁界駆動ドライバ 」を使用したトライブリッド(3種類のドライバーを使った)イヤホンです。

通常価格は29999円(近い将来にSonion 2356の仕入れ価格が2倍に値上がりしたほか、部材価格の値上がりによって36000円程度に値上がり予定とのこと) のところ、6/23日まで、4000円オフクーポンが発行され、25999円の発売記念セールで販売されます

今回は Easy Earphonesさんに発売前の時点でレビュアーサンプルをご提供いただき、2週間程度聴きこんだうえでのレビューとなります。 提供なので、 #PR omotion であることもありますし、長い商品とブランドの説明と画像が多々ありますので、音質だけ手短に知りたい方は「音質評価」のところまで飛んでください。


TRI i3 MK3のプロモーション用画像より
ボックス裏面

TRI ブランド紹介~TRI i3 シリーズの紹介

TRIとKBEARは取扱店(Easy Earphones=Yinyoo-JP 元名WTSUN AUDIO …AliExpressではWooeasy earphones store)に共通点がある兄弟ブランドで、KBEARよりもTRIのほうがワンランク高級なイヤホンを扱っている…という位置づけだと思います。

KBEARもTRIもブランドの音に統一性があって、価格によってクラスが分かれているというMoondrop/水月雨やTanchjimのような特色のブランドではありませんが、それぞれ異なったタイプの良さを持っている製品を複数扱っている印象があります。

今までのTRI 製品でも人気があったものを振り返ってみると、1DD(ひとつのスピーカー)のモデルで代表的なロングセラーモデルに「HawaiiBadboy (Bad Guy Good Audio Reviews) "HBB"」というレビュアーとのコラボレーションモデルである「TRI × HBB Kai」があります。Kaiは暖色系の中でもクリアな明瞭さと高音域と両立した音で人気を博しました。
またチタン6mm DD+ベリリウム10mm DDの「StarRiver」、ハイブリッド製品の「StarSea」といった製品も地味に人気があります。

TRI i3 シリーズは、TRI製品の中でも特にフラッグシップの位置づけで、今までにTRI i3 初代、TRI i3 Pro(2PINになり音が少し変わったバージョン)が発売されてきています。TRI i3 初代は2019年と約5年前に発売されていました。このTRI i3はマニアの間で評判になり、音がいい、2~3万円と高価ながらもコスパもいい、と話題になったイヤホンです。

今回のTRI i3 MK3は、3代目となるi3の系譜で、2024年現在の水準でTRI i3 をリファインしたモデル…ということになります。

非常に美しい紫色の加工がされている本体筐体とかなり立派なケーブルが特徴的で、メーカーは「最初から最高の構成」を謡っています。

TRI i3 各世代の違い。2PIN-Sと書いてあるのは実際は平型の通常の2PIN。

TRI i3 MK3 ドライバ構成等~付属物

低中域のDDはベリリウムコートのドライバ、中音域はSonion社製の型番2356というBAを贅沢に使い、高音域を特別な平面駆動ドライバが担当しています。
この3つのドライバは独自の構造の音道管でつながり、管の中にKnowless製の特別なアコースティックダンパーを配しており、筐体にはアコースティックチャンバーが配され、今までのTRI i3とは内部の構造も一新されているようです。

アコースティックチャンバーやダクト・Knowlesダンパーの説明

特に、今までのTRI i3 では中音域を平面磁界駆動ドライバが、高音域~超高音域をBAドライバと担当していたところが、i3 MK3では平面磁界駆動ドライバが高音域~超高音域を担当し、BAは特に詳細が必要な中音域を担当しているところが大きく異なっています。

静電型に似た音質とまで言われると気になりますよね
公式の周波数測定グラフはやや見づらいですが、
初代TRI i3とProを踏まえた踏襲したチューニングらしいです。

中音域は特にボーカルなどがあり、詳細な音を出したいところです。
そのために、「高品質な音ではあるが担当できる音域は少ない」という特徴のあるスピーカーである、BA (バランスドアーマチュア)の高級なものを使用しているところは、合理的でもあり、最近の平面磁界駆動ドライバが超高音域まで十分に出力できるという性能を兼ね備えてきたからこそできる構成となっています。

中音域を担当するSonion 2356は日本国内でも部品だけでも1ペアで4,580円、アリエクスプレスでも3800円もする高価な部品です。データシートを読むと、特に100Hz~2KHzまでの音域の特性が優れているようです。

ケーブル以外の付属品は定評のあるTRI Clarion(角笛)というイヤーピース、クリア黒軸のイヤーピース、クリアグレーのイヤーピース、クリーニングクロス、クリーニングブラシ、フォームイヤーピース、茶色のケースが付属します。

TRI i3 MK3付属物一式
かなり重厚感のあるケーブル
充実の付属品

TRI i3 MK3 の やや特殊なケーブル

ケーブルにはTRI Grace Proという単品販売も予定されているケーブルが付属します。
これは612ストランド(612線)で左右の2芯構造で、銀メッキされた5N(99.999%)のOCC(単結晶銅)のケーブルです。
612芯というのは聞いたことがない構造なのですが、細かい線で、1芯あたりのストランド(線)の数が多い構造になっています。
2芯か、バランス端子なので4芯線と呼ぶべきか悩むところです。この件で正解の呼び方を知っていたら @sekixyo までお便りください。

TRI Grace Proは単体販売もされる予定だそうです

TRI i3 MK3 付属ケースについて

ケースはKBEARのものが付属しているが、最終製品ではTRIロゴに変更になる可能性もあり

TRI i3 MK3 付属のケースは姉妹ブランドKBEARのケースが付属しています。この刻印は将来TRIロゴに変更されるかもしれません。
i3 MK3の付属物一式を収めるだけならいいですが、i3 MK3のイヤホンを収めるには小さすぎ、ここに押し込むのはイヤホンが心配になります。
できればこのケースをTRI i3 MK3を収めるのに使わない方がよいと思われます

TRI i3 MK3 音質評価

試聴には今回は据え置きアンプのFiiO K7を使い、4.4mmバランス端子で聴いています。イヤーピースは装着感もよく音も優れているTRI Clarion(角笛)を使用しました。

TRI i3 MK3の音は忖度なしで言ってぶっちゃけかなり良い(=好き)です。
レビュアーサンプルで来たイヤホンが無難にまとまりすぎていると、忖度がないレビューとは言え、書きにくさはあり、やはり言葉の選び方が難しくなりますが、i3 MK3はそういう心配はありませんでした。

TRI i3 MK3は、心配せずに強い言葉をガンガンつかっていい音です、といえるイヤホンです。つまり、強い言葉を使いたくなるような音のイヤホンです。強い音がします。

TRI i3 MK3

TRI i3 MK3の音は本当に好きです。

どのような部分が良い(好きだ)と思ったか、という事ですが、TRI i3 MK3はまず、各音域は明瞭ではっきりしています。モヤモヤするような部分がなく、ソリッドです。それでいてみずみずしさを感じます。暖色か寒色かでいうとどちらかというと寒色系の音を鳴らします。
低音から超高音域まで密度の高い音、とでもいうか。

超高音域はやや”ドライ気味”にも感じるところがありますが、擦過音が目立つようなことはなく、かさかさすることはなく、分離感、解像感は非常に高く、メリハリがあり、歯切れがよい音を鳴らします。

特に、自然で立体感のある中低音を持っており、左右に広く広がり、多層構造的な音もよく表現できている、立体的な中低音は特筆すべきです。

空間的な描写も非常にうまく、音場感も縦にも横にも広いです。特に横(機材より外まで響くような)の音の広がりが広く感じます。

低音域は沈み込みのある豊かな低音でありながら空間的にも奥行きがあり、量ではなく質で迫ってきます。
i3 MK3のスペックシートを読んだ時には全く想像できなかったのですが、非常に良好な低音の質が感じられ、本機で最大のうまみです。

全域にわたり、情報量の多い音であり、些細な音も拾います。
情報量の多さが多い系統の音であることは間違いないです。
情報量が多い音、というと例えばBQEYZのWinterなどの骨伝導ユニットの物もありますが、あれとまたアプローチは違う方向性で情報量が高いです。

響きはアルミニウム合金の筐体により美しく響きますが、響きの残音が残りすぎることはなく、適正に美しい響きがあります。

ボーカルは張り出すことも引っ込むこともありませんので、位置は適切な場所にあると思います。頭の中央の鼻のところにかっちり定位するより、よりはやや耳側に定位しているように思われます。

高音域はややドライに感じる音もありますが、非常に伸びやかです。
ピアノの弦のこすれる音やハンマーのノックもきちんと表現されています。

ただし強いて言えば、各音域のメリハリが強めであり、ドライバの分担する音域によって、音のノリや質感は統一されているのではあるが、空間的な表現が分かれていることを感じられる音です。

音域の統一感や響きの美しさはたとえばNICEHCK Himalayaのほうが勝ります。しかし各音域の音の分離感や、ハッキリした感じはHimalayaよりもTRI i3 MK3のほうがあります。
また両イヤホンを比べると低音域の質感と空間表現は大きく異なり、Himalayaのほうがタイトで量もひかえめなはずです。
一般的な表現でいえば「TRI i3 MK3のほうが解像度は高い」といってもいいかもしれませんが、解像度という言い方では適当ではないような気がします……音の分解能力とでもいうべきなのでしょうか。
別の言い方をすると、各音域の張り出し感も強いため、迫力もi3 MK3のほうが強いですが、低音域や高音域の量が強いから迫力がある=ドンシャリ感が強いわけではないところがポイント

TRI i3 MK3は、これだけ音がはっきりしているのに聴き疲れがしにくいというのが、非常にすばらしく、Knowlessのダンパーのおかげなのでしょうか。
とはいってももともとガチャガチャした曲はガチャガチャした風にならしてしまうので、それなりには疲れてしまいます。

どの音域もとにかく一貫していることを最重要視するのでなければ、オーディオ的にとても聴きごたえのあるイヤホンで、楽しい音、とひとくくりにするのも難しいですが、ノれる低音と高音域のはっきりくっきりさを強くされていて、かつスムーズ(なめらか感)もある、という……全音域を細かく描写しているいい音だと思いました。

そもそもHimalayaは約50000円でこちらは25000円(発売日)~3万~35000円(価格が上がるとされる後)と価格帯が倍も異なるイヤホンであることを忘れてはなりません。それと別の楽しさではあるなりに、張り合うだけの音が出ているという時点でTRI i3 MK3は素晴らしいイヤホンであることは疑いないです。

別のたとえをすると、まったく傾向は異なるのですがMoondropのAriaあたりの音とNICEHCKのNX7 mk4の音の差を思い浮かべてみていただけると、NX7は解像度お化け、なんて言われているので、i3 MK3の音がよりはっきりしているという意味が分かる人もいるかもしれません。

やはり1ドライバと3つの異なった発音方式のドライバを統合するということをやっているイヤホンの違いはあります。

例によって周波数音圧特性グラフは http://squig.link を参照するのが良いでしょう。

TRI I3 MK3 お買い求め

2024年6月16日 発売で、通常価格は29999円。
ですが、6/23日まで、4000円オフクーポンが発行され、25999円の発売記念セールで販売されます。
なお、近い将来のロットから、部品価格の値上がりによって36000円程度まで値上がりが予定されているとのことです。

価格的にも多分発売日が底値なのじゃないかと思いますし、心底、欲しければ発売日が「買い」だと思う一本でした。
値上がりされるとされる価格設定でも、TRI i3 MK3の実力から言えば妥当で魅力的な値段だと思いますが、25999円(29999円)でしたら音質的には相当にお買い得感がある一本だと思います。
おすすめです

TRI i3 MK3は鳴らすのに駆動力を要求するため、できれば4,4mmバランス出力のあるDAC(デジタルアナログコンバーター)・AMP(アンプ)となる、スティックドングルなど、良い再生環境があった方が本領が発揮できますが、3,5mmプラグで使いたいという場合もあるでしょう。

発売当初は4.4mmのケーブル版のみがラインナップなので、一般的な3.5mmのステレオミニプラグで使用したい場合は、変換ケーブルがあると便利です。私の見つけた安価な製品を紹介しておきます。

またおすすめで、今回試聴にも使ったDAC・AMPドングルの製品、EarFun UA100のリンクも貼ります。
Sonata BHD Proのほうが好みの音なのですが、国内で手に入りにくい状況でした。こちらも接続するスマホとの相性なども出ましたが、音はよい製品です。

AliExpressを利用したい方向けに公式のWooeasy Earphone Storeへのリンクを貼っておきます。
価格は発売記念セール中は日本のAmazonが最も安く、頑張っていると思います。

TRI i3 MK3 の写真集

今回は撮影のため公園で撮影したので、せっかくなので写真も掲載していきたいと思います。


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西野績葉
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