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智恵子以外の人の抄

39
詩。
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2022年11月の記事一覧

詩39

午前中の喫茶店は冷んやりとしていて
窓から光が差し込み
まるで授業中の校舎のようである。
もしかしたら自分はここでこのまま死ぬのではと思うほど穏やかだ
しかし「今日も新聞に俺のことが書かれている!」と言い張るおじさんが来て
静かな時間は終わり休み時間の教室のようになる
おじさんのことは新聞に一切書かれていない
私は逆に「生」を意識する