雑記:アーケード街の古寺
名古屋市の繁華街として知られる栄区大須のアーケード街にある万松寺は、織田信秀の菩提寺であり、映画やテレビドラマなどで若き日の織田信長が信秀の葬儀の際に抹香を位牌に投げつけるおなじみのシーンの舞台であるが、現在寺域は縮小されて近代的なコンクリート造りの本堂があるのみである。
そうした中で往時の姿をとどめるのが、織田信秀の墓とされる宝篋印塔である。
かつて信秀の墓は本堂の真裏にあったが(一枚目、二枚目)、近年本堂が改修された際に本堂の前面に移動した(三枚目 ただ現在はかなり高い場所に建っているため写真は撮りにくい)。
宝篋印塔は無銘であるが、戦国時代前期の作と見て違和感なく、伝承と合わせて信秀の墓と見ても問題ないだろう(あるいは、同時期の別の織田一族の墓かも知れないが)。
形式は岐阜県南部に見られる土岐・斎藤氏関連の宝篋印塔と共通するものがある。
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