60歳をすぎて、作家を目指してみた⑥ ロングセラーのリサーチ:廃らない名作の「3つの法則」
小説を書くのは初心者だけど…。商品企画や新規事業の立ち上げの仕事でリサーチは基本。癖になっているので調べるのは苦にならないし、得意!
著作活動を始める前に最近のトレンドはどうなっているのだろうか?と300近い、ここ10年内のアジア(主に日本、韓国、中国)とアメリカを中心とした、小説・ドラマ・動画・映画・漫画を調べた。
■ロングセラー「3つの法則」
トレンドはよくわからなかったが、思いがけず見つけた「3つの法則」
話題になり5年以上たってもその勢いが衰えず、評価の高い物は、下記の法則に当てはまっていた。(多分、業界では、すでにこんな分析は当たり前に出来ているのだろうけれど…)
■法則1:登場人物数と目線
主要登場人物は8~18人前後、そしてその中で「誰」の目線で物語が描かれているかが明確。
■法則2:冒頭又は1話目で出て来る登場人物
①物語を変化させ誘導する者(人じゃない場合もある)
②解決していく者(基本は主人公だが、そうでない場合もある)
③準主人公(翻弄される者)
④ラスボス(複数の場合もある)
■法則3:登場人物の役割目的と%数
⑤ラスボスの影響を受け動く者【全登場人物との割合:20%以内か一番少ない%である事】
⑥ラスボスに疑問を持つ者【全登場人物との割合:10%~30%】
⑦事情を知ってる協力者【全登場人物との割合:10%~30%】
⑧事を起こさずどこまでも善良な者【全登場人物との割合:30%以上】
⑨秘密を持つ者【多ければ多いほど、複雑なストーリー展開になる】
⑩問題を起こす者【人数はあまり関係なく、問題を起こす数によって、ストーリー展開に厚みが出て来る】
一人がここに挙げた役割目的をいくつも持つ場合がある。
〇その他の要素
準主人公が巻き込まれる主人公の問題・原因がある。
主人公か準主人公に変身・別名・経済状態・環境などの変化が起こる。
男女・主従・友人などのトライアングル関係が存在する。
■法則を使って書いてみると?
法則がある事によって思考回路が整理されて、キャラクターや物語の進行設定が楽になり、評価もそこそこいただ。凡人で小説ど素人でもここまで書ける。才能がある人ならもっといいものを書き上げることが出来るだろう。
■■パイロット調査
調べた母数は統計数としては有効かもしれないけれど「廃らない名作の基準」及びリサーチ力には偏りがあるために、企業で行うパイロット調査的な位置づけくらいに考えて欲しい。
※参考までに下記は「廃らない名作の基準」として選んだものの一例
韓国の作家 チョン・ウングォル氏 정・은궐 씨 「太陽に抱く月」
2005年出版は上記の法則にすべて当てはまっている。ドラマ化されたこの作品は、どの動画サイトでも見る事が出来る。定番であり、いまだにストーリー展開に古さを感じない。廃らない名作とはいかなくても、ヒットしている中華ファンタジードラマ・韓流ドラマにこの法則に近いものが多く使われているようだ。
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