有吉弘行が「毒舌あだ名芸」で再ブレイク中に起きた「菊川怜号泣事件」の真相
2007年8月23日放送のテレビ朝日系の番組『アメトーーク!』の中で、有吉弘行は品川庄司・品川祐に対する「世間が持ってるイメージ」について、「おしゃべりクソ野郎」と発言した。
いわゆる「おしゃクソ事変」である。この一件以降、有吉の「あだ名芸」は様々な番組で取り上げられることになる。「毒舌キャラ」でフィーチャーされるようになり、有吉の再ブレイクの足がかりにもなった。
だが、この状況は様々な摩擦を生むことにもなる。有吉の芸風をよく分かっていない大御所芸人に「あだ名を」と要求されることや、雑な企画でただ単に悪口を言わせようとする番組スタッフもいたという。
この「おしゃクソ事変」以降の大変さ、そして「もうあだ名はやめよう」と思ったきっかけについて、有吉は次のように語っていた(*1)。
「俺もあだ名つけてる時にさ、地方局のさ、一回も会ったこともないアナウンサーにさ、『あだ名つけてください』って言われて、『何も知らない、この人の人となりも何も』って。そういう雑な消費をされていくから、もうやめようってバシッと決めてやめたわけだけど」
こうして終焉を迎えた有吉のあだ名芸であるが、そのあだ名芸を語る上で、決して外すことができないのが「おしゃクソ事変」、そして「菊川怜号泣事件」である。
番組収録中のハプニング
2009年10月22日放送のTBSラジオの番組『ケンドーコバヤシのテメオコ』に、有吉がゲスト出演し、そこでケンドーコバヤシは「菊川怜号泣事件」について語り始めた(*2)。
「有吉は俺らを、そんな目で見ていたのか…悪意をもって。芸でやっているのかと思いきや、悪意が生んだ化け物が有吉という男だというのを、何度か目撃していますからね」
「女優号泣事件とかね。番組中で、有吉が泣かしちゃったわけですよね。行き遅れ、とか人生ラストチャンス、みたいなことを言ってね。そこまで言わなくていいだろうってことをですよ」
「最初は突っかかってくれたりして盛り上がって、良い感じだったんですけど、そのくだりがあって7~8分経ってから急にスタジオに異変が起こったっていうか、その女優がボロボロ、ボロボロ泣き出したんですよ」
この番組とは、2008年10月29日から2009年2月18日に放送されていたTBS系の番組『悪魔の契約にサイン』であり、菊川怜が号泣したのはその番組収録中での出来事である。有吉、ケンドーコバヤシはこの番組にレギュラー出演し、スタジオ収録で菊川怜がゲスト出演することになった。
有吉は菊川にあだ名をつけ、菊川も一瞬表情を曇らせながらも応じていたが、そのコーナー終了後、菊川は次のコーナーに移ったところで泣き出してしまったという。菊川は有吉に文句を言い、有吉も「こっちも仕事でやってんだ!」と応じて、さらに菊川を泣かせる結果となってしまった。
この地獄のような状況は、番組収録後に次のような展開を見せていくことになる。
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