令和ロマン髙比良くるま、M-1グランプリ「2年連続のトップバッター」という運命的な偶然を追い風に変えられた理由
M-1グランプリ2024は、まさしく波乱の幕開けとなった。柔道・阿部一二三選手が笑神籤を引く前、MCの今田耕司から「今年は誰に期待するとかありますか?」と質問され、「やっぱ令和ロマンさんの二連覇です。僕、今年パリで(二連覇したので)」と答えた。
令和ロマンの二連覇を期待していると発言した後、笑神籤を引き、阿部選手が「令和ロマン」と1組目の名前を読み上げられると、驚きや歓声が入り混じった大きな声が観客から沸き起こる。
それは、ファイナリストにとっても意外な展開であり、どよめきとともに令和ロマンの二人は待機室を後にする。この時の様子について、審査員の一人であるナイツ・塙宣之は、2024年12月23日放送のニッポン放送系のラジオ番組『ナイツ ザ・ラジオショー』で次のように語っていた(*1)。
「やっぱりね、阿部一二三凄いな。阿部一二三がまず凄いじゃん。だって、二連覇してる金メダリストが来て。で、『令和ロマンの連覇が見たいです』っていう振りで、いきなり令和ロマンを引いた時の、あの会場の鳥肌が凄かったのよ」
「それでもう、一気に会場が『ウオーッ!』ってなるじゃん。で、くるまってさ、やっぱり支配力みたいなものを持ってるでしょ。憑依してるでしょ。制圧力というか、顔デカいしさ」
「出てきてさ、ケムリよりデカいんだから、くるまの方が顔。異常なんだよ、アイツ。それでもう、一気に空気が。で、ドーンって。それがもう凄くて」
実際、令和ロマンがせり上がりで登場した際、拍手だけではなく、「二連覇」を否が応でも期待する観客からの歓声が起きていた。だが、その歓声に負けてしまうのではなく、まさしく髙比良くるまはその場を「制圧・支配」し、その場の勢いを自らの追い風としていた。
なぜこのような芸当ができたのか?それには、くるまの家庭環境、そして幼少期に「身を守る術」として体得したスキルが関係しているように思われる。
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