【NÓMADO】 ② メキシコの労働ビザ詳細
メキシコ大使館でビザを取りに行った話しをします。これまたいろいろな体験記事がありますが、実際の様子の詳細をお伝えしますね。
まずメキシコでは、いかなる形でも報酬を得る場合は、就労ビザが必要です。就労ビザを含め、ビザ(査証)というのは、基本的に他国で取得しなければいけません。
1、 ビザ(査証)とは?
ビザはパスポート以上にその人の身元をはっきりさせた上で、国の大使が許可を出すわけですから、すでにその国にいたらビザというものを取れるわけがありません。ここはきちんと押さえてください。
そして、ビザ(特別許可証みたいなものですね)が必要ということはつまり、労働、勉学など何かしら目的があるわけで、その目的のためにホームレスでは困るわけですから、相手国の会社や学校などと契約をしなければいけませんよね。
ですから採用企業や入学予定の学校側が相手国の中で何かしら申請をしてくれ、その許可証のようなものをこちらへ送付してきます。それを大使館や領事館へ持参して、やっとビザの申請ができるわけです。
ちなみにロシアや旧ソ連圏の国々は、観光でもビザが必要ですが、その場合も現地の旅行会社に依頼して、招待状というものを作ってもらわなければいけません。国境で取れるという特殊な状況を除いては、ふらりと行っても入国できません。
このように、ビザは大使館に行けばラクに取れるということではないし、ビザの申請をしても却下される場合もあるし、確実に入手できるものではないことは覚えておいてください。当然ビザがおりなければ、予定している行為・行動はできないわけですね。
2、 メキシコの労働ビザ
ではメキシコ大使館での労働ビザについての話に戻ります。
メキシコの企業あるいは日本企業の現地法人などに日本で採用されると、まずその企業がメキシコの移民局にこちらのデータを元に労働ビザの申請をしてくれます。ただしこれは、「ビザサポートあり」の会社のみで、サポートがない場合は自分で弁護士などを通してやるしかありません。
その申請が許可されると、NUT番号という番号が発行され、公式文書が発行されます。その文書を日本にいる私たちへ郵送かメールで送ってきます。
次に、NUT番号が手元に来たら、メキシコ大使館の領事部へメールで面談の予約を取ります。これはメールのみで、電話では一切受け付けていませんのでご注意くださいね。
その際に、NUT番号や希望日を第3希望まで記入します。事前に、いつが空いているのかは知ることができません。なので空きがなかったら再度第3希望まで書いてメールしなければなりません。生産性がないやり取りですね…。これは仕方がないことです。運が良ければその3つの希望の中から決まります。時間は予約できませんので、その日の午前中は全部空けておきましょう。
当日は、NUT申請の紙(現地から来たPDF)をプリントアウトし、予約Okメールもプリントアウトします。そして大使館のサイトに出ているリンクから、ビザの申請書をダウンロードします。日本語はありません。英語かスペイン語です。
あとはパスポートと写真ページのカラーコピー、証明写真(4cmx3cm)を準備しましょう。(しかし実際のビザには大使館面談日にその場で撮影されます)。
私はこれだけでした。
そして一般的に「領事面談」と言われていますが、実際は大使館領事部の日本人スタッフによるガラス越し面談となります。一般の職業の方は日本語、通訳などで行く場合はスペイン語オンリーで質問されます。
ここで大切なのが、現地で申請した内容をきちんと覚えていかなければならないということです。例えば、住む場所や到着空港などは大丈夫と思いますが、何の職業か、現地のどこに住むのか(街の名前でOK)など、私たちは通常知ってて当たり前と思われることを聞かれるのですが、現地の企業がどう申請したのか分からないこともあります。例えば「役職は?」と聞かれたり。意外にそこ詰まっちゃいますよね。
なので、現地でどう申請したのか、採用企業の担当者にきちんと教えてもらわないといけません。これで結構「申請されている内容とちがいいますが…」といわれて中断され、あたふたします。
面談にきちんと答えられると、その場でビザを発行し、パスポートに貼り付けてくれます。あとはその日から180日以内に入国しなければ無効となります。さらに、ビザというのは、パスポートに貼り付けられたり特別なスタンプを押されたら終わりではなく、それはいわゆる「仮ビザ」であり、入国のスタンプ、そしてその後移民局などへ行き在留証をもらって初めてビザの効力がスタートします。もらっただけではダメ、ということです。
学生の場合も、これは国によりますが、現地で改めて何らかの申請をしないとダメな場合も多いので、忘れずにやりましょう。
3、メキシコ大使館領事部へ行くにあたって
メキシコ大使館領事部での注意ポイントです。
まずメキシコ大使館領事部は、永田町の一等地にあります。地下鉄赤坂見附駅が最寄りで、永田町や溜池山王からも歩けなくはない距離です。
赤坂見附駅だと、11番出口が最寄りです。
そして、私たちが行くのは大使館ではありません。大使館領事部で、大使館とは別の入口です。まさかココ?!みたいな白い壁のところです。11番出口から出て大使館方面へ坂を上がっていく途中の左手にあります。大使館の入口ではないので要注意です。
あまり早く行っても入れてくれませんので、約束の10分前ピンポンがギリだと思います。最初の扉を入り、さらに建物側の扉もあります。これまたインターホンを押さないといけません。2回インターホンを押してやっと中に入ることができます。
特にセキュリティはありませんが、一応危険物の持ち込みは禁止なので、刃物などは持っていかないようにしましょう。
以上、ビザのことについてお話ししてみました。