世界三大詩人
ダンテ・アリギエーリ
ダンテ・アリギエーリは、1265年にイタリア中部の
トスカーナ地方のフィレンツェに誕生した詩人であり、
サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂で洗礼を
受けるとともに慣習的短縮形でダンテと呼ばれる
洗礼名「ドゥランテ」を授けられました。
ダンテは、イタリアの政治家「ブルネット・ラティーニ」だけでなく
「キケロ」や「セネカ」から倫理学や哲学などを学ぶ一方で、
ホラティウスやウェルギリウスなどの古代ローマの詩人を
研究することでラテン文学を身につけ最終的に「清新体」と
呼ばれる詩風にたどり着いた詩人です。
フランチェスコ・ペトラルカ
フランチェスコ・ペトラルカは、ダンテと政治的な繋がりのある
セル・ペトラッコの娘として1304年7月に誕生し、プラトンの
新アカデメイア学派とアリストテレスの古アカデメイア学派を
追求したマルクス・トゥッリウス・キケロを規範として一連の
抒情詩集「カンツィニエーレ」を発表しました。
ペトラルカは、アビニョン捕囚の第195代ローマ教皇クレメンス5世に
従って居を移した亡命者であった経験があり、法律から古典文学に
傾倒するとともに「ラウラ」と呼ばれる女性への詩が有名です。
近年では、墓所に葬られていた遺体がペトラルカのものでは
なかったことが話題となった詩人です。
ジョヴァンニ・ボッカッチョ
ジョヴァンニ・ボッカッチョは、1313年6月に誕生した
イタリアルネサンス期の人文主義者かつ詩人であり、
日本国内では「10日物語」と和訳されている「デカメロン」が
世界的に有名です。
デカメロンは、黒死病を避けるためにフィレンツェ郊外に疎開した
男女10人が10話ずつ話す構成の作品であり、100本のロウソクを
1話ごとに消して行く日本の「百物語」やイスラム世界の説話を網羅した「千夜一夜物語」を連想させる作品です。
ボッカッチョは、ペトラルカや50歳以上年上のダンテとも親交があり、地獄編と煉獄編及び天国編の3部構成の「戯曲」に神聖な意味を持つ「神曲」と名付けたとされる人物でもあります。