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【3分で読める世界史】清代の思想と文化
前回は清の経済についてお届けしましたが、今回は清代の精神性について見ていきましょう。
この記事を読めば、清代の思想、文化が分かります。
①清の都市文化
清代では明代からの都市文化が、地方の有力者、商人などによって、さらに発展しました。(「明の社会と文化」参照)
都市文化のなかで収集されていた陶磁器などは、技術の向上により、より繊細で精巧な物へと進化しました。
②清の儒教
一方、思想の面では儒学で考証学が盛んになります。
考証学とは古典などの研究を行い、実際の社会のなかで実践していく学問のことです。
代表的な考証学者は、以下の3人になります。
・顧炎武(こえんぶ)・・・著書『日知録』
・黄宗羲(こうそうぎ)・・・著書『明夷待訪録』
・銭大昕(せんたいきん)・・・史料批判により歴史の研究法を確立
③清の文学
清の時代の文学は、3つの作品を覚えておきましょう。
『紅楼夢』(こうろうむ)・・・都市文化を形成した富裕層の栄光と衰退を記した長編小説
『儒林外史』(じゅりんがいし)・・・科挙にすべてを捧ぐ者を皮肉った長編小説
『聊斎志異』(りょうさいしい)・・・怪談の短編小説を集めたもの
いずれも庶民の間で流行りました。
終わりに
今回は清の時代の思想、文化についてお届けしました。
小説の『紅楼夢』などは現在でも人気のお話ですので、読んでみるのも面白いかもしれないですね。
次回は、清の衰退の予兆をお送りします。いよいよ「中華帝国史編」もラストです。
お楽しみに!
参考文献
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