【移住ストーリー】人種差別など、社会問題への探究心からアメリカへ〜怒涛の留学生活〜(そーたんぬさん・男性)
″アメリカ・ウィスコンシン州に留学されたそーたんぬさんにインタビューをお願いしました!″
セカイの住まいでは、実際に海外に移住された「先輩海外移住者」にフォーカスして、なぜ海外へ移住することになったのか、貴重な体験談を取材しております。
どのような経緯で海外へ興味を持ち、実際に移住することになったのか。
一人ひとり違う移住のストーリーを紹介しています。
--アメリカヘの留学はどんなことがきっかけだったのでしょうか?
日本で進学している大学のプログラムの一環で、アメリカのウィスコンシン州にある語学学校へ留学へ行きました。
プログラム内にはアメリカ以外の国もありましたが、ちょうどトランプ政権に変わったばかりのアメリカに興味があったこともあり、アメリカに留学しました。
--アメリカへは元々興味がありましたか?
アメリカは、世界で見るとまだ歴史は浅いのに、世界の中心でもあり、国として発展しています。
どうしてアメリカが世界のトップと言われることが多いのか、単純に興味がありました。
また、トランプ政権になったばかりで、人種差別などの話題もとても話題になっていたので、現地の空気感を実際に肌で感じてみたいとも思っていました。
僕は日本で単一種族の中でしか暮らしたことがなかったのですが、移民が多いアメリカでは、文化の根元に人種差別などもあり、みんな元々移民の集まりなのに、一体どうしてなのだろうという探究心も強かったです。
--留学するにあたって、英語は勉強しましたか?
英語は元々ある程度理解できるくらいの知識はありました。
小さい頃、ハリーポッターが大好きで誰よりも早く物語の続きを読みたかったので、日本語訳版が出る前の英語版を読むために熱心に勉強したり、オーストラリア人のいとことコミュニケーションを取るために、日常会話を覚えたり。
そうした日々の積み重ねで、日本にしか住んだことがない割には話せると思っていました。
--留学して英語は上達しましたか?
元々少し話せたのですが、1週間ですごく上達したなと感じました。
向こうでは寮生活だったのですが、僕の部屋は現地の学生との相部屋だったこともあり、英語を離さなければいけない環境でした。
日本で少し話せるくらいとは言え、実際に現地の人とお話すると、イントネーションや発音、会話の成り立ち方なども違い、とても勉強になりました。
僕は好きなものがあったから、英語も日本で勉強してましたが、大人になって英語を学ぶことは結構大変だと思います。
でも、留学して実際に英語しか会話ができない環境に来ると、嫌でも覚えることになると思うので、英語を上達させたいのであれば、留学が一番早いと感じました。
--留学するにあたってご家族は心配されていましたか?
家族は特に心配していなかったです。
ただ僕自身興味はあっても、未知の世界に踏み入れることに恐怖を抱いていて、あまり気持ちが乗り気じゃなかったので、出来れば引き留めたりしてほしかったなと思ってました…(笑)
でも、実際に留学できてよかったと感じるので何も言わずに送り出してくれた家族に感謝です。
--実際にアメリカに住んでみて感じたことを教えてください。
自分の中で、アメリカは人種差別の問題提議がよく行われており、差別に関する考えが進んでいるイメージでしたが実際は違いました。
都会の方はもっと留学生や、移民が多いので雰囲気は異なるかと思いますが、ウィスコンシン州がたまたま田舎街だったということもあり、バスに乗っているだけでも「アジア人は降りろ」など、必ず毎日1回は言われていた気がします。
学校内でも、友達になれるとは言え、僕の学校では「白人グループ」「黒人グループ」「アジア人グループ」「アラブ系グループ」とグループが、地域や人種で分かれていました。
もちろん学校によると思いますが、結構日常的に目に見える差別が行われているんだなという印象でした。
--アジア人への差別は、アメリカに留学や移住する上で免れないことでしょうか?
全員がアジア人への差別をしている訳ではありませんし、都会などに地域によって全然違うと思います。
ウィスコンシン州でも、バスのルートを違うルートにすると差別を受けなくなりました。
少し治安が悪い地域や、貧困層が多いエリアはどうしても差別などのヘイトな言葉を受けやすいようで、迂回ルートを使ったり、そのような地域に近づかないということを守っていればいくらでも差別から免れる方法はあるので、安心してください。
--アメリカで物件はどのように探されましたか?また気をつけることがあれば教えてください。
語学学校は全員寮だったので、物件探しはしていないのですが…。
気をつけることといえば、やはり日本のよりも治安が悪いエリアも多く存在するので、そういうエリアを選ばないようにするなど、気をつけた方がいいと思います。
留学当初はバスのルートにしても、エリアにしても全く知識がなかったため「怖い」と感じてしまいましたが、留学してどんどん先生や友人たちと仲良くなってくると「この地域は危ない」とか教えてくれて、いろいろと回避することができました。
このようなことは、実際に住んでみないとわからないと思うので、可能であれば最初は学校の推奨物件に住んで、いろいろと情報を得てから自分が住みたいところを探した方がいいかもしれません。
また、僕が行っていた語学学校は、ウィスコンシン州の中でも一番有名な大学に付属している学校だったのですが、日本だと有名大学の周りは治安がいいイメージでしたが、アメリカではそういった施設の周りでもすぐ近くに危険な地域がたくさん存在していました。
安さや近さで選んでしまうと、危険な地域の物件だったりもするので、やっぱり実際に過ごしてみて家は探した方がいいと思います。
--アメリカへ留学した際にハプニングや大変なことはありましたか?
大変だったことはたくさんあるのですが、とにかく最初の何週間かは、友達も知り合いもいない状況が過酷すぎて本当に帰りたかったです。
しかも留学して1週間で携帯を壊してしまって、もう終わったと思いました。
その時は同じ寮にいた日本人の人に一緒に携帯ショップに行ってもらい、すぐに新しいものに変えることができたのですが、生活費として貯めていたお金をかなり取られてしまったので、その後貧乏生活が始まりました。
あとは財布もその後落としてしまったのですが、財布は無事に警察に届いていたのでいい人がいてよかったな、ラッキーだなと思いました。
ハプニングの中で一番大変だったことは、パスポートをなくしたことです。
ニューヨークに旅行に行った帰りに「君は日本人か」という感じでなぜかパスポートの提示なしで飛行機に乗れてしまったのですが、ウィスコンシン州に帰ってきてからパスポートをニューヨークでなくしたことに気づき…。
しかも年末に差し掛かっていたので、留学センターとかもなかなか繋がらず、警察も3回くらい行っても相手にされず。
ちょうど年始に成人式で日本に変える予定があったので、絶望的すぎて終わったと思いました。
だけど学校の先生たちが協力してくれて、なんとか大使館に問い合わせて日本に一時帰国できました。
あとから大使館は「日本に帰りたい」という人に対しては迅速に対応してくれると聞いたので、最初から大使館に事情を話せばよかったと思いました。
しかしあの時は本当にパニックになってしまっていたので、先生や周りの友人たちが助けてくれて本当によかったです。
あと、なぜかニューヨークからの帰りは飛行機に乗れてしまいましたが、通常はパスポートがないとアメリカ国内でも飛行機に乗れないので、シカゴにある大使館が自分の住んでいる地域から車で1時間程だったことも不幸中の幸いでした。
何があるかわからないので、大使館の場所を把握しておいた方がいいです。
そしてできれば大使館の近くに住むことをおすすめします!
--貧乏生活を送っていたということですが、実際にどのような生活を送っていましたか?
学生ビザでは働くことができないので、自由に使えるお金は月に約5万円の中で旅行資金を貯めたり、いろいろとやりくりしていました。
アメリカは物価が高く、バーガーキングでも1100円くらいします。
学校内であればアルバイトもできなくはないのですが、競争率がかなり高かったので断念しました。
その代わり自分で自炊をして過ごしたり、ホームパーティーに積極的に参加したりして、食費は浮かせていました。
自炊の場合は辛ラーメンを半分に割って、それをさらにふやかして傘増しして食べたり…今思い出すと少しつらかったですね。
ホームパーティーは参加費も取られずに、誰でも無料で美味しい料理やお酒が飲めるので、最初は食費のために参加していましたが、だんだんそこから友達の輪が広がったり、英語が上達するきっかけにもなったので、最高でした!
本当はもう少しアメリカらしい外食などもしたかったのですが、最初に貧乏生活を送らなきゃいけない状況になってしまったので、それだけは残念でした。
--ホームパーティーについてもう少し詳しく教えてください。
僕が行っていた語学学校は大学の付属で、その大学は1年生の間は寮など決まっています。
でも、上級生になると近所の実家から通ったりする生徒も多かったので、定期的に上級生たちが家でホームパーティーを開催していました。
日本では考えられないのですが、友達の友達の友達とか遠い関係でも誰でもウェルカムで、美味しいご飯やお酒などを飲みながら楽しみます。
参加者たちは大学の生徒が多いのですが、僕の行っている学校は留学生もたくさんいたので、グローバルに興味がある近所の人たちもきていたと思います。
また、そういう人たちも自分の家でホームパーティーをしていました。
そこで沢山仲間もできたし、とても楽しい思い出です。
中には少し大人な会や、怖い感じの会もありましたが、そういう時はすぐに出れば追いかけられることもありませんし、自己判断で回避することができます。
大体9月が学生の年度始めなので、開催される頻度が多い気がします。
--アメリカでは、ホームパーティーの他にどのように休日を過ごしていましたか?
車をみんなで借りて遊園地に行ったり、ゲームが好きだと話すとネットカフェに連れて行ってくれたり、サバゲーとかもしました。
--日本食は恋しくなりましたか?
大型スーパーには大体日本食が作れるように「みそ」「しょうゆ」「みりん」などが置いてあったので、日本食も定期的に食べていました。
料理酒だけは21歳以上じゃないと購入できなかったので、手に入りませんでした。
日本食だけでなく、世界の食材コーナーみたいな感じで、タイ米や韓国のカップヌードルなんかもたくさん置いてありました。
--現地のコロナ事情について
コロナの前に帰国することになっていたので、実際に体験していませんが、住んでいた寮は隔離施設になってしまい、語学学校の生徒もみんな帰国したと聞いています。
--アメリカに住み続けようという気持ちはなかったのでしょうか?
語学学校を卒業したら、そのまま付属の学校に進学できるシステムだったので、住み続けることも考えました。
しかし、一時帰国した際に日本での生活が本当に楽しい!と感じてしまい、日本へ帰国する選択をしました。
留学や移住をしようと思うと、長期間を考える人が多いと思いますが、実際に行ってみないとわからないことはたくさんあるので、不安な人は短期留学して自分で選択するという手段もいいのではないかと思います。
--他の国や都市と比べ、アメリカの住み心地などはどうでしょうか?
工夫しないと鬱になるなと最初は感じてしまいました。
自分の意見を持ってNOと言える勇気がないと、やっていけないという印象です。
実際に同じ寮の日本人の友人は、相部屋の現地の学生と合わずにずっと悩んでいました。
でも、そこは歩み寄りも大切で、言葉が通じなくても通じるように努力したり工夫したり、時には体で表現したり。
そして言いたいことを言える話し合いの場を設けることで、いろいろと解決することは可能です。
人間関係以外のことだと、飲食店とかスーパーでも、店員さんがイヤフォンで音楽聴きながらノリノリで仕事していたり、エレベーターで一緒になったら天気の話とか些細な会話が本当に生まれたり、映画やドラマで見た光景が広がっていたので、楽しかったです。
--現地の方とコミュニケーションを取る上で気をつけている事
自己の思っていることをちゃんと伝えるようにしていました。
なんでも「うんうん」とか言ってると甘えてくるし、お互いにストレスが生じます。
向こうの人も必ず主張が激しいわけではないので、「相手がこういう主張をするのは何故か」と、しっかり話を聞く努力をしていました。
意思表示しないと向こうの都合のいいように使われてしまうので、自分も自分の意見に芯を持って話すようにしていました。
時には意見が衝突することもありますが、思いやりの心があれば、大丈夫だと思うので、国などは関係なく思いやりを持って相手に接することを今でも心がけています。
--アメリカへ留学してよかったと思うことを教えてください。
人生の中で人間関係とか、全て0からの状態で構築しないといけない環境って必ず出てくると思うんですけど、今回の留学で0からスタートして構築する能力を身につけられたことは大きかったです。
自分の自信にも繋がりました。
あとは、相手のことを思いやっていると思って行動しても、相手からしたら迷惑だったりすることもあるということを学びました。
自分も相手もYES・NOをはっきり言えない環境だと良くないなと。
かといって、全て物事をはっきりさせなければならないわけではなく、大切なのは自分がそういう意識を持って接することで相手にも言いやすい環境を作ってあげるという部分だと思います。
日本はまだまだ、自分の意見を相手に伝えることが苦手な人が多いと思いますが、うまく汲み取っていく能力も反対に必要だと思うので、そういった考え方を自分にインプットできたことはとてもよかったです。
あとは、海外の人たちって日本は「小さい島国で人口も少なく、単一種族なのに先進国で、技術もアニメとかもすごい!」みたいにベタ褒めしてくれる人も多かったので、単純に日本人として愛国精神が生まれたこともよかったかもしれません。
CMとかもトヨタの車が一番売れているなんていうCMが流れていたり…!
留学したことで「日本人ってすごいんだ」と実感し、自分もそうしたイメージを崩さないように頑張らなきゃと思いました。
--将来の夢や目標を教えてください。
僕は将来お父さんの会社を継ぎたいと思っています。
でも、ただ単に、親の力を借りて会社を継ぐのではなく自分が会社を大きくし、立派な後継者となりたいです。
その為には、日本だけでなく、世界で事業展開しなければならないと感じています。
そして、更なるサービスも生み出して、いろんな人を幸せにできるような環境を作っていきたいです。
あと、今回の留学で「人種差別」に対して改めて大きな問題であると感じました。
そういった問題にも、何か貢献できるようになりたいと思います。
--最後に、これからアメリカへ移住を考えている移住後輩たちに一言アドバイスをお願いします。
僕は留学は楽しいと感じるまでは、つらくて厳しくて正直早く帰りたいと思っていました。
だけど、自分から行動することで、いろいろと状況は変わっていきます。
行くという決心はとても重く感じるかもしれませんが、行ってみれば行動せざる得ない状況だったり、何かとなるようになるので、迷っているのであれば行った方がいいと思います。
ただ、理想や夢を抱いて行くと、そのギャップに耐えられない可能性もあるので「こんなものだよなー」と流す心も大切かなと思います。
行った方がいいか、行かない方がいいかでいうと、絶対に行った方がいいと思いました!
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番外編
〜現地での恋愛事情〜
--どんなタイプ(男女)がモテますか?アジア系はあまりモテない印象でした。
女の子はわかりませんが、男性はやっぱりガタイも大きい人がモテる印象です。
でも、留学生の中では日本人というとすごくモテます。
日本は海外でもすごい国って思われていることが多いので、そういう国出身だとわかると、魅力て国感じるらしいです。
--みんなどうやって出会ってる?
ホームパーティーが頻繁に行われているので、そこで出会う人たちが多いと思います。
--実際にお付き合いした人はいますか?
同じく留学生として来ていた、韓国出身の女の子とお付き合いしていました。
韓国では恋愛なども日本より発展していないみたいで、僕が誠実そうに見えたみたいです。
留学生同士は寂しい気持ちなどから、よくカップルに発展するケースが多かったです。
--デートカルチャーで日本と違う点はある?
人目を気にせずどこでもいちゃいちゃしていてすごいなと思いました。
そーたんぬさんありがとうございました。
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